エイチシーエル・ジャパン、クラウド活用に関する実態調査、日本企業のマネジメント層150人を対象に実施

「セキュリティのリスク」や「クラウドに精通した人材不足」などの課題が明らかに

【2024年2月21日、東京発】
インドの大手グローバルテクノロジー企業、HCLテクノロジーズ(以下、HCLTech)の日本法人である株式会社エイチシーエル・ジャパン(本社:東京都港区、代表取締役:中山 雅之、以下、エイチシーエル・ジャパン)は、 このたび国内の企業のマネジメント層150人を対象に、「クラウド活用に関する実態調査」を実施しました。調査結果のサマリーと詳細は以下の通りです。

<調査結果サマリー>
●クラウド導入によって役立った事象として、経営の観点では「管理負荷やコストの削減」(40.7%)が1位、業務上では「業務効率の向上(作業時間の短縮)」(61.3%)が1位に
●クラウド導入・利用の懸念事項として、「セキュリティのリスク」との回答が最も多く(64%)、次いで「クラウドに精通した人材の不足」(45.3%)が挙げられた
●過半数(52.7%)が、今後3年以内に勤務先のIT環境の一部を「クラウドから従来のオンプレミスへと移行を予定または検討中」と回答
●「生成AI」の業務利用について、過半数(52.7%)が「1年以内に利用予定」または「利用を検討中」で、「既に利用中」とあわせると約4分の3(74%)という結果に

<総括>
今回の調査結果から、経営上の観点と業務上の観点の両面において、クラウドの導入が役立っているという回答が8割を超えており、国内の企業においてもクラウドの導入・活用が進み、一定の成果を実感している企業が多いことがうかがえます。

クラウドと密接に連携した革新的テクノロジーである生成AIについては、「既に利用中」、「1年以内に利用予定」または「利用を検討中」の回答が過半数(52.7%)を占めており活用の関心と意欲が高いことが示唆されています。また、クラウドの導入・利用において、セキュリティのリスクとクラウドに精通した人材の不足が懸念材料として認識されていることも浮き彫りとなり、両課題への最適な対応はクラウド活用の成功において必須事項であることが浮彫となっています。

一方、回答者の過半数(52.7%)が、今後3年以内に勤務先のIT環境の一部を「クラウドから従来のオンプレミスへと移行を予定または検討中」と回答するなど、調査全般ではクラウドへの肯定的な意見が多く聞かれたなかで、オンプレミス回帰を検討する企業が少なからずあることも明らかになりました。

この傾向については、HCLTechが実施したグローバルの調査レポート「クラウドの進化~常にイノベーションを実践する~」(*1)の中でも触れられています。同レポートの中で、クラウドのメリットを得るためにはアプリケーションとワークロードを最適化することが必要となること、ワークロードを最適化せずにクラウドに移行した場合、クラウドのメリットを十分に得ることができず、オンプレミス回帰の流れになる可能性がある、といったポイントについて言及されています。

また同レポートの中で、HCLTechのグローバルCTO兼エコシステム責任者のKalyan Kumarは、次のように述べています。「オンプレミス回帰は、インフラワークロードの問題であり、ビジネス価値の問題ではありません。ワークロードをクラウドに移行することの目的が、ビジネスプロセスの変革とモダナイゼーションであるなら、オンプレミス回帰は選択すべきオプションではありません。アプリケーションをモダナイズしていない組織は、コスト削減策に選んだクラウドが、期待したコストを削減できないため、オンプレミス回帰を検討しているのかもしれません」

クラウドは、あらゆる業界・業種にとって最も重要なテクノロジー投資分野のひとつと言えます。しかし、クラウドへのトランスフォーメーションから真の価値を獲得することは、多くの企業にとって依然として容易ではなく、成功には正しいガイドとサポートが不可欠です。HCLTechが提供するCloudSMART(クラウドスマート)ソリューションは、業界に特化したクラウドコンサルティングから最適な運用プラットフォームまでトータルで提供します。

<調査結果詳細>
Q1:あなたの勤務先において、クラウドの導⼊によって、経営の観点から役⽴つ・役⽴ったと考えられる事象を教えてください。(複数回答)

クラウド導入により、経営の観点から役立つ・役立った事象は「管理負荷やコストの削減」(40.7%)が最も多く、次に「地政学的リスクへの対応」(37.3%)、「災害発生時のバックアップ」(29.3%)と続く。一方で、一定数(16.7%)は「役立つ・役立ったと考えられる事象はない」と回答しており、企業によりクラウド導入後の活用に差があることがうかがえる。

Q2:あなたの勤務先において、クラウドの導⼊によって、業務が改善/向上したと考えられる事象を教えてください。(複数回答)

クラウド導入により、業務が改善/向上したと考えられる事象は6割以上(61.3%)が「業務効率の向上(作業時間の短縮)」と回答、次に「データの共有が容易」(44%)、「テレワークが可能」(43.3%)と続き、日々の業務改善につながったと考えている人が多いことがうかがえる。一方で、Q1同様に一定数(14.7%)は「役立つ・役立ったと考えられる事象はない」と回答しており、クラウド導入による影響や改善は、やはり企業により差があることがうかがえる。



