リリース期のマーケティング戦略!セミナーレポート
メタップスリンクスは、2018年8月29日 「リリース直後60万DL突破したゲームアプリに学ぶ、リリース期のマーケティング戦略!」と題して、ゲームアプリ初動期に関するセミナーを開催いたしました。
スマホゲーム市場について
国内のゲームアプリ市場は2017年以降も拡大しているものの、成長は明らかに鈍化、頭打ちの状態となっています。AppStoreの無料ゲームアプリランキングは、一部のデベロッパーによる寡占状態になっています。実際に直近1年では、上記ランキング上位100位のアプリタイトルのうち入れ替わりがあったのは約20%で、約80%のタイトルが上位ランキングを占め続ける状態です。
リリース期のプロモーション戦略
まずはアプリリリース期のプロモーション戦略を策定するにあたり、何を目指すのかを見直す必要があるかもしれません。リリース前後1ヶ月間の事前登録者数や転換率、インストール数、MAU、売上数値はもちろん大事な指標であることは言うまでもないですが、その後継続した売上を達成するためにリリース期では何をすべきかまで視点を広げ、リリース期のプロモーション戦略を考えるべきです。
イノベーター理論をアプリのプロダクトサイクルに当てはめ、キャズムを超える前の段階をリリース期と定義すると、キャズムを超えるためにリリース期では何を準備しておくべきかを明確にした上でリリース期のプロモーション戦略を考えることが重要です。
マーケティング側とプロダクト側の認識合わせ
リリース期に準備しておくべきことを、マーケティング側とプロダクト側の視点で下図のように整理しました。
また、一般的なアプリ売上の構成要素と指標をマーケティング側とプロダクト側で整理してみました。
アプリ運営の際に重要なのものの一つにデータがあることはご存知の通りです。
その際に重要なことは
- 「取るべきデータ」を取得する準備ができているか
- マーケティング側とプロダクト側で見るべきデータの認識合わせができているか
例えば、マーケティング側でインストールや最終的なCPI、ROASなどの指標はもちろん重要なものです。ですが、それらに偏重しマーケティング施策を評価することは一面的であるがゆえに危険であり、プロダクト側での指標を合わせて見るべきです。
プロダクト側の指標では継続率(RR)や課金者率(PU%)などがありますが、それに加えて下記のようにアプリ内イベントタグを設計、設置し、マーケティング側の施策評価に組み込むことにより本質的な評価が可能になります。
※イベントごとのユーザーモチベーションや予測される離脱理由などを事前に定義し、マーケティングKPIと掛け合わせて見る環境を整備する。
プロダクト側の指標を合わせ見ることができると、例えば「CPIが若干高いけれども離脱率が低く優良ユーザーが多い」などの気づきを得ることができ、そのメディアのCPIを下げるために何をすべきかを考える方がアプリ成長にとっては有効であることがデータから判断できるようになります。
リリース期からの復帰施策の実施
復帰(リエンゲージメント)施策は一度休眠してしまったユーザーにアプローチし再度アプリに戻ってきてもらうための広告配信などの施策ですが、これらをリリース期から行うことが、効率的な優良ユーザーの囲い込みと離脱防止に役立ちます。
上記3つのグラフはDAUを構成するユーザー層(新規、既存、復帰)ごとに、売上との相関関係を分析したものです。注目したいのは復帰ユーザー(黄線)です。今回はジャンル別に3タイトルを分析していますが、どのタイトルも2ヶ月目以降は復帰ユーザーの相関が高くなっています。つまり、リリース初期に獲得したユーザーを復帰させることが売上向上に高い相関があり、初期優良ユーザーをいかに効率的に復帰させるかが重要であることが分かります。
過去複数タイトルの復帰施策後の復帰率を見ると、休眠30日以内と1ヶ月経過後、2ヶ月経過後で復帰率が大きく下がることが分かっています。つまり、休眠期間が30日経過する前に何かしらの手を打たないとユーザーの復帰は手遅れになってしまいます。
まとめると、リリース期に入ってくる初期インストールユーザーは、後のDAUの積み上げやアプリ売上に大きな影響を与えます。リリース期には事前登録期からの流れで新規獲得施策に意識が向きがちですが、その施策で獲得したものの離脱してしまったユーザーをいかに逃さないかを同時に戦略に組み込み実行していくことは非常に重要な施策となります。リリース期は新規獲得でDAUを積み上げるよりも、一度インストールして離脱したユーザーを復帰させる方がコスト的にもアプリ内KPIにも効果的です。
おわりに
アプリリリース初動期に重要な視点を新規ユーザー獲得と休眠ユーザー復帰に焦点を置き、アプリリリース期に注視すべきKPIについてお話させていただきました。弊社では、Metaps Analyticsから取得出来るデータを基に、アプリ運営における課題定義・課題に対するソリューションを提供しておりますので、リリース期に準備しておくことだけでなくリリース後の分析を行う内容についても合わせてご提案させていただけます。
具体的にどのようにデータを分析し、マーケティング施策に活用していくのかご興味がある方は弊社までお気軽にお問い合わせください。
【Metaps Analyticsについて】
ユーザーの行動分析からデータ資産化を実施し、その後のマーケティング施策や収益化、内部施策などをワンストップで提要する総合管理ツールです。
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詳しくは下記URLをご参考ください。
https://www.metaps-links.com/news/2018/05/18/for-start-apps/
【メタップスリンクスについて】
株式会社メタップスよりマーケティング事業の継承を受け平成28年12月1日に発足しました。
Metaps Analyticsを中心に様々なプロダクトを開発しデータを軸にしたスマートフォンビジネスのサポートを行っているメタップスグループの中核企業です。
当社では蓄積したデータを元にアプリの失敗の要因を最大限抑止し、アプリを成功に導くコンサルティングができる会社を目指して参ります。データを軸としたアプリ運用のコンサルティングを強みとし、新しい手法でアプリ発展のご提案をさせていただきます。
商号:株式会社メタップスリンクス
代表:高木 誠司
URL:https://www.metaps-links.com/
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お問い合わせ先
株式会社メタップスリンクスプラットフォーム戦略部
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