市議がマスターになる「まちのBAR」が第19回マニフェスト大賞・優秀賞/審査員特別賞を受賞!茅ヶ崎市民発の取り組みに2年連続の栄誉
日本最大の政策コンテスト「マニフェスト大賞」にて、シティズンシップ部門で高評価を獲得
市議がマスターになり市民と気軽に対話を交わす取り組み「まちのBAR」(主催:茅ヶ崎カンパニー「まちのBAR実行委員会」)が、日本最大の政策コンテスト「第19回マニフェスト大賞」にて、シティズンシップ部門・優秀賞および審査員特別賞を受賞しました。
茅ヶ崎市民による取り組みの受賞は、昨年の「こども選挙」(市民・団体の部 最優秀賞)に続き、2年連続。2024年11月15日には虎ノ門ヒルズ(東京都港区)で授賞式が行われ、審査委員・西尾真治氏からは「子どもたちも参加していて和気あいあいとしたいい雰囲気で、新しい政治文化を予感させる通り組み」と、茅ヶ崎市民の継続的な草の根の活動に賛辞が贈られました。
政治へのタブー意識や無関心へのアクションとして
「まちのBAR」は、こどもの主権者教育を目的とした「こども選挙」(2022年10月〜)に続くプロジェクトとして神奈川県茅ヶ崎市で始まりました。
活動を通じて政治へのタブー意識や無関心がまちに存在していることを改めて感じたメンバーが、茅ヶ崎市議会議員選挙(2023年4月投開票)の直前に、候補者と市民が気軽に語り合うことができる「選挙BAR」を開催。選挙後には、「当選した議員も落選した議員も、まちのために立候補したことをリスペクトする」という想いを込めて、「アフター選挙BAR」と銘打ち、すべての候補者に市民が「お疲れさま」を伝え、これからのまちについて語り合う場をつくりました。
それらの場を通して、市民からも議員からも感謝の声が届きました。市民からは「議員さんは遠い存在だったけど、こんなに気軽に話せる場があってありがたい」。議員からは「市民のみんなとまちについて前向きな話しが出来るので、ぜひ続けてほしい」と。
本来、まちはみんなでつくるものです。市民と政治は対立構造(クレーマー VS 権力)ではないはずなのに、いつの間にか垣根ができてしまっていました。選挙というイベント時だけではなく日常の中であらゆる立場の人が「まちの未来」についてフラットに話せる場をつくることで、対立関係ではなく共創関係を育んでいけるのではないかと思い、その仕組みを構築しようと考えました。
もしも市議が、BARのマスターになったら?
そこで生み出したのが「まちのBAR」というアイデアです。
もしも市議が、BARのマスターになったら?
美味しいお酒を飲みながら、気軽にまちのことを話せるかもしれない。
市議の人となりがわかり、市政を身近に感じるかもしれない。
市議も市民もみんなで、まちをより良くしていこうという空気が、まちに育まれるかもしれない。
本来、まちは市民が主役。みんなでつくるもの。
ひとりのワクワクやアイデア、困り事の解消を実現するために、できない理由ではなく、どうやったらできるかを市民も市議もみんなで考える。そんな場を思い描いた「茅ヶ崎カンパニー(※)」のメンバーが「まちのBAR実行委員会」を結成し、2023年7月、茅ヶ崎市内のコミュニティスペース「Cの辺り」にて第一回目の「まちのBAR」を開催しました。
(※)茅ヶ崎カンパニーは、湘南スタイルが母体となって運営している、まちを丸ごと仮想会社に見立てた地域の人材プラットフォーム。「プロジェクトをやりたい人」と「サポートしたい人」をつなぎ、誰かの想いをみんなで支える文化を育むことで、新しい市民自治モデルづくりに挑戦しています。
開始1年でシティズンシップの大きなムーブメントに
こうして毎月1回開催されるようになった「まちのBAR」は、2024年10月までに15回を重ねて参りました。毎回子どもから大人まで30人〜60人の市民と3人〜8人の議員が参加。自民、立憲民主、維新、共産党、無所属等、党や会派を超え、これまでに議員は17人(延べ46人)、市民は延べ500人以上が参加しました。市役所職員の参加も多く、現場では至る所でまちに関する様々なテーマの議論が交わされ毎回熱気を帯びています。
