<傘に関する意識調査>降水確率にかかわらず常に「傘」を持ち歩く男性は女性の2倍
~男性は傘を大きさや丈夫さで選び、女性は色やデザインが決めてになる~
FromプラネットVol.86
国内1,200社超が利用する日用品流通の情報基盤を運営する株式会社プラネット (所在地:東京都港区、代表取締役社長:田上正勝)は、消費財にまつわるトピックスをお届けする『Fromプラネット』の第86号として、傘に関する意識調査の結果をご紹介します。バックナンバー https://www.planet-van.co.jp/news/from_planet.html
梅雨の時期、欠かせないのが傘。近頃は季節にかかわらず、ゲリラ豪雨や季節はずれの荒天に悩まされることも多くなりました。今回は「傘」をテーマにアンケートを行い、よく使う傘のタイプや購入時に重視することなどについてまとめました。
傘を持って出るか、持たずに出るか…外出時に悩む人も多いと思います。まずは、気象情報などでの降水確率が何%以上なら傘を持って出かけるかを尋ねました。
「降水確率にかかわらず、常に持ち歩いている」に注目しました。すると男女別では、男性18.3%に対し、女性では9.0%と約半数。男性は突然の雨に備え、いつでも持ち歩いている人が2割近く。一方、女性は降水確率をにらみながら、荷物に傘を入れるかどうか決めていることがうかがえます。
性年代別に見ると、男性の40代・50代で22%台と、他の性年代に比べて特に高くなっています。さらに、職業別では、「会社員」「公務員」「自由業」で高く、2割を超えていました。仕事で外出している人は、いつ雨が降っても困らないよう、万全を期していると想像されます。
次に、よく使う傘のタイプを聞きました。
1位は「長傘(一般的な傘)」で、75.7%と圧倒的。次いで「折りたたみ傘」が58.2%と過半数、安価で利用しやすい「ビニール傘」が33.2%で続きました。男女差に注目すると、最も男女差が大きかったのが「ビニール傘」。女性24.2%に対し、男性39.0%と、男性が14.8ポイントも上回りました。次いで男女差が大きかったのは「長傘」。こちらは女性が9.3ポイント高くなりました。男性のほうが「ビニール傘」をより使い、女性のほうが「長傘」を好む傾向があるようです。
職業別では、「専業主婦(主夫)」で、「長傘」が84.2%と最高値。女性の40代とほぼ同一の傾向と考えられそうです。また「折りたたみ傘」については、「自由業」65.9%が最も高く、次いで「会社員」63.5%となりました。ここで、傘を持って出かける降水確率を聞いた前の調査の結果(表1)を振り返ると、「会社員」「自由業」は、傘を「常に持ち歩いている」割合が他の職業に比べて高く、「専業主婦(主夫)」では低くなっていました。傘を「常に持ち歩いている」人は「折りたたみ傘」をよく使っていて、「長傘」をよく使う人は、降水確率によって持っていくかどうか決めているという関連性のある傾向がうかがえました。
最も「ビニール傘」の数値が高かった職業は、意外にも「会社役員・経営者」48.0%。高級品を使っていそうなイメージがありますが、車移動の機会も多いと考えられ、建物に入るまでなどの短距離で「ビニール傘」の出番となるのかもしれません。
今度は、傘を購入するときに重視する点は何かを聞きました。1位「価格」59.3%、2位「傘の大きさ」52.6%、3位「軽さ」25.4%、4位「デザイン、カラー」24.0%、5位「耐風、丈夫さ」20.8%という順で、5位までは20%を超えていました。
どんな傘がほしいかを自由回答で聞きました。とにかく多かったのが「軽くて丈夫な傘」、そして、強い風でも「壊れない傘」。雨が降ってもやんでも荷物になってしまう性質上、軽さやコンパクトさが求められていることがわかります。究極は「手で持たなくてもいい傘」。確かに、自分に付いてきてくれる「ドローン傘」があったら、多少高くてもほしくなってしまうかもしれません。近年、強い風雨に見舞われる荒天が増えている影響か、強風に耐えうる「壊れない傘」という回答も目立ちました。
傘立てに入れていて盗まれた経験のある人も多いようで、「自分以外の人が手にすると大音量でブザーが鳴る傘」というアイデアも。指紋認証など個人識別技術が進んできた昨今、実現不可能ではなさそうな気がします。
雨の日に公共交通機関を利用すると、ぬれた傘の扱いが気になるものです。電車やバスに乗る際、ぬれた傘をどうしているかを調べました。
1位は「長傘の留め具(ボタンなど)で閉じて持つ」44.6%。次いで、2位「店頭などに設置される傘用ビニール袋に入れている」36.5%、3位「折りたたみ傘をたたんだり、かばんに入れている」23.3%という順になりました。
職業別では、「長傘の留め具で閉じて持つ」「専用の傘カバーを携帯して入れている」などの周囲に配慮した項目で、「会社役員・経営者」の数値が高くなっていました。組織の上に立つ人は、公共の場でのマナーもしっかりと備わっているのかもしれません。
傘にまつわる思い出のエピソードを聞きました。「お気に入りの傘ほどなくしたり壊れたり」という“傘あるある”から、子どもの頃の思い出まで、たくさんの回答が寄せられました。“突然の雨”というシチュエーションから生まれるエピソードは傘ならではのもので、いずれも印象的。親から子へ、子から親へ、プレゼントにもらった傘や故人の傘を大事にしているという声には心が温まります。傘にまつわる懐かしい人との思い出は、どんなに時間の雨が降ろうとも洗い流されてしまうことがないようです。実用品でありながら、持ち主の愛着がしみつく不思議な存在であることが感じられました。梅雨が始まる季節、お気に入りの一本を探してみてはいかがでしょうか。
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国内1,200社超が利用する日用品流通の情報基盤を運営する株式会社プラネット (所在地:東京都港区、代表取締役社長:田上正勝)は、消費財にまつわるトピックスをお届けする『Fromプラネット』の第86号として、傘に関する意識調査の結果をご紹介します。バックナンバー https://www.planet-van.co.jp/news/from_planet.html
- 「降水確率50%」は傘を持つべき?
