75歳以上で歯ぐきの溝が深い人(歯周ポケット4mm以上)は56.5%、25年で2.0倍。悪化だけでは説明できない理由を、札幌の歯科医院ユアーズデンタルクリニック院長・湯口晃弘が分析。

同じ期間に、診査の対象となる歯を持たない人の割合は下がりました。歯が残るほど歯ぐきを調べる対象も増えます。厚生労働省の歯科疾患実態調査6時点にもとづく分析

ユアーズデンタルクリニック

医療法人令徳会が運営するユアーズデンタルクリニック(北海道札幌市中央区、理事長:湯口晃弘)は、厚生労働省の歯科疾患実態調査から、高齢の年齢階級における歯周ポケットの割合と、診査の対象となる歯の有無を突き合わせて分析しました。75歳以上で歯周ポケット4mm以上の人の割合は、平成11年(1999年)の28.0%から令和6年(2024年)の56.5%となり、2.0倍でした。同じ調査では、自分の歯が20本以上ある人の割合も増えています。分析の全文は情報サイト「Save Your Teeth.」(https://save-your-teeth.jp/columns/perio-elderly-trend/)で公開しています。

歯周ポケット4mm以上の人の割合の推移(高齢の年齢階級・1999年から2024年の6時点)。75歳以上は28.0%から56.5%

分析の概要

・調査主体:厚生労働省(統計の出典)/分析は医療法人令徳会 ユアーズデンタルクリニック(自社分析)

・調査対象:平成11年・平成17年・平成23年・平成28年・令和4年・令和6年の歯科疾患実態調査(令和6年は被調査者14,695人、うち口腔診査8,560人)

・対象期間:1999年から2024年までの6時点(令和6年調査は2024年10〜11月実施、2025年6月26日公表)

・集計方法:「歯周ポケットの保有者率(4mm以上)の年次推移」「歯周ポケットの状況(年齢階級別)」「1人平均現在歯数」を年齢階級ごとに突き合わせた

・分析日:2026年9月29日

・出典:厚生労働省「歯科疾患実態調査」

背景

80歳で20本の歯を残そうという8020運動が始まったのは1989年です。令和6年の調査では、80歳で20本以上の歯を持つ人の割合は61.5%でした。歯を残せる人は増えています。

歯が残るということは、歯ぐきを調べる対象も残るということです。歯周ポケットの検査は、歯がなければ行えません。高齢の年齢階級で歯周ポケットの割合がどう動いてきたかを、歯が残っているかどうかと合わせて確認しました。

主なデータ

歯周ポケット4mm以上の人の割合(年齢階級別・6時点)

・75歳以上:1999年 28.0%/2005年 36.5%/2011年 44.9%/2016年 50.6%/2022年 56.0%/2024年 56.5%

・65〜74歳:1999年 45.5%/2005年 48.9%/2011年 46.5%/2016年 57.5%/2022年 56.2%/2024年 56.2%

・55〜64歳:1999年 50.0%/2005年 49.8%/2011年 47.0%/2016年 53.7%/2022年 47.5%/2024年 56.6%

令和6年調査の年齢階級別(4mm以上/6mm以上/対象となる歯がない人)

・75〜79歳:54.9%/16.2%/9.2%

・80〜84歳:61.6%/22.7%/6.8%

・85歳以上:51.5%/16.6%/18.9%

そのほか

・自分の歯が20本以上ある80歳の人の割合:61.5%(令和4年は51.6%)

・1人平均現在歯数は、65〜69歳の年齢階級を除くすべての年齢階級で前回より増加

・平均で20歯以上を保っているのは70〜74歳の年齢階級まで

「高齢層の歯周所見と残る歯」分析の概要(調査主体・対象・期間・集計方法・分析日・出典・注意)

所見が増えたことをどう読むか

75歳以上の歯周ポケット4mm以上の割合は、6時点を通して上がり続けています。1999年の28.0%と2024年の56.5%を比べると2.0倍です。

同じ調査では、1人平均現在歯数が65〜69歳の年齢階級を除いて増えています。また85歳以上で診査の対象となる歯を持たない人は18.9%で、80〜84歳では6.8%でした。歯が残っている人が増えれば、歯周ポケットの検査を受ける歯も増えます。

