【ラティス・テクノロジー】エグゼクティブフェロー原田 毅士、令和7年度「卓越した技能者(現代の名工)」を受賞。
「情報処理技術・通信技術の職業」部門として選出
ラティス・テクノロジー株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:鳥谷 浩志、ホームページ:https://www.lattice.co.jp/、以下:ラティス)は、当社のエグゼクティブフェローである原田 毅士が、厚生労働省主催の令和7年度「卓越した技能者(現代の名工)」を受賞したことを発表します。今回、原田は「情報処理技術・通信技術の職業」部門の「ソフトウェア開発技術者(汎用機系)」として選出されました。
原田は、ラティス独自の3D軽量化技術「XVL」の開発を主導、製造業の課題解決に大きく貢献してきました。XVLは膨大な3D CADデータを1/100に圧縮しつつ構成・寸法情報を保持する軽量化技術で、3Dデータのネット利用を可能にしました。これにより、従来は一企業内で限られた人員しか扱えなかった3D CADデータの活用範囲を大きく拡大、製造業の生産プロセス変革を後押ししています。現在では、自動車や重工業をはじめとする幅広い分野に浸透し、3Dによる製造業DXの実現と生産性向上に寄与しています。
また、原田は曲面を含む3D形状処理に卓越し、3D CADの基盤技術や高速処理アルゴリズムを構築できる技術者として、アルゴリズムやコード解析を通じた実践的教育にも尽力。自身の経験をもとに、若手技術者へ理論と実装の両面から指導を行い、日本の3D技術力を世界水準へ導く人材育成に取り組んでいます。
ラティスは、今後も「Casual3D」をキーワードに、技術革新への挑戦と継承を通じて製造業DXを推進してまいります。大規模3Dデータのさらなる軽量化や処理高速化、クラウドやAIとの融合による次世代ものづくり支援を進めるとともに、若手エンジニアの育成にも注力します。日本発の3D技術「XVL」を世界に広げ、製造業の生産性向上とグローバル展開を支援し、持続可能な産業発展に貢献してまいります。
「卓越した技能者(現代の名工)」とは
きわめて優れた技能を持ち、その技能を通じて産業の発展や労働者の福祉向上に貢献している技能者を選定・表彰する制度です。この表彰は、技能を尊重する社会的気運を高め、技能者の地位と技能水準の向上を図るとともに、若者が技能職に誇りと希望を持って取り組む意欲を喚起することを目的としています。受賞者は「現代の名工」と称されています。(出典:厚生労働省「卓越した技能者(現代の名工)」
【受賞者プロフィール】

1988年 東京大学工学系研究科精密機械工学専攻修了
同年 株式会社リコー入社
同年 ソフトウェア研究所にて『ソリッドカーネル DESIGNBASE』 の研究開発(主にフィレットやオフセットなどの曲面生成機能を開発) に従事
1996年 東京大学より工学博士号取得
1998年 当社 取締役就任
2015年 当社 専務執行役員就任
2016年 当社 副社長執行役員就任
2022年 当社 エグゼクティブフェロー就任(現任)
<受賞に際してのコメント>
このたび、令和7年度ソフトウェア開発技術者部門の「現代の名工」に選ばれました。関係各所のみなさまに厚く御礼申し上げます。私は大学および大学院時代から、コンピュータの中で 3D CAD データをいかに扱うかの技術を今日まで培ってまいりました。そのソフトウェア技術が認められこのような名誉ある賞をいただき大変光栄に存じます。大学時代に始めた「3D CAD の研究」は、大学院の修了後に入社した株式会社リコーのソフトウェア研究所で「国産 3D CAD の開発」という形に発展しました。そこでは製造業の設計部門のお客様に広く使っていただける 3D CAD の開発を進めてまいりましたが、残念ながらビジネス的には海外製の 3D CAD の後塵を拝する結果となりました。
そのような状況から、現任の鳥谷社長とともに新たに始めたラティス・テクノロジー株式会社では、「3D CAD そのものではなく、3D CAD データを強力に圧縮して設計部門の後工程で使う XVL アプリケーション」の開発に注力しました。このとき、次の 2 つの大きな課題に挑戦しました。1 つは 3D CAD データをどのように 1/100 以上に圧縮するのかという技術的に困難な課題の解決、もう 1 つは圧縮 3D データを実際に製造業で使っていただける市場の創造です。時を経てこれらの課題を克服していき、現在私を中心としたチームで開発した XVL アプリケーションは日本および海外の多くの製造業のお客様に使っていただいております。
これもひとえに、大学・大学院で 3D CAD の基礎技術を教えてくださったみなさま、リコーにおいて国産 3D CAD の開発・販売に携わったみなさま、ラティス・テクノロジーの鳥谷社長および XVL アプリの開発・企画・販売に関わったみなさま、国産 3D CAD や XVL アプリを実際に使っていただいたお客様あってのものです。私の 3D 技術をここまで育てていただき、誠にありがとうございました。
ラティス・テクノロジー株式会社について
当社は、「3Dで世界を変える」という想いを胸に1997年に創業し、超軽量3Dデータフォーマット「XVL(eXtensible Virtual world description Language)」の開発・提供を通じて、製造業の3Dデータ活用とDXを支援しています。日本発の3D技術「XVL」は、3D CADで生成された大容量データを高精度のまま軽量化できるフォーマットとして、自動車、航空機、電機など世界の主要な製造業で採用されています。さらに、当社は3Dデジタルツインを基盤とする情報活用の仕組み「XVLパイプライン」を提唱し、生技DX・工場DX・サービスDXを推進しています。これからも、3D技術「XVL」を通じて、ものづくりの未来を変革していきます。
【用語説明】
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XVLとは、ラティス・テクノロジーが開発した、世界トップ水準の3D基本性能を持つ3D軽量化技術です。製造現場に蓄積された3次元CADの大規模データを活用するソリューション基盤として、国内外の数多くの企業で採用されています。
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3Dデジタルツインとは、現物と図面の双子となる3Dモデルのことです。現地現物を軽量XVLで表現し、図面情報をXVLに集約することで、点群を含む3D形状と構成情報や各種ものづくり情報を統合することで、現物を3Dモデルで置き換えそのデータを徹底活用しようという考え方です。
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Casual3Dとは、製造業おいて「どこでも、いつでも、だれでも」3Dデータが身近にあり活用できる世界のこと。ラティス・テクノロジー株式会社が目指す世界です。
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XVLパイプラインとは、3Dデジタルツインの情報の流れをつくり、組織の垣根を超えてその情報を徹底活用することでDXを推進する仕組みのことです。
【その他】
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XVL、3Dデジタルツイン、Casual3Dは、ラティス・テクノロジー株式会社の登録商標です。
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その他、記載されている名称は、各社の商標または登録商標です。

ラティス・テクノロジー株式会社(Lattice Technology Co.,Ltd.)
本社 : 〒162-0821 東京都新宿区津久戸町1-2 あずさセンタービル4階
代表 : 代表取締役社長 鳥谷 浩志
資本金 : 7億円
事業内容: 超軽量3DフォーマットXVL関連ソフトウェアの開発・販売、コンサルティングなど3Dデータ活用のソリューションサービス提供
URL : https://www.lattice.co.jp/
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