審査段階データ、審査基準データの追加により商標検索機能の精度が更に向上!商標検索機能における語力統計指標の高精度化

株式会社IP-RoBo

 株式会社IP-RoBo(本社:東京都港区、代表取締役社長:岩原将文、以下IP-RoBo)は、商標の登録可能性、使用による侵害リスク等の商標調査を支援する人工知能サービス「TM-RoBo(ティーエム・ロボ)」を提供しております。

 TM-RoBoの精度を更に向上させるべく、過去に商標出願された審査段階における各種データから識別力に関連するデータを抽出した<審査段階データセット>、特許庁が公表している審査基準から識別力に関するデータを整理した<審査基準データセット>をそれぞれ開発し、年11月1日(金)より提供いたします。

 今回のデータセットの追加により、調査商標に含まれる各語の識別力に関連する語力統計指標の精度を更に向上させ、<商標検索機能>の総合的な精度の向上を実現いたします。

■背景

 当社は、特許庁、裁判所等の専門家の判断を機械学習した人工知能が、専門家と同等レベルの精度で調査商標の登録可能性判断に有益な各種指標を数値化する「TM-RoBo」を2018年4月にリリースし、その後も新機能を順次追加することにより、商標調査業務の効率を劇的に向上させることを目指してきました。

 特に、2020年7月にリリースした<商標検索機能>は、一連一体のカタカナ称呼を入力して調査することしか事実上できなった従来システムに対して、下記の機能を実現した画期的な機能となっております。

・外観どおり(漢字/ひらがな/アルファベット等のあらゆる文字種別をそのまま表記)の文字商標を入力することで、AIが称呼を付与するとともに、語力統計指標(各語と商品役務との間の関連性の指標であり、識別力に関連する指標)を数値化する

・複数語からなる結合商標が入力された場合は、称呼類否判断として分離観察されうる全ての組合せ語を網羅的に列挙したうえで、組合せ語毎に、TMR(称呼のオリジナル性に関連する指標)やTMC(分離観察される可能性に関連する指標)を算出したうえで、TMS(総合指標)をAIが数値化する

・AIの上記の各指標の算出理由について、できる限り根拠を示す

 上記のうち、語力統計指標の精度につきましては、審決データや当社独自データを多数追加する等により精度を高めてきましたが、データの偏りやデータ数不足から、正確性を欠く結果が出力される場合がありました。

 この点について、2022年2月10日には、特定の分野に対象を絞って語力統計指標データを追加する特化型商標検索機能をリリースすることで、特定分野での語力統計指標の精度を各段に向上させることを実現しました。対象となる特定分野についても、化粧品分野をはじめとして順次拡充してきました。

 しかし、全ての分野において膨大な識別力データを収集することは容易ではなく、幅広い分野で大量かつ正確なデータを用意することが課題として残されていました。

 今回、新たに膨大な識別力に関するデータを収集することにより、語力統計指標の精度を大幅に向上させることに致しました。

■機能概要

下記2つのデータセットを用意し、語力統計指標算出AIに追加することを可能としました。

(1)審査段階データセット

 審査段階における特許庁判断、これに対する出願人の対応等から、識別力に関する専門家判断を整理しました。このことにより、幅広い分野での大量の識別力データセットを用意しました。

 この審査段階データにヒットした場合は、語力統計指標が低く算出されることになりますが、その根拠として、当該審査段階データに係る出願番号、語力統計指標が低くされる理由(出願人の行為、特許庁の応答等)も合わせて表示します。