梅雨の時期、欠かせないのが傘。近頃は季節にかかわらず、ゲリラ豪雨や季節はずれの荒天に悩まされることも多くなりました。今回は「傘」をテーマにアンケートを行い、よく使う傘のタイプや購入時に重視することなどについてまとめました。
傘を持って出るか、持たずに出るか…外出時に悩む人も多いと思います。まずは、気象情報などでの降水確率が何%以上なら傘を持って出かけるかを尋ねました。
最も多かったのが「50%以上」で、38.7%と約4割。次いで「30%以上」18.9%、「降水確率にかかわらず、常に持ち歩いている」14.6%という結果になりました。「30%以上」という低めの確率でも持っていく慎重派や「降水確率にかかわらず、常に持ち歩いている」人も少なくないことがわかります。近年の天候不順に備え、いつでも携帯しているのが最善の策と思う人が増えているのかもしれません。
男女別では、「30%以上」「50%以上」「70%以上」のいずれの降水確率についても、男性より女性のほうが数値が高くなりました。また、性年代別では、「30%以上」で傘を持って出かける人の割合が、年代とともに高くなる傾向が見られました。年齢とともに、経験上、雨への備えが周到になっていくと言えそうです。また、若くて体力があるうちは、雨が降っても走れば大丈夫などと強気でいられるものの、年齢が高くなるほど“少しでもぬれたくない”という気持ちが強まるのかもしれません。
- 傘を「常に持ち歩いている」職業は
「降水確率にかかわらず、常に持ち歩いている」に注目しました。すると男女別では、男性18.3%に対し、女性では9.0%と約半数。男性は突然の雨に備え、いつでも持ち歩いている人が2割近く。一方、女性は降水確率をにらみながら、荷物に傘を入れるかどうか決めていることがうかがえます。
性年代別に見ると、男性の40代・50代で22%台と、他の性年代に比べて特に高くなっています。さらに、職業別では、「会社員」「公務員」「自由業」で高く、2割を超えていました。仕事で外出している人は、いつ雨が降っても困らないよう、万全を期していると想像されます。
- 「長傘」をよく使うのは40代女性…「ビニール傘」をいちばん使うのは?
次に、よく使う傘のタイプを聞きました。
1位は「長傘(一般的な傘)」で、75.7%と圧倒的。次いで「折りたたみ傘」が58.2%と過半数、安価で利用しやすい「ビニール傘」が33.2%で続きました。男女差に注目すると、最も男女差が大きかったのが「ビニール傘」。女性24.2%に対し、男性39.0%と、男性が14.8ポイントも上回りました。次いで男女差が大きかったのは「長傘」。こちらは女性が9.3ポイント高くなりました。男性のほうが「ビニール傘」をより使い、女性のほうが「長傘」を好む傾向があるようです。
属性別に見ると、特定の性年代や職業に顕著な傾向が見られました。性年代別では、特に男性の30代で「長傘」に次いで「ビニール傘」が高く、50.0%と全性年代のうち最高値。傘へのこだわりや所有意識は薄く、“使い捨て感覚”で使っているのかもしれません。この「ビニール傘」が22.3%と最も低かった女性の40代では、逆に「長傘」が最も高く、84.0%でした。
職業別では、「専業主婦(主夫)」で、「長傘」が84.2%と最高値。女性の40代とほぼ同一の傾向と考えられそうです。また「折りたたみ傘」については、「自由業」65.9%が最も高く、次いで「会社員」63.5%となりました。ここで、傘を持って出かける降水確率を聞いた前の調査の結果(表1)を振り返ると、「会社員」「自由業」は、傘を「常に持ち歩いている」割合が他の職業に比べて高く、「専業主婦(主夫)」では低くなっていました。傘を「常に持ち歩いている」人は「折りたたみ傘」をよく使っていて、「長傘」をよく使う人は、降水確率によって持っていくかどうか決めているという関連性のある傾向がうかがえました。
最も「ビニール傘」の数値が高かった職業は、意外にも「会社役員・経営者」48.0%。高級品を使っていそうなイメージがありますが、車移動の機会も多いと考えられ、建物に入るまでなどの短距離で「ビニール傘」の出番となるのかもしれません。
- 傘選びのポイント…男性は大きさや丈夫さ、女性は色やデザイン
