【開催報告】世界の水産業の未来を”うに”を通じて考えていくJAPAN UNI SUMMIT 2024 | 「海を豊かにする」UNIversal Actionを発信
”北三陸から、世界の海を豊かにする”をミッションに掲げ、水産物の加工・製造・販売や持続可能な水産業の実現に取り組む株式会社北三陸ファクトリー(本社:岩手県九戸郡洋野町、代表取締役CEO 下苧坪之典)及び、海洋環境の課題解決と水産業の維持発展に取り組む一般社団法人moova(本社:岩手県九戸郡洋野町、代表理事 眞下美紀子)は、2024年7月19日(金)に世界の水産業の未来を”うに”を通じて考えていくJAPAN UNI SUMMIT 2024を開催しました。
【開催概要】
JAPAN UNI SUMMIT 2024
会場:リビエラ逗子マリーナ
日程:2024年7月19日(金)
オフィシャルサイト:https://unisummit.jp/
運営元:一般社団法人moova、株式会社北三陸ファクトリー
助成:公益財団法人日本財団
後援:オイシックス・ラ・大地株式会社、株式会社魚力、Richey FISHING、北海道大学、Institute for Marine and Antarctic Studies, University of TASMANIA、Deakin Marine Research and Innovation Centre
■JAPAN UNI SUMMIT(ジャパンウニサミット)とは
本サミットは世界の海の未来を”うに”を通じて考えていくサミットです。
約30年前は天然の昆布やわかめが生い茂り、日本では豊かな水産業が営まれていました。
しかし、国内のうに生産量は、ここ数年大幅に減少しており全国的な「磯焼け」によって実入りが悪化しています。
「磯焼け」は海の砂漠化とも呼ばれ、海藻が消失する現象ですが、温暖化による海水温の上昇で、うにの冬の活動が活発化し、餌である海藻を芽から根こそぎ食べ尽くしてしまう食害が原因の1つと考えられています。
オーストラリアでは海藻の一種であるジャイアントケルプの森が、数十年前と比較し約95%以上消滅していると言われており、まさにこれは世界が直面するUNIversal Agenda(世界的検討課題)です。
私たちは、磯焼けによる餌不足で実⼊りが悪くなった痩せうにを廃棄するのではなく、美味しいうにに変える「うに再生養殖」、「藻場再生」の取り組みを行っておりますが、未だこの認知度は低く、様々な観点、手法からアプローチしていかなければならないと大きな危機感を感じております。
うに再生養殖を加速し、日本のみならず世界でのブルーカーボンの造成を促進するため、各界でリーダーシップを発揮されている皆様と一緒に『世界の海の未来を豊かにする』手法であるUNIversal Actionを検討するサミットです。
■プログラム(敬称略・五十音順)
12:45 ご挨拶
高村正大氏 外務大臣政務官 衆議院議員
開会に先立ち、JAPAN UNI SUMMITの盛会の祈願、ご祝福のお言葉を頂戴しました。
12:50 OPENING
下苧坪之典氏 株式会社北三陸ファクトリー / KSF Australia代表取締役CEO
田村浩平氏 株式会社北三陸ファクトリー KSF Australia取締役執行役員CSO
北三陸ファクトリーを代表して、下苧坪氏より世界の海、水産業を変えていこうと決断するに至った背景、本SUMMITで期待する参加者一人一人の「海を豊かにする」コミットメント「UNIversal Action」についての期待を語りました。
13:10 グローバル視点で見る、海洋の現状
辰巳 正幸氏 Sea Forest /Head of Research and Development
タスマニアの海域では温暖化とウニの増加が海藻のバランスを崩しており、生態系に大きな影響を与えているという危機的な状況の共有、オーストラリアでのウニの漁獲とデータ管理を通じて藻場再生を目指す取り組み等について紹介されました。
13:30 パネルディスカッション~「豊かな海を守るために私たちができること」
パネリスト
小山薫堂氏 放送作家・脚本家・京都芸術大学副学長 株式会社オレンジ・アンド・パートナーズ 代表取締役社長 大阪・関西万博 テーマ事業プロデューサー
渡邊華子氏 株式会社リビエラ 専務取締役 NPO法人リビエラ未来創りプロジェクト 理事長 一般社団法人ブルーカーボンベルト・リビエラ研究所 代表理事
末吉里花氏 一般社団法人エシカル協会代表理事
眞下美紀子氏 北三陸ファクトリー代表取締役副社長兼COO 一般社団法人moova代表理事
モデレーター