(2) 審査基準データセット

 特許庁が公表している審査基準をもとに、識別力データを抽出しました。このことにより、全ての分野を網羅する正確かつ大量の識別力データセットを用意しました。

 この審査基準データにヒットした場合も、語力統計指標が低く算出されることになりますが、その根拠として、審査基準データにヒットした旨が表示されます。

 上記の各データセットにつきましては、AIに追加するか否かを個別に選択できます。

 そのため、審査段階の判断を語力統計指標算出に反映させるか否か、審査基準を語力統計指標算出に反映させるか否かについて、きめ細かく設定することが可能となります。

 また、上述のように、語力指標算出精度を向上させることにとどまらず、その根拠もきめ細かく表示されますので、問題となった審査等を確認、検討することが可能となります。

■効果

 各語の識別力判断に有益な指標である語力統計指標算出の精度を向上させることで、入力商標で検討すべき各組合せ語のTMC(分離観察される可能性に関連する指標)の精度が上がり、入力商標の最終的なリスク判断に有益な総合指標であるTMSの精度も向上します。更に、語力統計指標検討のための根拠情報も更に取得することが可能となりました。

 知財部の方や弁理士などの専門家にとって更なる負担軽減を実現することはもちろんですが、総合的な指標の精度が向上することにより、事業部門やマーケティング部門の方々にとっても商標調査をこれまで以上に安心して行うことができるようになります。

 このことにより、更に下記のような効果が得られると考えられます。

(1)ネーミングと商標調査の同時実施による時間的ロス、ストレスの大幅軽減

事業部門等の方がネーミングを行う際に、商標簡易調査についても自分で簡単に行うことが可能となります。これまでのような知財部等のやりとりにより発生する時間的ロスやストレスを大幅に軽減することが可能となります。

(2)二段階調査の実施による全社的な商標業務の効率化

事業部門等で簡易調査を行い、知財部門で最終調査を行うという二段階調査のフローが更に導入しやすくなります。商標業務の役割分担を最適化することにより、商標調査の量と質を高次元で両立することが可能となります。

■TM-RoBoとは

商品等の名称として商標を新たに使用したり、商標権を取得しようとする場合、同一または類似の商標が既に出願、登録されていないかを調査することが極めて重要であり、このような商標調査を行うことが一般的に行われています。

 

 ただし、商標調査を行う既存システムでは、表記される商標そのものについて検索する場合(商標検索)には、調査商標との完全一致検索かこれに準じる検索しかできないため、より重要な類似検索を行うことが困難となっています。また、称呼(商標の読み)について検索する場合は類似検索が可能となっていますが、類似の程度まで加味して結果表示することができないために、大量にリストアップされた全ての商標を調査者がしらみ潰しにチェックする必要がありました。これらのことから、商標調査には、高度な専門性に加え、多大な手間とコストがかかっていました。

 

 当社は、特許庁、裁判所等の専門家の判断を機械学習した人工知能であるTM-RoBoを2018年4月にリリースし、その後も追加機能を順次リリースすることにより、最新のAI技術を用いて商標調査の業務効率を劇的に改善することをサポートしています。

商標検索機能の検索結果

現在のTM-RoBoでは、今回新たにリリースしたデータセットの追加のほかに、下記機能もラインナップしております(一部有料オプションとなっております)。

・称呼検索機能

・類似群コード検索機能

・類似群コードテンプレ機能

・称呼一括検索機能

・表示項目追加機能

・商標検索機能

・外観部分一致検索機能

・特化型商標検索機能

・PDF一括出力機能

・システム連携機能        etc

公式Webサイト:http://www.tm-robo.com/

■株式会社IP-RoBoについて

社 名 :株式会社IP-RoBo( http://www.ip-robo.co.jp/ )

代表者 :代表取締役社長 岩原 将文(いわはら まさふみ)

所在地 :東京都港区西新橋1-22-5 新橋TSビル7階

設 立 :2018年3月20日

資本金 :1067万円

事業内容:

コンサルティング事業(知的財産に関わるコンサルティング全般)

Webサービス事業(知的財産に関わるインターネット情報サービス)

ソフトウェア開発事業(知的財産に関わるソフトウェアの設計、開発)

お問い合わせ:Mail:info@ip-robo.co.jp

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会社概要

株式会社IP-RoBo

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URL
https://www.ip-robo.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
西新橋1-22-5 新橋TSビル7階
電話番号
03-6205-8282
代表者名
岩原将文
上場
未上場
資本金
1067万円
設立
2018年03月