NutmegがプレシリーズBラウンドで約5億円の資金調達を実施

導入500社、流通額350%以上成長の観光DXプラットフォーム「Nutmeg」、さらなるサービス拡充へ

NutmegLabs Japan株式会社

2025年2月27日 10時00分

旅行・レジャーにおける観光事業者向けのタビナカDXプラットフォーム「Nutmeg（ナツメグ）」を提供するNutmegLabs Japan株式会社（代表取締役：中口貴志、本社：東京都千代田区、以下「当社」）は、約5億円のプレシリーズB資金調達を実施したことをお知らせいたします。

資金調達の概要

調達金額：5億円

調達方法：エクイティファイナンスを通じて実施

取引先一覧

ALL STAR SAAS FUND
Coral Capital
Carbide Ventures
Rice Capital

直近の事業状況

当社が提供する「Nutmeg」は、観光DXを推進し、観光における顧客体験を向上させることでタビナカを自由にするSaaSプラットフォームです。インバウンド需要への適切な対応や業界内の人手不足を解消するため、販売から現場業務まで一貫して対応できるオールインワン型のサービスを提供しています。観光業界に特化したSaaSスタートアップとして、日本の観光業界の未来を支える次世代型のプラットフォームです。

2023年5月に発表したシリーズAから約1年6ヶ月の期間で以下の成長を遂げています。

・流通額：350%以上増加

・導入の事業者数：500社以上

・NRR：140%以上

従来はツアーやアクティビティ等を運営する小規模事業者が主要なお客様でしたが、テーマパークやリゾートホテルなどの大型の観光施設、バス・フェリー・観光船等の交通インフラを担う事業者にもご導入いただき、日本の観光を支えている多くの観光事業者に支持されています。

これは単なる予約・決済システムの提供に留まらず、2024年に発表した新しいサービスであるCRM・MA・デジタルマップ等を複合的に活用することで、観光事業者の稼ぐ力を強化するとともに、タビナカにおける顧客体験を飛躍的に向上させるプラットフォームとしての価値に評価をいただいているからに他なりません。

一方で、人手不足に悩む観光事業者の課題を解決するため、オペレーションサービスの展開も開始しています。デジタルチケット等を活用することで、入場業務の50%以上の削減や、発券管理業務を80%削減した事例も生まれています。

調達資金の使途

今回の調達による資金は、「Nutmeg」の開発および営業体制の強化に活用する予定です。
サービス開発ではマルチプロダクト化を推進すさることで観光事業者の多様なニーズに応える製品を提供するとともに、AIを含めた最新の技術を用いて観光業界の人手不足解決に向けた次世代のソリューションを開発します。

営業体制においては、観光施設や交通事業者に加え、宿泊施設やDMO及び自治体など、新たな市場への拡販を進めてまいります。特に、2024年8月にリリースした「デジタルマップ機能」は、新しい顧客層から高い評価を得ており、さらなる市場拡大が期待されています。

当社は、観光の現場における非効率を解消することで、観光業界の深刻な人手不足の解消にも寄与するとともに、日本のインバウンド観光をさらに促進することを目指します。日本経済活性化の鍵となる約4,000万人を超す訪日外国人客のスムーズな受け入れを観光事業者レベルで支援し、世界中の観光客がより現地体験を楽しめる「自由なタビナカ」の実現を目指してサービスを提供してまいります。

新規投資家投資家からのコメント

Carbide Ventures General Partner 堀内健后氏

急速に回復するインバウンド需要を背景に、観光業界は現在、市場拡大の局面を迎えております。そのような環境の中で、Nutmeg社は日本国内及びハワイ市場においてすでにマーケットインを果たし、オールインワン型の観光DXプラットフォームとして確固たる競争優位性を確立しています。特に、現地体験市場におけるオンライン化率が依然として低い状況を加味すると、今後のDX化の進展によって、市場全体の拡大がさらに加速することが見込まれます。その中で、Nutmeg社が提供するプラットフォームは、観光事業者の業務効率化と顧客満足度向上を実現し、今後の成長機会を大きく秘めております。Carbide Venturesは、我々自身のTreasure Dataでの知見を活かし、データ活用の最適化やスケール戦略の構築といった観点から、Nutmeg社のさらなる成長を支援して参ります。特に、観光業界におけるデータドリブンなオペレーションとマーケティングの強化は、Nutmeg社が競争力を高める上で重要であり、当社の経験が大いに活かせる領域です。Nutmeg社が掲げるビジョンのもと、観光業界のさらなる活性化に寄与できることを大変楽しみにしております。

Rice Capital 代表パートナー福山太郎氏

観光産業という非常に大きく、かつ成長著しい市場のど真ん中で、観光事業者向けのオールインワン型SaaSプラットフォームを提供しているNutmeg社の未来に確信を持っています。日本を起点とし、アメリカを中心にグローバル展開していく将来が非常に楽しみです。これまでのSaaSやグローバル展開に関する私の経験をすべて活かし、Nutmeg社の成功に貢献したいと考えています。

既存投資家からのコメント

ALL STAR SAAS FUND シニアパートナー湊雅之氏
2023年、シリーズAに出資をさせていただいて以来、Nutmeg社はタビナカの観光DXプラットフォームとして目覚しい進化を遂げてきました。観光オールインワンSaaSとして、観光事業者の業務効率化を支援する多数の機能に加え、訪問者の現地体験を向上するデジタルマップ機能を、日本、ハワイ、米国本土とグローバルに展開し、急成長しています。また、ITと観光ビジネスの経験豊富なプロフェッショナルの採用を加速させ、観光DXの最強チームに進化しています。今後も急成長が期待される観光市場で、Nutmegは業界のリーディングカンパニーとしての地位を確立していくものと確信しています。

Coral Capital 創業パートナーCEO James Riney 氏

2024年12月までに日本を訪れた外国人観光客の数は3,686万人に達し、過去最高記録を更新しました。政府は2030年までにこの数字を倍増させることを目指しています。この目標は決して非現実的ではありません。2023年には、フランスが1億人、イタリアが6,000万人、トルコが4,900万人の外国人観光客を受け入れました。アジアの経済成長に伴い、地域内の旅行はますます活発化するでしょう。実際、日本を訪れる観光客の70%以上はアジアから来ています。Nutmegはこの流れを捉え、観光事業者がウェブサイト、予約、支払いなどを一元管理できるSaaSソリューションを提供しています。この成長の大きなチャンスを活かすNutmegへの投資に、私たちは大きな期待を寄せています。

代表取締役　中口貴志のコメント

タビナカのデジタル化を推進するための新しいサービスが、アクティビティや観光体験等の現地体験事業者だけでなく、観光業界における様々な業種・産業の方々に支持を頂けたことを非常に嬉しく思います。今後のサービス拡大に向けては、既存のサービスと新規サービスの同時拡大を行う必要があり、採用の大幅な強化に向けて新規投資家や既存投資家の皆様にご支援頂きました。インバウンド需要に沸く日本を根本的に支えるDXを支えるべく、一丸となって推進する所存です。