株式会社ふじや、四国大学デジタル創生学部と共創プロジェクト始動。学生 18 名が店舗の「現場」に入り、AI 活用で飲食業をアップデート
創業58年の外食企業が選んだのは「DXの外注」ではなく「現場と一緒に作るDX」。2026年8月18日キックオフ、6つのDX Questで学生が課題発見から実装まで担う

株式会社ふじや(本社:徳島県徳島市、代表取締役社長:鍛谷 徹)は、学校法人四国大学(徳島県徳島市、副学長・デジタル創生学部長:山本 耕司)と「D-SiP企業等連携プロジェクトに関する基本協定」を締結し、共創プロジェクト「ふじや Re:Design Project ― 学生と創る、飲食業の新しい仕組みと魅力 ―」を2026年8月18日に開始しました。第1フェーズは9月15日までの全5回。2026年4月に開設された四国大学デジタル創生学部の学生18名が「商品開発・情報発信チーム」「業務改善チーム」の2チームに分かれ、当社が展開するから揚げ持ち帰り専門店「かたに商店」を題材に、AI・デジタル技術を使った課題解決に挑みます。


■ DX は『導入するだけ』では、現場に根付かない
外食業界の人手不足とデジタル化の遅れは、いまや珍しい話ではありません。当社もまた、「人材獲得」「情報発信」「業務改善/DX化の遅れ」という3つの課題を抱えています。創業58年で積み上げてきた運営ノウハウは強みである一方、紙とハンコ、Excelへの手入力転記、感覚に頼ったマーケティングも、いまだ現場に残っています。
こうした課題に対して、外部ベンダーにシステムを発注するという選択肢は当然あります。しかし当社は、それだけでは現場が変わらないと考えました。導入された仕組みを現場が使わなければ、投資は回収されません。
必要なのは「現場を否定するDX」ではなく、「現場と一緒に作るDX」なのです。
そしてもうひとつ。歴史のある会社ほど「これが当たり前」という既成概念を着てしまい、本当の課題が見えなくなります。「これ、おかしくない?」「もっとこうしたら便利では?」と素直に言えるのは、よそ者・若者・ばか者の視点を持つ人だけです。デジタルネイティブである学生の皆さんの視点こそが、変革の起点になる。それが本プロジェクトの出発点です。
■ 特徴1|学生は「お客様」でも「アルバイト」でもない。共創のプロジェクトメンバー
学生に単純作業や通常業務の代替は依頼しません。現場スタッフが持つ「日々のリアルな課題と長年のノウハウ」、学生が持つ「新しい技術への興味とデジタル視点」、そして当社戦略事業部が持つ「経営視点と実装力」。この3者が三角形で回る体制で、課題発見から企画・試作・検証まで進めます。
当社が目指すのは、現場スタッフが「お客様と食品」に向き合う時間を最大化するためのデジタル活用です。
■ 特徴2|6つの「DX Quest」から、学生自身がテーマを選ぶ
やることを会社が一方的に割り振るのではなく、学生が興味と関心でテーマを選べる形にしました。
Quest 1:アプリ・集客企画
学生目線で、店舗をもっと便利で楽しくするアプリや、集客のための新しいアイデアを企画します。
Quest 2:採用・教育コンテンツ制作
会社の魅力を伝える採用動画、スタッフが楽しく学べる教育の仕組みを企画・制作します。
Quest 3:企画・ブレスト
どんなDXができるか、自由な発想でアイデアを出し合うワークショップに参加します。
Quest 4:デジタル・ブランディング
TikTok企画、Instagram運営、LINEリッチメニュー改善とクーポン戦略を設計します。
Quest 5:UI/UX&クリエイティブ
POP自動生成AIの活用、デジタルサイネージ制作、店舗ポスターやブランドデザインを刷新します。
Quest 6:次世代採用プロデュース
「地方でも最先端の挑戦ができる企業」としての採用動画プロデュース、採用サイトの改善に取り組みます。
■ 特徴3|4段階の「関わり方」を用意。プログラミングスキルは不問
「興味はあるが、スキルがない」という理由で機会を失う学生をなくすため、関わり方を4つのレベルに分けています。
Level 1:探索(Explore) ── まずは見て、知る
Level 2:実践(Practice) ── 実際に手を動かす
Level 3:実装(Execute) ── 現場で使われるものを作る
