金継ぎに着目し、廃棄物に新たな機能や価値を継ぐプロジェクト「UP-CYCLING POSSIBILITY」始動。世界初、壊れた器や傘に温冷機能や振動機能を加えたアップサイクル
横浜みなとみらい「アップサイクルの可能性展 UP-CYCLING POSSIBILITY」にて展示 会期:2023年4月4日(火)~4月22日(土)、2023年5月15日(月)~6月3日(土)
テクノロジーを起点とした社会課題の解決やあたらしい表現開発を実践するDentsu Lab Tokyo(東京都中央区)は、廃棄物との向き合い方を変えるためのプロジェクト「UP-CYCLING POSSIBILITY」を始動。捨てられたモノや、壊れたモノに、伝統と最新のテクノロジーとクリエイティビティを足すことで新たな機能と価値を付与し、廃棄の概念を変え、「未来のアップサイクル」の可能性を探ります。
これまで脳波で動く猫耳「necomimi」など様々なプロダクトを発表してきた なかのかな 主導の新プロジェクト「UP-CYCLING POSSIBILITY」で生み出された器5点、傘1点、計6点のプロダクトを、4月4日(火)から横浜みなとみらいにある資生堂グローバルイノベーションセンター(S/PARK)内 2階S/PARK MuseumのFUTURE ZONEにて開催する「アップサイクルの可能性展UP-CYCLING POSSIBILITY」にて展示いたします。場内では、独自のカードゲームを活用し、来場者がアップサイクルによる新たなアイデアを生み出す参加型コーナーも設置。「未来のアップサイクル」を考えるきっかけを提供します。
開催概要
・開催期間:2023年4月4日(火)~4月22日(土)、5月15日(月)~6月3日(土)
・開催時間:11:00〜18:00 定休日 日曜
・開催場所:資⽣堂グローバルイノベーションセンター(S/PARK)2階 S/PARK Museum FUTURE ZONE
〒220-8559 神奈川県横浜市西区高島1丁目2-11
みなとみらい線「新高島」駅 1・2番出口すぐ
・公式サイト: https://spark.shiseido.co.jp/
- UP-CYCLING POSSIBILITY始動経緯
UP-CYCLING POSSIBILITYは、そんな時代の中で、グラスを割ってしまったとき、傘が折れてしまったとき、不用になった家財道具が捨てられていくときに感じる罪悪感と向き合うことで生まれたプロジェクトです。廃棄される予定のプロダクトに新たな可能性を組み合わせ、新しく作らずに新しいことを生み出すために始動しました。
開発では大阪ヒートクール株式会社 代表取締役 伊庭野 健造さん(大阪大学 工学研究科 電気電子情報通信工学専攻 助教)、同取締役 伊藤 雄一さん(青山学院大学 理工学部情報テクノロジー学科 教授)と共に共同研究を進め、電流の方向を変えることで温度をコントロールすることができる性質をもつペルチェ素子を活用し、フレキシブルペルチェパーツを制作したことで、くちあたりや感触の変化が可能になり、廃棄物を「修復」ではなく「進化」させるプロジェクトに昇華させることができました。
※1:2020年12月9日発売号「Nature」論文(https://www.nature.com/articles/s41586-020-3010-5)
- UP-CYCLING POSSIBILITY特徴
2. 欠けたパーツに温冷、振動などの最新テクノロジーで新しい機能を追加
3. α世代も楽しく参加できる「アップサイクル発明ゲーム」キットを開発
- 開発プロダクトの紹介
第2弾:くちあたりの感触が変化する器「TSU→GI CUP “VIBE"」
第3弾:温冷が変化する皿「TSU→GI PLATE “TEMP"」
第4弾:光る傘「TSU→GI UMBRELLA “GLOW”」
※2:上堀まい,伊藤弘大,藤田和之,伊藤雄一:口腔内への温度提示と食品の温度が食体験と味覚に与える影響,感性工学会論文誌(https://x-lab.team/heat-tech-for-food/)
<本プロジェクトのコラボレーター>
・金継監修/技術協力:株式会社つぐつぐ
・制作協力:中野梢
・共同研究(温冷感):大阪ヒートクール株式会社、青山学院大学 (伊藤雄一,上堀まい)
- 本プロジェクトの未来について
例えば、壊れた部分をスマートフォンなどでスキャンをし、機能を選択して注文すると、サイズの合った再生素材の機能性パーツが届けられる。そのパーツを、自宅やカフェなどで、壊れたモノに繋ぎ合わせて、蘇らせることができるような未来です。私たちは、モノに新しい価値を与える作業を通して、人と地球を癒すことができる世界を目指しています。
今後は、さらに様々なコラボレーターとの共創により、アップサイクルの可能性を広げていきたいと考えています。
- Dentsu Lab Tokyo Researcher/Creative Technologist なかのかな コメント
- Dentsu Lab Tokyoについて
https://dentsulab.tokyo/
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