SHINING 3D、ワイヤレス・デュアルフォーム・マーカーレス3Dトラッキングシステム「EinScan Trak」を発表
1つのシステムで大型対象物から狭所・小型対象物まで対応する、ワイヤレス・マーカーレス3Dトラッキングシステム

高精度3Dデジタル化の分野で20年以上にわたり培ってきた技術と経験をもとに、プロフェッショナル向け3Dデジタル化ソリューションを提供するSHINING 3Dは、新しいワイヤレス3Dトラッキングシステム 「EinScan Trak」を発表します。
大型対象物の3Dスキャンでは、マーカーの貼付、ケーブルの取り回し、スキャン範囲に応じた機器配置、細部を取得するための追加作業など、実際のスキャンそのもの以外にも多くの準備が必要になる場合があります。
EinScan Trakは、こうした現場の負担を減らすことを目指して開発されました。
ワイヤレスで連携するトラッカーと球状スキャナーによる広範囲スキャンに加え、スキャナー部分を取り外せば、独立したワイヤレスハンドヘルドレーザースキャナーとして使用可能。
大型対象物の全体形状から、車内、機械内部、狭所、深穴、微細形状まで、1つのシステムで柔軟に対応します。
さらに、Tracking Mode と Handheld Scanner Modeで取得した異なるデータを1つのデータに統合できるだけでなく、「大型対象物を速く捉えること」と「必要な部分を細かく捉えること」も分断しない、新しい3Dスキャンワークフローを実現します。
対象物にマーカーを貼らず、大型で滑らかな面をそのままスキャン

EinScan Trakの大きな特長のひとつが、対象物へのマーカー貼付を必要としないトラッキング方式です。
球状スキャナーには反射マーカーが組み込まれており、トラッカーがスキャナー自体の位置と姿勢をリアルタイムで追跡します。
そのため、従来の特徴ベースによるマーカーレススキャンとは異なり、対象物そのものに豊富な幾何学的特徴がなくてもトラッキングを維持できます。
たとえば、
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自動車のボンネットやボディパネル
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船体やデッキ
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大型で滑らかな曲面形状
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特徴の少ない広い表面
といった対象でも、表面にトラッキング用マーカーを貼り付けることなくスキャンできます。
高価な車両、塗装面、文化財など、できるだけ対象物に手を加えたくないケースでも、前準備を抑えたワークフローを構築できます。
1つのシステム、2つのワークモード

EinScan Trakは、用途に応じて2つのワークモードを使い分けられるデュアルフォーム設計を採用しています。
Tracking Mode
トラッカーと球状スキャナーを組み合わせ、大型対象物を広範囲かつ効率的に取得します。
最大15 m³のトラッキングボリュームと、最大4 mのワイヤレストラッキング範囲に対応。自動車、船舶、大型機械、産業設備など、全体形状を効率よく取得したい用途に適しています。
Handheld Scanner Mode
スキャナーを球状フレームから取り外すことで、独立したワイヤレスハンドヘルドレーザースキャナーとして使用できます。
トラッカーを設置しにくい狭いスペースや対象物内部、小型部品、手の届きにくい箇所などに柔軟にアクセスできます。
形状特徴が豊富で非反復的な表面では、ハンドヘルドスキャナーモードでも特徴ベースのマーカーレスレーザースキャンに対応します。
大型はTracking Mode、狭所と小型対象物はHandheld Scanner Mode。スキャン対象に合わせて機器そのものを交換するのではなく、同じシステムの中で作業形態を切り替えられることがEinScan Trakの特長です。
全体と細部を、1つの3Dモデルへ

大型対象物では、すべての部分に同じ解像度が必要とは限りません。
EinScan Trakでは、全体を効率的に取得したあと、重要な部分だけをより高い解像度で追加スキャンできます。
最高0.05 mmの解像度に対応し、スキャン中に解像度を切り替えたり、Local Resolution機能によって特定エリアのみを高精細に取得したりすることができます。
さらに、Tracking ModeとHandheld Scanner Modeだけでなく、異なるレーザーモードや解像度で取得したデータも、1つのデータに合成可能です。
たとえば自動車では、
ボディ全体をTracking Modeで取得
→ 車内をHandheld Scanner Modeで追加取得
→ ホイールや機械部品をLocal Resolution機能で高精細スキャン
→ すべてを1つの車両3Dモデルへ統合
というワークフローを構築できます。
必要以上に高密度なデータを全体に取得することなく、作業効率と細部再現性の両立を図れます。
3つのブルーレーザーモードで、対象形状に合わせてスキャン

19+19本 クロスレーザーライン
高速・高効率スキャン
大型面や全体形状をスピーディーに取得。広範囲のデータ取得効率を高めます。
7本 パラレルレーザーライン
細部を高精細に取得
シャープなエッジ、機械部品、細かな輪郭などをより鮮明に取得。リバースエンジニアリングなど、細部が重要となる用途に適しています。
シングルレーザーライン
深穴・狭所に対応
深穴、狭い溝、奥まった構造など、通常のレーザーラインでは取得しにくい形状に対応します。
大型面を速く取得するだけでなく、部品のエッジや深部形状まで、対象に応じて適切なレーザーモードを選択できます。
ケーブルから解放された、ワイヤレス3Dスキャン

EinScan Trakは、Wi-Fi 6通信モジュールと内蔵バッテリーを採用し、独立したLAN環境でワイヤレス接続します。
起動時には各ユニットが自動的に接続されるため、複雑な配線作業を抑えてスキャンを開始できます。
大型車両の周囲を移動する場合や、船舶、工場設備など、作業範囲が広い現場でも、ケーブルの取り回しに左右されにくい自由度の高い作業環境を提供します。
スキャン速度は最大2,630,000ポイント/秒。大型対象物のデータを効率よく取得できます。
黒色・反射面から屋外まで、実際の作業環境を想定