今度は、傘を購入するときに重視する点は何かを聞きました。1位「価格」59.3%、2位「傘の大きさ」52.6%、3位「軽さ」25.4%、4位「デザイン、カラー」24.0%、5位「耐風、丈夫さ」20.8%という順で、5位までは20%を超えていました。
男女差に注目すると、最も男女差が大きかったのが「デザイン、カラー」。女性のほうが30.4ポイントも高く、順位も全体では4位ですが、女性では3位にアップしています。一方、男性では「価格」「傘の大きさ」に続く3位は「耐風、丈夫さ」。次いで、4位「軽さ」、5位「ジャンプ傘(ボタンで開く)かどうか」、6位「持ちやすさ」となり、「デザイン、カラー」は7位と大幅ダウン。反対に、男性が女性を大きく上回っていたのが「傘の大きさ」(11.3ポイント差)、「耐風、丈夫さ」(9.1ポイント差)でした。今更ながら、女性にとって傘はファッションアイテム。前の調査の結果(表2)で、男性に比べて「ビニール傘」を使う割合が低くなっていましたが、傘にもファッション性を求めるため、「ビニール傘」を好まないのだと想像されます。これに対し、男性は雨風をしのぐ「大きさ」や「丈夫さ」といった機能性を重視し、その他の要素への関心は低いようです。
- あなたがほしい“理想の傘”は…
どんな傘がほしいかを自由回答で聞きました。とにかく多かったのが「軽くて丈夫な傘」、そして、強い風でも「壊れない傘」。雨が降ってもやんでも荷物になってしまう性質上、軽さやコンパクトさが求められていることがわかります。究極は「手で持たなくてもいい傘」。確かに、自分に付いてきてくれる「ドローン傘」があったら、多少高くてもほしくなってしまうかもしれません。近年、強い風雨に見舞われる荒天が増えている影響か、強風に耐えうる「壊れない傘」という回答も目立ちました。
傘立てに入れていて盗まれた経験のある人も多いようで、「自分以外の人が手にすると大音量でブザーが鳴る傘」というアイデアも。指紋認証など個人識別技術が進んできた昨今、実現不可能ではなさそうな気がします。
- 守れていますか? 電車やバスでぬれた傘を持つときのマナー
雨の日に公共交通機関を利用すると、ぬれた傘の扱いが気になるものです。電車やバスに乗る際、ぬれた傘をどうしているかを調べました。
1位は「長傘の留め具(ボタンなど)で閉じて持つ」44.6%。次いで、2位「店頭などに設置される傘用ビニール袋に入れている」36.5%、3位「折りたたみ傘をたたんだり、かばんに入れている」23.3%という順になりました。
男女差に注目すると、最も差が大きかったのは「長傘の留め具で閉じて持つ」の9.6ポイント差。次いで、「腕にかけている」の5.8ポイント差、「専用の傘カバーを携帯して入れている」の2.4ポイント差の順。いずれも女性の数値が男性を上回りました。これまでの調査の結果、女性のほうがよく「長傘」を使っていることから、「長傘」に関する項目で女性のほうが高いのは自然のことかもしれません。一方、男性のほうがよく使っている「折りたたみ傘」に関する項目(「折りたたみ傘をたたんだり、かばんに入れている」)では、男性のほうがわずかに上回っていました。男性も女性も、ぬれた傘を持って電車やバスを利用する際には、周囲への気遣いを欠かさないようにしたいものです。
職業別では、「長傘の留め具で閉じて持つ」「専用の傘カバーを携帯して入れている」などの周囲に配慮した項目で、「会社役員・経営者」の数値が高くなっていました。組織の上に立つ人は、公共の場でのマナーもしっかりと備わっているのかもしれません。
- “初恋の子と相合い傘” “37年前のプレゼントを今も”…傘にまつわる思い出
傘にまつわる思い出のエピソードを聞きました。「お気に入りの傘ほどなくしたり壊れたり」という“傘あるある”から、子どもの頃の思い出まで、たくさんの回答が寄せられました。“突然の雨”というシチュエーションから生まれるエピソードは傘ならではのもので、いずれも印象的。親から子へ、子から親へ、プレゼントにもらった傘や故人の傘を大事にしているという声には心が温まります。傘にまつわる懐かしい人との思い出は、どんなに時間の雨が降ろうとも洗い流されてしまうことがないようです。実用品でありながら、持ち主の愛着がしみつく不思議な存在であることが感じられました。梅雨が始まる季節、お気に入りの一本を探してみてはいかがでしょうか。
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