オープンソース化により市内5箇所に拡大
実行委員はこの取り組みをまち全体に拡げるため、開催ノウハウをオープンソース化して開催場所を公募しました。これまでに、コワーキングスペースや駄菓子屋、市役所横のコミュニティFM併設カフェなど計5箇所での開催が実現しています。
テーマカードは累計200枚以上に
まちのBARでは、受付にてその日に話したいテーマを記入する「テーマカード」を配布しています。市民の声が可視化された累計200枚以上のカードはまちの大きな資産であると考え、ホームページやSNSで公開。市民の関心をいつでも閲覧できるようにしています。また、8年間に渡り市議会傍聴を続けているBARのママ役である「かずみママ」が、当日のディスカッション内容や話しきれなかったテーマカードについて市政と照らし合わせて詳細にレポーティングし、SNSとホームページで共有しています。
地域の活動家を招き課題を深掘り
テーマカードの数が多い関心領域は、より深い議論へと導くために隔月でテーマを設定して開催しています。これまでに「こどもまんなか」「食と農」「多様性」「みんなで防災」といったテーマを掲げ、地域の活動家が現場の課題を話し、市民に出来ること、市議に出来ることを各テーブルで議論しています。
夏休みの自由研究に「茅ヶ崎市議のひみつ」
まちのBARには、毎回子どもたちも多く参加しています。夏休み期間には小学生が自由研究として、来場していた6名の市議にインタビューを実施。「茅ヶ崎市議のひみつ」というテーマでまとめあげました。また、参加した中学生の一人は市議との対話をきっかけに、将来政治家になりたいと夢を抱いています。
市議の一般質問や行政の動きにも影響を及ぼすように
まちのBARでの市民とのディスカッションを元に、議員が一般質問の内容に反映させるという流れも実現しています。これまでに、農家と市民が協力体制を組む援農ボランティア制度について、また、津波防災避難計画の改定について、市議会の一般質問にて取り上げていただきました。また、海岸の砂の堆積問題への対策など、行政の具体的なアクションも引き出すことができました。
対立から共創へ。さらなるシティズンシップ醸成を目指して。
「まちのBAR」の開催は、「対立から共創へ」という価値観の転換へのチャレンジです。
市民と政治に距離がある現状から、市民と政治が一緒になってまちのを作っていくという未来に向けて、今後も継続的に「まちのBAR」を開催すると共に、より多く、幅広い人々に対して政治を身近に感じられる対話のきっかけづくりに取り組み続けて参ります。
最後になりますが、まちのBARの会話ポリシー『対立ではなく、対話を。批判ではなく、アイデアを。分断ではなく、協力を。』は、対立ではなく”共創”を文化としていくために欠かせないあり方だと信じています。
今回の受賞を機に、「私のまちでも、まちのBARを」という声が届いていますが、ぜひこのポリシーを参考にしていただき、全国各地に「まちのBAR」のような対話の場が広がっていくことを心より願っています。
市議がマスターになる「まちのBAR」
主催:茅ヶ崎カンパニー(※)まちのBAR実行委員会
ホームページ:https://machinobar.studio.site/
Facebook公開グループ:https://www.facebook.com/groups/960474418556448
Instagram:@machino_bar
(※)茅ヶ崎カンパニーは、湘南スタイルが母体となって運営している、まちを丸ごと仮想会社に見立てた地域の人材プラットフォーム。「プロジェクトをやりたい人」と「サポートしたい人」をつなぎ、誰かの想いをみんなで支える文化を育むことで、新しい市民自治モデルづくりに挑戦しています。
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