EinScan Trakは、黒色材質、反射面、金属部品、自動車ホイールなど、取得が難しい対象にも対応できるよう設計されています。
屋内だけでなく、最大110,000 lxの強い屋外光環境でのスキャンにも対応。
動作温度範囲は−10℃~40℃で、システム全体のキャリブレーションも約5~10分で行えます。
バッテリー駆動時間は、
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Tracking Mode:最大5.5時間
-
Handheld Scanner Mode:最大3.5時間
に対応。
ホットスワップ対応バッテリーにより、長時間のプロジェクトでも作業中断を抑えられます。
また、主要構造には高強度のCFFIMカーボンファイバーを採用し、強度と携帯性を両立しています。
5MPテクスチャで、形状だけでなく「見た目」もデジタル化

EinScan Trakは、5MPテクスチャカメラを搭載しています。
高精度な形状データだけでなく、対象物の色彩や表面テクスチャも取得できるため、工業用途だけでなく、文化財、彫刻、美術品、研究資料などのデジタル化にも活用できます。
たとえば文化財では、対象表面へのマーカー貼付を避けながら、
全体形状
+ 微細な彫刻
+ 表面の色彩
+ 材質感
をデジタルデータとして残すことが可能です。
修復記録、研究、デジタルアーカイブ、オンライン展示、AR/VRコンテンツなど、形状とカラーの両方が求められる用途への3Dトラッキングシステムの活用範囲を広げます。
スキャンの先までつなぐソフトウェアワークフロー

EXScan Trak
EinScan Trak専用のスキャンソフトウェアEXScan Trakは、異なるワークモード、レーザーモード、解像度のデータ統合に対応。
スキャン中のレーザーモードや解像度の切り替え、リアルタイムのデータ確認、編集などを通じて、複雑な3Dデータ取得を効率化します。
EXModel Series
From Mesh to CAD
取得した3Dスキャンデータを設計につなげるリバースエンジニアリング用途には、EXModel Seriesを利用できます。
メッシュ編集、プリミティブ抽出、断面作成、2D/3Dスケッチ、サーフェシング、フィーチャーベースモデリングなどに対応し、3Dスキャンメッシュを編集可能なCADモデルへ変換。
自動車部品の復刻、治具設計、既存部品の再設計、製造用データ作成など、Scan to CADのワークフローを効率化します。
EXMeasure
From Scan to Measurement
寸法検査には、プロフェッショナル3D計測ソフトウェアEXMeasureを利用できます。
モデルアライメント、ワンクリック形状抽出、カラーマップ比較、GD&T検査、寸法計測、視覚的なレポート作成などに対応。
取得した3Dデータを「形状を見る」だけで終わらせず、品質確認やエンジニアリング判断に活用できます。
「ものづくり」とデジタルアーカイブを、より柔軟に
EinScan Trakは、1つの特定用途だけを想定した3Dスキャナーではありません。
自動車・カスタマイズ
車両全体を効率よく取得しながら、ホイール、グリル、内装、エンジンルームなどを局所的に精細スキャン。
クラシックカー修復、アフターパーツ開発、カスタマイズ、部品復刻、リバースエンジニアリングなどを支援します。
製造・リバースエンジニアリング
図面のない既存部品や設備を3Dデータ化し、EXModel Seriesを通じてCADデータへ。
補修部品の再製作、設計変更、治具製作、既存設備のデジタル化などにつなげることができます。
船舶・大型構造物
大型船体やデッキ、船内構造など、移動距離の大きい現場でもワイヤレスで作業。
Hybrid Leapfrogを利用することで、さらに広い対象物へスキャン範囲を拡張できます。
計測・検査
高品質な3DデータをEXMeasureへつなぎ、CAD比較、寸法解析、GD&T検査、レポート作成まで一連のデジタル計測ワークフローを構築できます。
文化財・美術・研究
対象物にマーカーを貼りにくい文化財や美術品を、形状と色彩の両面からデジタル化。
保存記録、修復研究、教育、デジタル展示などに活用できます。
「大型だから準備が増える」を変える3Dトラッキングシステムへ
大型対象物を高精細にデジタル化するために、複雑な準備や複数の機器を使い分ける。
EinScan Trakが目指すのは、その前提をよりシンプルにすることです。
対象物にマーカーを貼らずに始める。
ケーブルに縛られずに動く。
大型対象物を広く捉える。
必要な場所ではスキャナーを取り外して細部へ入る。
異なるデータを、最後は1つのモデルに合成する。
大型対象物から狭所、微細形状、カラー情報、そしてCAD・計測ワークフローまで。
EinScan Trakは、現場で取得する3Dデータを、その先の設計、製造、検査、保存へとつなげるための新しいプロフェッショナル3Dデジタル化プラットフォームです。
主な仕様

SHINING 3Dについて
2004年に設立されたSHINING 3Dは、先進的で使いやすい3Dスキャンハードウェアとソフトウェアの開発を続けてきました。創業以来20年以上にわたり、高精度3Dスキャナーの研究開発および製造に集中し、工業用計測、フルフィールド検査、3Dモデリング、リバースエンジニアリング、デジタル歯科といった分野で世界中のプロフェッショナルを支援してきました。
ドイツ、米国、日本、スペイン、中国に拠点を構え、日本ではShining3D Technology Japan株式会社を通じて事業を展開しています。現在、100か国以上のお客様に製品およびサポートを提供しています。当社の使命は、設計・製造プロセスにおける効率性、品質、そしてコスト効率を最適化する3Dビジョン技術を提供することです。
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