高橋大就氏 一般社団法人 東の食の会 専務理事 一般社団法人NoMAラボ代表
それぞれの立場から、豊かな海を守るために私たちができること、をテーマに議論を展開されました。小山氏からは言葉の力で認識を変えるマーケティング手法の紹介、渡邊氏からは湘南地域での循環型農業や藻場再生、ブルーカーボンの推進についての紹介、末吉氏からは生活者に普及啓発している中での意識変容における新たな視点等について語られました。
13:30 海を守る仲間たちによるピッチ
登壇者
田山久倫氏 一般社団法人マリンハビタット 代表理事
渋谷風雅氏 株式会社北三陸ファクトリー 養殖事業部 担当主任
臼井壯太朗氏 株式会社臼福本店 代表取締役社長
櫻井ひなた氏 NPO法人湘南自然学校/有限会社アウトドアシステム ディレクター
樋口一郎氏 北海道大学 海洋応用生命科学部門 特任助教
鈴木宏明氏 キャビア王国 国王
進行
津田祐樹氏 Fisherman Japan Marketing 代表取締役社長
「海を豊かにする」活動を行っている登壇者より、海の課題を自分ごとに考えるようになった背景、現状取り組んでいるプロジェクトの紹介、各々のUNIversal Action宣言を発表いただきました。
17:00 アクション発表「Universal Commitment」
進行
髙島宏平氏 オイシックス・ラ・大地株式会社代表取締役社長
下苧坪之典氏 株式会社北三陸ファクトリー/KSF Australia 代表取締役社長CEO
技術開発、資源管理、流通、ブランディング、ファイナンス、グローバル連携のテーマに分かれ、ディスカッションにより議論を深めたのち、参加者それぞれのUNIversal Actionを発表しました。
18:00 ディナー「Table For Sustainability〜北三陸アクアガストロノミー〜」
ご挨拶
Elizabeth Cox氏 オーストラリア大使館公使
角南 篤氏 笹川平和記念財団 理事長
進行
渡邉賢一氏 Table for Sustainability プロデューサー、内閣府CJPF ディレクター、XPJP価値デザイナー
洋野町独自の仕組み「うに牧場」で育ったウニ、タスマニア産のほたて、湘南エリアの食材を中心としたディナーにより、守るべき水産資源の魅力が美味しさの体験と共に舌に刻まれました。
参加者全員により「UNIversal Action」を作成し、海を豊かにするアクションを宣言しました。
日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。
北三陸ファクトリーは、世界唯一の「うに牧場®︎」のある岩手県洋野町で、高品質なウニのブランドを展開するリーディングカンパニーです。「北三陸から、世界の海を豊かにする」をミッションに、高品質なウニを育てるノウハウを活かし、新たな「うに再生養殖システム」の技術で世界と繋がり、持続可能な水産業の未来をつくるための取り組みを推進。2023年にはオーストラリア法人を設立し、国内外で事業を展開しています。
社 名:株式会社北三陸ファクトリー
関連会社 :株式会社ひろの屋/KSF Australia Pty Ltd/Tasmania Blue Seafood Pty Ltd/一般社団法人moova (モーバ)
所在地:岩手県九戸郡洋野町種市第22地割133番地1
設 立:2018年10月1日
代表者:代表取締役 下苧坪之典
事業内容:農林水産加工物の製造加工・販売、6化拠点開発の企画運営、水産業に関する技術開発
U R L :https://kitasanrikufactory.co.jp/
日本国内や世界各地でも問題になっている、海藻が減少する「海の砂漠化」現象。水産業が主産業である地域を拠点にする私たちは、この状況に危機感を募らせ、限りある海の資源を守り、未来に繋げるための行動を興そうと2022年12月に一般社団法人moova設立いたしました。現在は海中の藻場再生活動に注力していますが、今後は海洋教育、農山漁村の地域振興など、幅広く水産業を維持・発展させるための活動に邁進してまいります。
団体名:一般社団法人moova(モーバ)
所在地:岩手県九戸郡洋野町第1地割15番地29
設 立:2022年12月28日
代表者:代表理事:眞下美紀子
事業内容: 海洋環境保全事業(藻場の再生活動)、海洋教育/産業教育、キャリア教育支援事業、農山漁村地域振興事業
U R L :https://kitasanrikufactory.co.jp/moova
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