【アウトメカニカ・フランクフルト2018 現地速報】オートアフターマーケットの最新トレンドとグローバル企業の勝ち残り戦略

自動車部品と用品、サービスの世界最大の見本市「アウトメカニカ・フランクフルト2018」ASAの海外視察レポート第一弾!

「Future of the Aftermarket」をテーマに、ASAのオートアライアンスが業界再興に向けた各国のオートアフターマーケットのトレンド調査と日本市場との比較分析を行った現地レポートを配信。

EV、自動運転、シェアリングエコノミーなどに代表されるモビリティの進化によって自動車産業が100年に一度と言われる変革期を迎える中、今後の業界動向を見据えるべく、オートアフターマーケット再興戦略基盤(Auto Aftermarket Strategy Association。以下、ASA。)発足後初の海外視察団として、自動車部品と用品、サービスの世界最大の見本市「アウトメカニカ・フランクフルト(Automechanika Frankfurt)2018」にオートアライアンスと熊本大学から4名が参加した。


同展示会は2年に一度、東京ビッグサイトの4.5倍の広さを持つ会場で開催される国際見本市で、前回2016年には、自動車メーカーやメガサプライヤー、整備機器メーカーなど世界76カ国から4,843社が出展し、170カ国から133,000人が来場している。今回日本からは、SPK、明治産業、空研ら40社以上が出展している。

今回のASAのオートアライアンスにおける視察テーマは「Future of the Aftermarket – 業界再興に向けた各国のオートアフターマーケットのトレンド調査と日本市場との比較分析」。

自動車の発明以来、有力な部品メーカーによる高品質大量生産の実現から電子化による安全性の向上と効率化、そしてこれからはCASE(Connected, Autonomous, Shared, Electric)に代表される自動運転やシェアリング、つながるクルマへとオートモーティブが進化する中において、ローランド・ベルガーの分析においては、現在の自動車産業全体のバリューチェーン58兆円からみた車両組立の付加価値は29兆円から3兆円程度縮小するが、部品供給は横ばいから微増、モビリティーサービスとして10兆円以上の市場が出現すると予想されており、成長分野の見極めと未来に向けた経営資源の配分が求められている。

過去においてカーメーカーの合従連衡の波が自動車部品サプライヤーへ波及したのと同様に、今ではそのトレンドが自動車部品商社、卸売業者へと及び、熾烈さを増すシェア争いの中において1兆円を超える企業や国際グループが勃興してきており、同展示会においても関連ブースは盛況を博していた。

市場構造として、ドイツにおいては商社と部品卸業者の明確な区分はないが、イタリアにおいては日本に類似した産業構造を持っているなど、欧州内においても市場環境や産業構造は異なっており、台湾の部品卸業者は数人規模にも拘らず地域への部品供給のみならず貿易商も同時に営んでいることが多いなど、非常に興味深い話を各国の有識者より伺うことができた。

 

EVの普及によるアフターマーケットへの影響が騒がれる中、補修用のエンジン部品はEVによってではなく新型のエンジンの性能向上によってすでになくなってきている(The engine was killed by the engine.)との台湾の補修部品製造メーカー副社長の指摘は示唆に富んだものだった。

同社は世界70カ国に顧客を持っていることから、EVや自動運転における補修部品市場へのインパクトは限られた国にまずは訪れるものであり、その日の食事や水に困っている国が多く存在する中において、グローバル市場における自動車補修部品の需要がここ20〜30年で落ちることは考えにくいとの見解だった。

また、国際市場において広くビジネスを展開しているジェネリック外装部品メーカーは、日本以外においては各国共通で使用できる部品が多いにも拘わらず、日本国内の車両は、世界的には少数派となっている同じ右ハンドル車を販売している香港などとも共通する部品が少なく、そこに日本人の特殊なまでの品質へのこだわりなどが相まっているため、日本市場にはあまり魅力を感じないとのことだった。

日本において注目を集めているエーミングについては、アウトメカニカの会場においても多くの展示が行われており、各種セミナーやワークショップにおいては熱心に最新技術や今後のトレンドについて質問を行っている受講者が目についた。ドイツにおけるキャリブレーションはガラス交換業者が行なっている割合が高く、ADASをはじめとする先進技術によって事故修理が減少することが予想される中において、今後の業界動向に注視が必要である。

3DプリンターやARをはじめとした最先端のテクノロジー、リペア・メンテナンス、カーウォッシュ、アクセサリー・グッズなど、屋内外でさまざまな展示や実演も開催されるいる同展示会だが、昨今、話題となっているCASEやMaaS(モビリティのサービス化)の展示は予想していたほど見受けられなかったというのが正直な印象である。

2014年時点において、ドイツで走っている車両の75%が未だにマニュアル車との調査結果もあり、現在もドイツにおいてはマニュアル車の需要は高いとのことだった。カーメーカーやIT企業が開発を進めている先進技術を搭載した次世代モビリティーのトレンドと、各国に深く根差しているローカルな自動車産業の情報、そして情報化と国際化によってフラット化が進んでいる国際市場の三つの視点を持って、業界再興の戦略を策定していく必要を感じた視察となった。

以下、アウトメカニカ・フランクフルトの会場の様子を一部ご紹介する。


(記事・写真:オートアライアンス)

■アウトメカニカ・フランクフルト2018
開催期間:2018年9月11日-15日(2年に1度開催)
開催場所:フランクフルト国際見本市会場(ドイツ)
出展者数:4,843社 76カ国・地域(2016年実績)
来場者数:約132,944名 170カ国・地域(2016年実績)
主催者:Messe Frankfurt Exhibition GmbH
Web:https://www.jp.messefrankfurt.com/

■ASA(オートアフターマーケット再興戦略基盤)
運営:オートアライアンス
詳細:http://autoalliance.jp/update/807/

※当該記事は、オートアライアンスの発行するものであり、ASAにて共同研究を進めている熊本大学とは関係ございません。なお、当該記事はインタビューをもとに作成している関係上、学術的根拠や参照文献を記載していないことを了承いただきたい。
※ASAによるイベント取材や共同研究の依頼は、下記問い合わせ先までご連絡ください。


 
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