【日本初】地域の災害対応とひとり親家庭支援を両立。フェーズフリーなキッチンカー「FOOBOUR」を無償提供、全国5地域で公募
平常時のひとり親家庭支援と、災害時の迅速な食の支援を両立する「フェーズフリー」型キッチンカー「FOOBOUR(フーバー)」の全国展開を本格化します。

公益社団法人ピースボート災害支援センター(PBV、東京都新宿区)が取り組む、「FOOBOUR」は、孤立しやすいひとり親家庭などへの「24時間・無人での支援」と、発災直後に被災地で温かい食事を提供できる「動く支援拠点」の機能を同時に実現する、日本で初めての地域支援の仕組みです。
この度、PBVはEssential Disaster Assistance Network(EDAN)および株式会社パルラインの協力のもと、「FOOBOUR」の車両本体と導入支援(初期費用を含む1,250万円相当)を、全国で新たに5団体へ無償提供する特別支援を実施します。この取り組みは、「人こそが人を支援できる」というPBVの理念に基づき、災害対応力と平常時の地域福祉を連携させ、持続的な地域支援モデルの構築を目指します。
応募受付期間は2025年11月20日から12月26日までです。
1. 「FOOBOUR」プロジェクト 2025年度特別支援の概要
PBVは、2024年度に佐賀県大町町、2025年度には石川県輪島市で「FOOBOUR」の運用を開始し、無人型の支援拠点として成果を上げてきました。特に能登半島地震においては、被災直後の物資支援や食の支援拠点としても活用してきました。この実績に基づき、平常時の備えと災害対応をシームレスに繋ぐ本取り組みを、全国の5地域へ追加・拡大します。
<特別支援の内容>
通常、「FOOBOUR」導入には車両費や備蓄品費など、初期費用として約850万円が必要です。2025年度の特別支援では、EDANによる助成金に加え、株式会社パルラインからリースアップ車両の提供を受けることで、選定された5団体に対し、上記初期費用を含めた1,250万円相当を無償で提供します。
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支援対象:全国でFOOBOUR新規導入を希望する自治体・社会福祉協議会・NPOなど5団体
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提供物: FOOBOURキッチンカー車両の無償貸与、導入・運営マニュアル、炊き出し研修、運営ノウハウの提供
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応募期間: 2025年11月20日(木)〜12月26日(金)
2. 「FOOBOUR」が実現するフェーズフリーな地域支援
「FOOBOUR」は、Food(食)とHarbour(港)を組み合わせた名称で、「誰でも立ち寄れる“食の港”」として、平常時・災害時を問わず地域の支援に活用されることを目的としています。

(1) 平常時の機能:無人・24時間利用可能な食料物資支援拠点
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対象世帯: ひとり親家庭(児童扶養手当対象世帯)など、生活困窮家庭。
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機能: 24時間物資が受け取り可能な無人の食料物資支援拠点として稼働します(登録制・電子ロック方式)。
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地域貢献: 地域のフードドライブや企業からの寄贈品を活用し、フードロス削減にも貢献します。
(2) 災害時の機能:被災者の心身を支える動く支援拠点
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機能: 発災時に被災地へ迅速に出動し、温かい食事や支援物資の配布拠点として利用可能です。
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意義: 被災者の心身を支える「最初の支援の場」として機能し、緊急時における初動支援を実施します。
3. 自治体等の導入による地域へのメリットと意義
PBVがこの取り組みを推進する意義は、「平常時のコミュニティ」が「災害時の相互支援」の基盤となることで、持続的な災害対応・福祉体制を構築することにあります。
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平常時の福祉支援の強化: ひとり親家庭などへの継続的な支援体制を整備できます。
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災害対応力の向上: 発災時に即時稼働できる“動く拠点”を確保し、地域の防災力とレジリエンス(回復力)を高めます。
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地域連携の促進: 自治体・社会福祉協議会・NPO・企業等による協働を促し、多様な主体による支援の輪を広げる仕組みを提供します。
4. 応募方法および今後のスケジュール
本特別支援を希望される自治体・団体は、PBV公式WEBサイトより「FOOBOUR導入申請書」をダウンロードし、必要事項をご記入のうえ、メールにて下記お問い合わせ先へご提出ください。
公式WEBサイト:
【EDAN特別支援】5団体へ無償で車両と導入支援を提供!FOOBOUR全国ネットワーク構築プロジェクト
https://foobour.pbv.or.jp/implementation/
スケジュール(予定)
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応募受付期間 :2025年11月20日〜12月26日
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配備地域の決定 :2026年1月
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車両準備・研修 :2026年2月〜3月
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各地での運用開始:2026年4月〜8月末
5. PBVおよび連携団体について
東日本大震災をきっかけに設立された災害支援専門の公益法人です。「人こそが人を支援できる」という理念のもと、海外31カ国、国内87地域で災害支援活動を実施。被災地での緊急支援や避難所支援、生活・コミュニティ再建の支援などを行い、企業・自治体・支援組織との連携を通じた持続的な支援の仕組みづくりを推進しています。
■ Essential Disaster Assistance Network(EDAN)
フィリップ モリス ジャパン合同会社(PMJ)と認定NPO法人 全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)が共同で設立した、「避難生活に特化した支援ネットワーク」です。PBVはEDANの事務局として、運営や連携調整を担っています。
株式会社パルラインは、パルシステムグループの事業を物流から支える専門企業です。本プロジェクトでは、災害支援などでの活用を目的に、リースアップ車両の無償提供を通じて特別支援に協力しています。
【お問い合わせ先】
公益社団法人ピースボート災害支援センター(PBV)
FOOBOURプロジェクト事務局 担当:安田・寺地
E-mail:foobour@pbv.or.jp
T E L :050-1732-4029(受付時間:10:00-18:00 / 土日祝定休)
W E B :https://pbv.or.jp/
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