国立大学法人東京大学と共同で「心電図による心不全検知」に関する特許を取得しました
SIMPLEX QUANTUM株式会社(東京都渋谷区 代表取締役:齋藤 龍)は国立大学法人東京大学と共同で「心電図による心不全検知」に関する特許を取得しました。
このたび、当社が開発をしたAI「SQライブラリ」を使用し、「心電図から心不全を自動検出するシステム」が特許を取得することができました。
心不全は、高血圧症や糖尿病などの生活習慣病を基盤に発症する症候群であり、現在日本に120万人が罹患しているとされています。高齢化に伴い2030年には130万人に達すると予想されており、心不全パンデミックという言葉も昨今聞かれます。*
心不全は、一旦発症すると、再発と寛解による入退院を繰り返す不治の病であるため、再発を軽度の症状の内に早期に発見し、生活指導や外来投薬治療を行うことが重要です。しかし、現時点では軽度の心不全の検出は症状のみで判断されます。そのため、その診断には医師の熟練が要求され、不確定要素が多い状態です。さらに、その初期の症状は在宅で生じることが多く、医師がその情報にアクセスしづらいため、心不全が悪化した状態で病院に搬送され入院になるケースがほとんどです。したがって、心不全治療を取り巻く診療が医療経済を圧迫している状態です。
今回特許を取得したSQライブラリは取得されるI誘導の心電図から心不全を定量的に判定し、心不全発症時に病院受診を促すシステムを構築することが可能と考えています。このAIは、さまざまな心不全の原因疾患に対応し、複数の心電図装置にも対応できると考えています。また、当社が開発をした心電図による個人識別機能により、家庭内で同一患者から取得されたデータであるか確定させるアルゴリズムを構築することも可能です。このシステムによって、医師へ発出される心不全アラートにより、早期病院受診を促しながら、より早期に治療を行うことで、医療関係者の負担・医療費を減らすシステムの構築が可能と考えています。
遠隔モニタリング・診療システムが適応される疾患が広まり、健康寿命、生命予後の延長と医療費の軽減が見込まれるなか、いまだ心不全においてはその普及は世界的にも極めて限定的です。今後日本が心不全に関する在宅医療の先進国としてアピールできると考えています。
*出典: 日本心臓財団 https://www.jhf.or.jp/check/heart_failure/01/
【会社概要】
SIMPLEXQUANTUM株式会社
代表者:代表取締役 齋藤 龍
設立 :2014年10月3日
所在地:東京都渋谷区桜丘町29-12 渋谷CHビル3F
サイト:https://simplex-q.com
本件に関するお問い合わせ:pr_query_jpn@simplex-q.com
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