Level 4:主導(Lead) ── チームを率いてプロジェクトを動かす
参加時点で高度なプログラミングや動画編集のスキルは問いません。生成 AI なども活用しながら、プロジェクトを通じて必要な知識や技術を身につけていきます。
■ 成果物の権利
本プロジェクトで学生が作成した企画書・分析資料・プログラム・映像・デザイン等の成果物および知的財産権は、原則として作成した学生本人に帰属する方式(作成者帰属型)を採用しました。当社は、本プロジェクトの目的および社内業務に利用する範囲で無償利用させていただきます。企業の機密情報等に十分配慮し、必要な確認手続きを経たうえで、学内成果発表、学会・論文発表、就職活動用ポートフォリオ等への活用も想定しています。
学生の皆さんに残るのは、単なる「手伝いました」という経験ではありません。「AI やデジタル技術を使って、地域飲食企業の実際の課題に向き合い、改善案を考え、試作し、その効果を検証した」という実践経験です。
■ 生成AIの利用ルールと情報管理を、先に決めました
生成AIを使う産学連携では、情報の取り扱いが最大の論点になります。本プロジェクトでは開始前に、次の内容を書面で明確化しました。
・利用を認めるサービスを特定(ChatGPT、Gemini、Copilot 等、当社が許可したもの)
・学生に提供するデータは個人情報を含まない業務データに限定
・個人情報、顧客情報、従業員情報、未公表の経営情報、認証情報、営業秘密は、生成AIへの入力を全面禁止
・生成AIの出力は、学生および教員が内容・正確性・権利侵害・機密性を確認したうえで利用
・学生に行わせない活動(通常業務の恒常的な代替、危険・有害作業、有資格作業、現金や決済権限を直接扱う作業、個人情報の必要以上の閲覧 等)を明記
あわせて、学生の傷害保険・賠償責任保険の加入を確認し、交通費・材料費・システム利用料は当社が負担します。教育活動として安全に成立させることが、共創の前提だと考えています。
■ 第1フェーズ 実施概要
プロジェクト名:ふじや Re:Design Project ― 学生と創る、飲食業の新しい仕組みと魅力 ―
実施主体:株式会社ふじや × 学校法人四国大学 デジタル創生学部
枠組み:四国大学 D-SiP(Digital Social Innovation Project)企業等連携プロジェクト
第1フェーズ期間:2026年8月18日 〜 2026年9月15日(全5回)
主な実施場所:第1回=株式会社ふじや「かたに商店 城東店」(徳島県徳島市城東町2丁目1-26)、第2回以降=オンライン
参加学生:四国大学デジタル創生学部 学生18名(商品開発・情報発信チーム/業務改善チームの2チーム編成)
予定する成果物:課題分析報告書、改善提案書、業務フロー、AI活用案、プログラム・試作品、マニュアル、プレゼンテーション資料
実施体制:ふじや側 責任者=代表取締役社長 鍛谷 徹/担当=執行役員 前岡 範行、四国大学側 責任者・指導教員=副学長・デジタル創生学部長 山本 耕司

主な日程
・第1回 8月18日(実施済/かたに商店 城東店)
・第2回 8月25日(リモート):課題整理・データ確認
・第3回 9月1日(リモート):アイデア出し・企画立案
・第4回 9月8日(リモート):試作・検証
・第5回 9月15日(リモート):成果報告
第1フェーズ終了後、両者で協議のうえ第2フェーズへの継続を判断します。基本協定の有効期間は2027年3月31日までです。
■ 第1回レポート|「まず、食べて知ってもらうところから」
8月18日、かたに商店 城東店にて、第1回を実施しました。
初回に行ったのは、資料の読み合わせでも、システムの話でもありません。まず、商品を食べてもらうことでした。
題材となるのは、当社第三営業部が展開するから揚げ持ち帰り専門店「かたに商店」。業態の成り立ちと店舗運営の仕組みを説明したうえで、学生の皆さんに実際に商品を試食していただきました。
続いて、執行役員の前岡・第三営業部の洲口(すぐち)課長より、現場が実際に抱えている課題を率直に共有しました。テーマは情報発信と商品発注と在庫管理です。何を、いつ、どれだけ発注するか。その判断が個人の経験と勘に依存しており、欠品と廃棄の両方を生んでいる。飲食業の利益を静かに削っていく、地味で、しかし極めて重い課題です。