つまりこの上昇は、歯ぐきの状態が悪くなったことだけを示しているとは限りません。歯を残せるようになった結果として、歯ぐきを診る対象が増えたという読み方も成り立ちます。どちらか一方に決めることは、この調査の数値からはできません。

この分析について

歯周ポケットの割合の上昇について、原因を特定したものではありません。診査の対象となる歯が増えたことの影響を含みます。調査は原因を調べる設計になっていません。

令和6年調査から全国補正値(人口構成に合わせた重み付け集計)が導入されており、令和4年以前の調査との比較には注意が必要です。また歯周ポケットの年次推移は、平成11年と平成17年以降で1歯あたりの診査部位が異なります。

歯周ポケットの割合は、対象となる歯を持たない人を含めて算出されています。個別の症状や治療について述べたものではありません。

監修者のコメント

80歳で20本という目標が掲げられた頃と比べて、歯が残っている高齢の方は増えました。その結果として、これまで診る機会のなかった歯ぐきを診るようになっています。歯周ポケットのある方の割合が増えたという数字は、悪くなったという話だけでは説明がつきません。歯が残っているからこそ、その歯を支える組織をどう守るかという課題が新しく生まれている、というのが診療の実感に近いところです。(ユアーズデンタルクリニック 院長 湯口晃弘)

出典

・厚生労働省「令和6年歯科疾患実態調査の結果について」(令和7年6月26日公表)

 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59190.html

・厚生労働省「令和4年歯科疾患実態調査」

 https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/62-17.html

※令和6年調査から全国補正値(人口構成に合わせた重み付け集計)が導入されており、令和4年以前の調査との比較には注意が必要です。歯周ポケットの年次推移は、平成11年と平成17年以降で1歯あたりの診査部位が異なります。

※本リリースの数値と図は、厚生労働省「歯科疾患実態調査」(平成11年〜令和6年)を医療法人令徳会 ユアーズデンタルクリニックが加工して作成したものです。

監修者について

医療法人令徳会 理事長 ユアーズデンタルクリニック 院長 湯口晃弘(ゆぐち あきひろ)

湯口晃弘(ゆぐち あきひろ)/医療法人令徳会 理事長、ユアーズデンタルクリニック 院長

・2010年〜2015年 石川県金沢市のなぎさ歯科クリニックにて船登彰芳氏に師事

・2015年 ユアーズデンタルクリニック開院(札幌市中央区)

・2022年 米国カリフォルニアのスタディグループ OSCSC にて講演

・2023年 日本臨床歯周病学会 第41回年次大会 新進気鋭セッションに登壇

・日本歯周病学会 認定医、EAO(European Association for Osseointegration)認定医

・5-D Japan ペリオインプラントコース インストラクター

・2026年5月 米国歯周病学会の公式誌 Clinical Advances in Periodontics に、筆頭著者として症例報告を発表(DOI: 10.1002/cap.70076)

医療法人令徳会 ユアーズデンタルクリニックについて

ユアーズデンタルクリニック

札幌市中央区・大通駅直結の自由診療専門の歯科医院です。2015年開院。歯周外科、歯周組織再生療法、歯肉移植(根面被覆)、インプラント治療、審美歯科を診療科目としています。院長の湯口晃弘は日本歯周病学会認定医、EAO(European Association for Osseointegration)認定医、5-D Japan ペリオインプラントコース インストラクター。

医院名:ユアーズデンタルクリニック

運営法人:医療法人令徳会

設立:2015年9月

所在地:〒060-0042 北海道札幌市中央区大通西1-13 ル・トロワ6F(地下鉄大通駅直結)

理事長:湯口 晃弘

診療科目:歯周外科、歯周組織再生療法、インプラント治療、審美歯科(自由診療専門)

ユアーズデンタルクリニック 公式サイト:https://yours-dental.com/

歯科情報メディア Save Your Teeth.:https://save-your-teeth.jp/

本件に関するお問い合わせ

医療法人令徳会 ユアーズデンタルクリニック

電話:011-206-8241

所在地:〒060-0042 北海道札幌市中央区大通西1-13 ル・トロワ6F

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会社概要

医療法人令徳会

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URL
https://yours-dental.com
業種
医療・福祉
本社所在地
北海道札幌市中央区大通西1-13 ルトロワ6F
電話番号
011-206-8241
代表者名
湯口晃弘
上場
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資本金
-
設立
2015年09月