「Robe for Ephemeral」中北紘子展 Supported by TASAKI 開催
2024年3月15日(金)~6月30日(日)までGallery Hiroko Nakakita (神戸)にて
Gallery Hiroko Nakakita(兵庫県神戸市)では、2024年3月15日(金)から6月30日(日)まで、「Robe for Ephemeral」中北紘子展 を開催致します。当展覧会は、昨年3月・4月にTASAKI銀座本店、6月・7月にTASAKI London New Bond Street店にて行われた巡回展最後の作品展となります。TASAKIの真珠を用いて作られたこれまでの「人魚姫」の作品と共に、締め括りに相応しい新作を加えて展示いたします。
【 展覧会概要 】
展覧会名:「Robe for Ephemeral」中北紘子展 Supported by TASAKI
会 期:2024年3月15日(金)~6月30日(日)
場 所:Gallery Hiroko Nakakita
兵庫県神戸市海岸通り3番地 シップ神戸海岸ビル1階
時 間:11:00~18:00 金~月曜日 (火~木曜休廊)
入 場 料 :無料
主 催:株式会社Hiroko Art Planning
協 賛:株式会社TASAKI
お問合せ:hirokonakakita.artgallery@gmail.com
ウェッブサイト: https://hiroko-nakakita.com
『人魚姫』は私にとって、思い入れのある特別な物語です。
主人公が最後に泡となった という意味が分かったのはいくつぐらいの時であったでしょうか。一見可愛らしいファンタジーのようなイメージの物語ですが、切なく寂しい部分がストーリーの本質だったのではと、大人になるにつれてそのような気持ちが強くなり、それから幾度となく読み直しました。
美しく、家族からの愛情に包まれ、何不自由無く育ち、華やかなものに囲まれ恵まれた環境で育ったお姫様、というイメージを人魚姫にお持ちの方も多いかと思います。しかし人魚姫の育った環境は、実際は閉鎖的でコンサバティブ。だからこそ何ものにも汚されていない純粋で真っ直ぐな性格が育まれた部分もあると思います。それが故に、彼女は愛していた王子の裏切りを許し、自身の命を絶ってしまったのでしょう。
人魚姫を育ててくれたお祖母様は見栄と虚栄心がとても強い人でした。人魚姫が15歳になり海の上へ昇る日に、お祖母様は良家の姫であることを象徴する百合の花の冠と牡蠣の装飾を人魚姫に纏わせて、旅立たせました。人魚姫の本心は、この”重い“装飾品などを捨てさり、この海の世界を一刻も早く出て、自由になりたかったのではと、私は思います。
親族からするとしたら、海の上の世界を見ることは、社会経験のひとつでした。しかし人魚姫は、300年の寿命の中で涙を流すこともなく毎日優雅に楽しく生きる人魚の人生を謳歌するよりも、一生を賭けて何かを愛することのできる人間の生き方に儚さと美しさを感じており、その世界に憧れを抱きました。私自身もそれなりに裕福な家に生まれ、恵まれている部分がありますが、家族は恋愛や結婚、働き方などにおいては旧態依然のスタイルを偏重していました。そこには様々な窮屈さが存在し人魚姫の生まれた環境にシンパシーを感じます。
社会に出てみると、人生は楽しく優雅な事ばかりではありません。色々な価値観や感情があって、死んでしまいたいと思うことも沢山あります。私の両親は、降り掛かる苦労をあえて経験しなくても良いと考えている様に感じていましたが、私は違います。その山あり谷ありな経験に自己の成長や学びがあり、そういうプロセスを経てこそ濃密な人生を送れる事になると私は思います。そしてそのことが、人生に喜びをも与えてくれると信じています。
人魚姫は、大切に育ててくれたお祖母様、お父様、自分の命を助けてくれようとした5人のお姉様方にもとても感謝し、人生を全うします。それは、人魚姫が地上に出て、自分の人生を賭けられるような経験をし、そこに悔いが無かったからです。
好きな人と自由に恋愛をするということは、今日においては普通のことに思う方も多いかもしれないですが、お見合いで結婚をした私にとってはどこか特別なことであり続けています。結婚をし、子育てをしながらアーティスト活動に向き合う現在の生活にも幸せを感じていますが、どこか人魚姫の選択に憧れてしまうところがあります。あくまでファンタジーの世界の話ですが、思いを貫いて最後は泡となってしまった人魚姫を包み込みたい思いで、彼女に“Robe“という作品を捧げます。
中北 紘子
作家プロフィール 中北紘子 / Hiroko Nakakita
兵庫県生まれ。2006年東京藝術大学大学院美術研究科絵画科油画専攻修士課程修了後 、本格的に創作活動を始める 。
神戸と米国カリフォルニアのアトリエを拠点に制作を続け、
2021年に自身のギャラリー“Hiroko Nakakita”を神戸旧居留地にオープン 。
「TASAKI」について
1954年創業の日本発のラグジュアリージュエラー。パールとダイヤモンドをブランドの2大エレメントとし、世界に誇る素材クオリティ、繊細かつ革新的なクリエイティビティ、磨き抜かれたクラフツマンシップに裏打ちされた、モダンでエッジィなジュエリーを生み出し続けている。新進気鋭のクリエイターとともに創り上げる、固定概念を覆す革新的な美の世界が特徴的なブランド。
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