新しいインバウンド市場「海外デジタルノマド」誘致事業を通じて福岡市「アジアのゲートウェイ」加速
45カ国から430名超が平均19日滞在、1.1億円超の地域経済効果──「Colive Fukuoka 2024」成果レポート

デジタルノマド市場に特化した事業開発・マーケティング支援を行う株式会社 遊行(本社:福岡県福岡市、代表取締役 :大瀬良 亮)は、福岡市より「海外デジタルノマドの誘客を目的としたプログラム事業」を受託し、昨年10月に「Colive Fukuoka 2024(読み:コリブフクオカ 2024)」を企画・運営しました。3日間のカンファレンスと1カ月にわたるプログラムにより、ビジネスと観光を融合させ長期滞在可能なインバウンド市場を開拓。平均19日間の滞在を通じて、経済効果は推定1.1億円、新たなインバウンド市場の可能性を示しました。この成果レポートをお届けします。
Colive Fukuoka 2024とは
2024年4月、出入国在留管理庁はグローバルにリモートワークを行う外国人を対象に「デジタルノマドビザ」を新設しました。背景にはデジタル技術の発展と、コロナ禍以降の働き方の多様化があります。現在、世界にはデジタルノマドが約4,000万人存在し、その市場規模が10年後に10倍以上になると予測されています。2023年10月、福岡市は自治体初となる海外デジタルノマド誘致プログラム「Colive Fukuoka 2023」を開催。計24の国・地域から約50人が参加し、経済効果は約2,200万円とされました。第2回となる「Colive Fukuoka 2024」では、45カ国から400名超と8倍以上の参加者数を記録しました。
〈Colive Fukuoka 2024 開催概要〉
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日程:2024年10月1日(火)~31日(木)
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場所:福岡市内各所、九州各地
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主催:福岡市
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企画運営:株式会社 遊行
デジタルノマド誘致事業の実施背景
「Colive Fukuoka 2024」では、長期滞在ポテンシャルのある訪日外国人市場として新たに注目されているデジタルノマドを福岡市に誘致。インバウンド消費の拡大や大企業・スタートアップ問わず企業とのオープンイノベーションなどを通じて、地域経済の拡大に寄与しました。
「Colive Fukuoka 2024」主なプログラム内容

「Colive Fukuoka 2024」は10月の1カ月間、福岡市を訪れたデジタルノマドに多様なプログラムを提供しました。会期前半には、地域のコワーキングスペースでのリモートワーク、屋台・酒蔵での食文化体験、地域スタートアップとの交流、空き家内見ツアーなど、長期滞在するデジタルノマドの日常を彩るコンテンツを実施。また、会期後半の10月22日から31日までをメインウィークと定め、世界中のデジタルノマドコミュニティのリーダーたちが「デジタルノマドビザ」や「デジタルノマドと企業の共創」についてセッションを披露し、彼らと地域の企業・スタートアップの交流も行われた「World Nomad Conference」を開催しました。
「Colive Fukuoka 2024」成果レポート
「グローバルな地方創生」「インバウンド消費拡大」「ビジネスマッチング」の3つの視点から、デジタルノマド誘致が地域経済にもたらす成果をレポートします。
1)「45カ国430名超」が参加。グローバルな地方創生

1カ月で45カ国から436名(うち海外から226名)が参加。通常、福岡市を訪れる外国人の9割超はアジア出身ですが、今回は62.7%が欧米出身でした。また参加者の半分以上が福岡初訪問で、従来のインバウンドとは異なる層の誘致に成功しました。
2)「1.1億円超」の経済効果。インバウンド消費拡大

福岡市滞在の経済効果は推定約1.1億円を記録。海外参加者は平均滞在日数19日、1日あたりの平均消費額は20,364円で、長期滞在型インバウンド市場の可能性を示しました。また、日本全体の平均滞在日数は36日で、観光とビジネスを融合させた誘致戦略が、新たな市場を創出しました。
3)「デジタルノマド×企業」の新たな共創モデルを実現

レノボ、日本マイクロソフト、サントリーなど大手企業がスポンサーとして参画し、デジタルノマドとのビジネスマッチングを実現。レノボ・日本マイクロソフトは、AI対応最新モデル「Copilot+ PC」Yoga Slim 7i Aura Edition Gen 9を含むPCの体験機会を提供。また、サントリーは「神泡」プロモーションの一環として工場見学やセミナーを開催するなど、デジタルノマド市場を商機と捉えた企業の動きが見られました。
さらに、福岡市が成長を支援するスタートアップ企業について、地域スタートアップの代表格であるヌーラボのオフィスでは2度にわたりデジタルノマドとの交流会を実施。加えて、Colive Fukuoka独自のスタートアップコンテンツ「Softlanding Fukuoka」では台湾から6社が参加したほか、AI起業家の英国出身デジタルノマドや、福岡市のスタートアップ支援施設Fukuoka Growth Nextの入居起業家もピッチを披露するなど、グローバルなスタートアップイベントとなりました。
福岡市 経済観光文化局観光コンベンション部 観光産業課観光産業係長 横山 裕一氏 コメント

2023年より開始したデジタルノマド誘致の取組みが、2年目となる今年このように規模を拡大して実施できたことを嬉しく思っています。デジタルノマドの世界人口は今後ますます拡大していくことが予想されており、地方にとっては観光による消費者としての意味合いだけでなく、域内経済に刺激を与え、グローバル化に貢献する貴重な人材でもあると考えています。福岡市は日本国内・さらにはアジアにおけるデジタルノマド滞在の拠点都市となるべく、今後も誘致・受入に力を入れてまいります。
「Colive Fukuoka 2024」共同ホスト・株式会社 遊行 代表取締役CEO 大瀬良 亮 コメント

デジタルノマド市場への注目が高まり、行政だけでなく民間事業者からの問い合わせも増えています。2024年4月に日本政府からデジタルノマドの誘致を目的とした専用ビザの発行がデジタルノマド市場にて話題となりましたが、この活用がうまくいっているとはいえず、Colive Fukuoka2024において集まった参加者からこのビザを利用して来日した人は確認されませんでした。デジタルノマド市場に「FUKUOKA」の名が確実に広がってきつつある中で、こうした行政側の受入環境整備にも同時に取り組んでいかねばならないと感じているところです。
株式会社 遊行について
「Be where you are meant to be.(いるべき場所に、いられる世界へ。)」をビジョンに、日本初となるデジタルノマド市場専門の商品開発・マーケティング支援事業を展開しています。
〈企業概要〉
会社名:株式会社 遊行(ゆぎょう)
代表取締役CEO:大瀬良 亮(おおせら りょう)
設立年月日:2022年9月28日
所在地:福岡県福岡市博多区祇園町8-13 第一プリンスビル the company キャナルシティ博多
企業HP:https://yugyo.work/
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