トナリズム、世界一低消費電力のラジオチューナーICを発表。省エネ技術でSDGsへ貢献
~防災ラジオで、災害時にも寄り添う安心を~
トナリズム株式会社(本社:神奈川県川崎市/代表取締役:新川裕也/以下、トナリズム)は、単四電池1本で駆動可能なFMステレオ受信ラジオ用IC(集積回路)「TNR0124QF/以下、本製品」を発表しました。本製品の消費電流はわずか8mA。従来のラジオチューナーICに比べ、消費電力を約50%削減した、世界一低消費電力(トナリズム調べ)のICです。独自の省エネ技術により、持続可能な社会の実現と防災対策の強化に貢献します。
開発の背景
①省エネで持続可能な未来への貢献
スマートフォンやIoT機器の普及と高性能化に伴い、電力消費の削減が大きな課題となっています。トナリズムは、従来のラジオチューナーICに比べ、消費電力を約50%削減した「TNR0124QF」を開発しました。本製品は、消費電流8mAを実現し、単四電池1本で120時間以上の駆動が可能です。従来のアナログチューナーICでは約30個の周辺部品が必要でしたが、CMOSプロセスとアナログ技術を駆使することにより、その大部分をIC内部に統合。部品数を大幅に削減しました。その結果、廃棄物削減とエネルギー効率の向上を同時に実現しています。
②災害時の防災ラジオの重要性
2011年3月、東日本大震災で日本は死者15,900人という甚大な被害を受けました。「父親がラジオを聞いていて、津波が来るから避難すると言って、車に乗せられ逃げた。父親のおかげで助かった。」これは福島県で被災された方の言葉です。
震災から13年が経過した今、スマートフォンやラジオアプリの普及により、ラジオ本体の利用者が減少しているのが現状です。しかし、災害時には通信網の混雑が発生し、インターネットで得られる情報には不確実なものも含まれます。一方、ラジオの情報は信頼性が高く、災害の多い日本には必要不可欠な存在です。東日本大震災では、停電中に必要な情報を得るために84.3%の人がラジオを利用していたことからも、その重要性が明らかです。(仙台市「東日本大震災に関する市民アンケート調査」)
このような背景から、災害時におけるラジオの重要性を再認識し、防災ラジオに搭載できるICを開発しました。本製品は、単四電池1本で120時間以上の連続駆動が可能で、災害時の不安な状況においても、5日間にわたって使用できます。また、防災ラジオへの実装だけでなく、スマートデバイスやIoT機器への実装も可能で、多様な場面で活用できる製品です。
製品の特長
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超低消費電力:定格消費電流8mAを実現(トナリズム測定環境での計測値です)
従来製品と比較して電力効率が大幅に向上し、単四電池1本で120時間以上の駆動が可能(電池容量1000mAhで計算した数値です ※駆動時間は使用環境により変動する可能性があります)
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動作電源電圧:動作電源電圧1.0V~3.6Vと幅広い電圧範囲に対応し、様々な環境下で安定した動作を実現
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広範な受信帯域:FM受信において日本バンドが76MHz~95MHz、全バンドが76MHz~108MHzの受信帯域をカバーし、日本のワイドFMをはじめ、アメリカ、EU、アジア各国のFM放送をクリアに受信
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高度な制御機能:I2Cバスにより、外部マイクロプロセッサと簡単に接続が可能。柔軟なシステム設計をサポート
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コンパクトな設計:24ピンQFNパッケージを採用しており、リードピッチは0.5㎜
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高品質なFM受信:内蔵フィルタとイメージ信号キャンセル回路を搭載し、雑音を除去しつつ、ワンチップながらクリアな音質を提供。安定した受信が可能
サンプル供給時期
トナリズムが開発した「TNR0124QF」は、最先端技術を搭載した最も地球に優しいラジオチューナーICです。サンプル供給は2024年12月から可能です。本製品へのお問い合わせは以下へお願いいたします。
開発責任者:木村 (Mobile:080ー4112ー5066 / Email:makoto.kimura@tonarism.co.jp)
会社概要
「トナリ」にいる信頼を世界中の人々へ
半導体ソリューションを軸に世界を進化させ、あなたが大切な人の「トナリ」にいられる時間を増やします。
プレスリリースについてお問い合わせ
トナリズム株式会社(https://tonarism.co.jp) 広報:佐々木・坂下
Tel:044-223-9100
Mobile:070-1210-8229(佐々木) / 080-4112-5236(坂下)
Email:mai.sasaki@tonarism.co.jp(佐々木) / yuichi.sakashita@tonarism.co.jp(坂下)
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