Q3:あなたの勤務先のIT環境について、今後3年以内に、アプリケーションやワークロードの⼀部を従来のIT環境に(=クラウドから、従来のオンプレミスへと)移⾏する予定はありますか︖(単一回答)

勤務先のIT環境について、過半数(52.7%)が今後3年以内に一部をクラウドから従来のオンプレミスへと「移行する予定がある」または「移行を検討している」と回答。前述のHCLTechがグローバルで実施した調査からうかがえる傾向と同様に、日本においてもイノベーションの促進や業務効率の向上を期待して導入したクラウドが、期待した効果につながらず、オンプレミス回帰を検討している企業もあるのかもしれません。

Q4:あなたの勤務先において、クラウドを導⼊・利⽤するにあたっての懸念事項を教えてください。(複数回答)

クラウド導入・利用の懸念事項は「セキュリティのリスク」が最も多く、6割以上(64%)が懸念事項に挙げている。また、半数近く(45.3%)が「クラウドに精通した人材の不足」と回答しており、企業におけるクラウド人材が足りていないことがうかがえる。

Q5:あなたの勤務先では、「⽣成AI」を業務で利⽤していますか︖もしくは、今後の利⽤を検討していますか︖(単一回答)

「生成AI」の利用について、「既に利用中」は2割程度(21.3%)にとどまるが、過半数(52.7%)が「1年以内に利用予定」または「利用を検討中」と回答している。「既に利用中」(21.3%)とあわせると約4分の3(74%)という結果になり、「生成AI」の利用に前向きな企業が多いことがわかる。

<調査概要>
調査期間:2023年12⽉22⽇ 〜 2023年12⽉23⽇
調査方法:インターネット調査
調査エリア:日本全国
調査対象:
下記の条件をすべて満たす18歳以上の男女 150名
・従業員500人以上の企業に勤務
・勤務先での役職がマネジメント層(経営者・役員を含む、部長・課長クラス以上)
・勤務先でクラウドを利用している
※グラフの構成比(%)は小数第2位以下を四捨五入しているため、合計が必ずしも100%にならない場合があります。

*1 HCLTechが実施した調査レポート 「クラウドの進化 ~常にイノベーションを実践~」について
HCLTechは2023年に、組織が変革のためにクラウドテクノロジーをどのように活用しているのか、活用の障壁となっているものが何かを把握するために、アメリカ大陸、ヨーロッパ、アジア太平洋の11カ国、17業種のビジネス/IT部門のマネジメント層500名を対象に調査を実施し、その調査結果をまとめたレポート「クラウドの進化~常にイノベーションを実践する~」を発表しました。
レポート全文(日本語抄訳版)は以下のウェブページからダウンロードいただけます:
https://www.hcltech.com/jp/cloud-research/index.html
関連プレスリリースは以下をご参照ください:
https://www.hcljapan.co.jp/news-jp/20240118-2726.html

HCLTechのCloudSMART (クラウドスマート)ソリューションは、企業が現状から最先端のクラウド環境を活用できるようにするための一連の製品とサービスを備え、クラウド投資から有意義なビジネス成果を導き出す支援をします。詳細は、以下のページをご参照ください。
https://www.hcljapan.co.jp/service/cloud

HCLTechのサイバーセキュリティ・ソリューションは、進化する脅威の状況をナビゲートするために、トランスフォーメーションとインテグレーションサービス、マネージドサービス、戦略的コンサルティングを含む360°のセキュリティサービスを提供し、グローバル企業に強固なデジタル基盤を提供します。詳細は、以下のページをご参照ください。
https://www.hcljapan.co.jp/service/cybersecurity-services

HCLテクノロジーズ(HCLTech)について
インドに本社を置くHCLTechは、世界60カ国に224,000人以上の従業員を擁するグローバル・テクノロジー・カンパニーであり、デジタル、エンジニアリング、クラウド、AIを中心に、幅広いテクノロジー・ソリューションと製品ポートフォリオによって業界をリードするサービスを提供しています。金融サービス、製造業、ライフサイエンス・ヘルスケア、テクノロジー・サービス、通信・メディア、小売・CPG、公共サービスなど、あらゆる主要業種のお客様に向けて、業界に特化したソリューションを提供しています。
詳細は、https://www.hcljapan.co.jp/ またはhttps://www.hcltech.com/ をご覧ください。
HCLTech JapanのSNS(LinkedIn https://www.linkedin.com/showcase/hcl-japan/)でも情報を更新しています。

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会社概要

URL
https://www.hcljapan.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都港区赤坂1-12-32 アーク森ビル32階EAST
電話番号
03-6832-6000
代表者名
中山 雅之
上場
未上場
資本金
2億2000万円
設立
1998年02月