DXという言葉から入ると、どうしても「何のシステムを入れるか」の話になりがちです。しかし私たちが売っているのは、システムではなく、から揚げです。その商品がどんな味で、どんなお客様に選ばれ、その一つひとつがどんな発注と在庫の判断の上に成り立っているのか。それを体で分かっていない状態で出てくる改善案は、たいてい現場に刺さりません。
だからこそ初回は「食べる」「聞く」に時間を使いました。そのうえで18名を2チームに編成しています。
・商品開発・情報発信チーム ── 企画や商品そのものと、その魅力の伝え方を考える
・業務改善チーム ── 商品発注・在庫管理をはじめとする現場業務の仕組みを見直す
第2回以降はリモートで進行し、9月15日の成果報告会に向けて各チームが企画・試作・検証を重ねていきます。
■ 今後の展開
第1フェーズにて一定の成果を目指し、第1フェーズで生まれた成果は、徳島県・香川県・愛媛県・兵庫県(淡路島)に広がる当社の店舗網への横展開を視野に入れています。1店舗で検証し、効果が確認できたものを他店舗に展開する。この動きを、学生とともに継続的に回していきます。
地域の外食企業が、地域の大学と組んで、地域の課題を自分たちで解く。当社は本プロジェクトを、地方の中小企業におけるDXと人材育成の実践モデルとして育てていきたいと考えています。
■ 代表コメント
株式会社ふじや 代表取締役社長 鍛谷 徹
「創業から58年、私たちは『凡事徹底』という創業の精神を基本に、人財育成を最も大切にしてきました。今回お迎えする18名の学生の皆さんは、お客様でもアルバイトでもなく、ふじやを変える共創のプロジェクトメンバーです。私たち自身が学ばせていただく気持ちで、真剣に向き合います。」
学校法人四国大学 山本副学長・学部長
「D-SiP では、学生がまず本物の社会課題に出会い、その課題を解くために必要な知識や技術を学
ぶことを大切にしています。今回、学生たちは店舗を訪れ、商品を味わい、現場の声を聞くところ
からスタートしました。生成 AI やデジタル技術は目的ではなく、課題を解決するための手段で
す。学生ならではの素朴な疑問や新しい視点が、ふじやの皆様との対話の中でどのような価値に変
わっていくのか、私たちも大いに期待しています。」
株式会社ふじや 執行役員・戦略事業部 前岡 範行
「私自身、様々な企業に関わる中で、システムを導入するだけでは十分な変化につながらないケースを多く見てきました。変わるのは、現場が『これ、おかしくない?』と言い始めたときです。学生の皆さんには、正解ではなく素直な違和感を持ち込んでほしい。私たちが掲げるのは『Be bold, be first, be unique.』── 勇敢に、誰よりも先に、他社と違った価値創造を。」
■ 株式会社ふじや 会社概要
商号:株式会社ふじや
所在地:〒779-3117 徳島県徳島市国府町日開456-2
代表者:代表取締役社長 鍛谷 徹
創業:1968年(昭和43年)11月
設立:1970年(昭和45年)6月22日
資本金:1,000万円
従業員数:630名(社員80名、パート・アルバイト550名)
事業内容
徳島県を中心に香川県・愛媛県・兵庫県において、焼肉店・和食店・とんかつ専門店・うどん店・ラーメン店・牛タン専門店・から揚げ持ち帰り専門店・無人餃子販売店・餃子製造工場などを運営

主な店舗ブランド:焼肉天山閣/焼肉牛福/牛ぎゅう/ふじや総本店/かつ富士/タン次郎/うなぎの匠ふじや/かたに商店/阿波きらり/えびす製麺所/麺屋ぼたん亭/餃子香月
コーポレートサイト:https://www.fujiyanet.co.jp/
■ 学校法人四国大学 概要
所在地:徳島県徳島市応神町古川字戎子野123番地1
デジタル創生学部:2026年4月開設。デジタル技術を活用して地域や企業の課題を解決できる「実践的デジタル人材」の育成を目的とする
本件担当:副学長・デジタル創生学部長 山本 耕司
大学サイト:https://www.shikoku-u.ac.jp/
■ 本件に関するお問い合わせ
株式会社ふじや
事業担当:執行役員 前岡 範行
TEL:088-642-0050
〒779-3117 徳島県徳島市国府町日開456-2
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