量子事業の拡大に向け量子通信用レーザの出荷を開始
—量子中継器に用いるレーザ光源を開発—
株式会社オキサイド(本社:山梨県北杜市武川町牧原 1747 番地 1、代表取締役COO 山本正幸)は、これまでの量子コンピュータ用のレーザ光源に加え、量子通信用のレーザを開発し出荷をいたしました。第一号機として、量子通信システム開発を手掛けるLQUOM株式会社(以下「LQUOM社」)向けに量子中継器に用いる436 nmレーザを出荷したことをお知らせいたします。
当社は2026年3月より量子コンピュータ向けのレーザ製品を販売しており、本件はこれに続く量子通信分野への事業の拡大となります。

1. 量子市場のマクロ動向および当社の技術基盤
近年、量子技術は「量子コンピューティング」「量子通信」「量子センシング」の3領域において研究開発が進展しており、将来的な社会実装に向けた取り組みが加速しています。
当社はこれまで、半導体前工程におけるウエハ欠陥検査装置向けに、高出力・高安定性・高信頼性が求められる深紫外レーザ光源を開発・量産してまいりました。これらの3つの特長により、当社のレーザ光源は研究開発から社会実装に移行しつつある量子コンピュータ開発企業各社のニーズに繋がっております。さらに信頼性に対する要求レベルが高い量子通信分野においても、当社のレーザ技術が貢献できると考えています。当社はこの強みを活かし、既に量子コンピュータ向けのレーザ製品を販売しており、今回は新たに量子通信向けレーザを開発しました。
2. 量子通信向けレーザの出荷
量子通信は極めて高い安全性を有する一方で、通信距離に制約があることが課題とされています。量子中継器は、この距離制約を克服し、将来的な長距離量子通信ネットワークを実現するための中核技術として期待されています。
このたび当社は、量子中継器向けレーザを開発し、その第一弾として当社が出資する横浜国立大学発スタートアップであるLQUOM社向けに436 nmレーザを出荷いたしました。
LQUOM社は、長距離量子通信や分散量子コンピューティングに向けた量子中継器の開発を進めており、量子通信の実用化に向けた重要な技術開発に取り組んでいます。
今回出荷したレーザは、こうした量子中継器において量子メモリで使用する光波長を生成するために不可欠な光源です。本レーザは、狭線幅CWレーザ(波長:436 nm帯)であり、高い波長精度および安定性を実現することを目的として開発しました。今後、LQUOM社との連携を通じて、量子通信において要求される精密な光制御に対応可能な光源として、量子中継器の開発に貢献してまいります。
今回の出荷は、当社の量子分野における事業展開を加速する重要な一歩であり、量子分野における事業ポートフォリオの拡張を象徴する重要なマイルストーンと位置付けています。
3. 今後の展望
当社は、量子通信のコア技術である波長変換素子、量子もつれ光源、量子メモリ結晶などの要素技術を有しており、これらの技術を活用した製品の開発を進めてまいります。今後もLQUOM社との連携を通じて、長距離量子通信を可能とする量子中継器の実現に向けた技術開発を支援してまいります。
既に製品化している量子コンピュータ用レーザ光源に加え、当社が保有するコア技術を活かした量子通信用の製品開発を進め、量子分野における事業ポートフォリオの拡充に努めます。
4. LQUOM社 代表取締役 新関 和哉氏のコメント
量子中継器や量子通信ネットワークの実現には、量子メモリや量子もつれ光源に加え、それらを支える高品質なレーザ光源や波長変換技術が不可欠です。今回、量子通信向けレーザが提供されたことを大変心強く感じています。オキサイド社は長年にわたり高性能レーザを開発・製造してきた実績を有しており、その技術力は量子通信分野においても大きな強みになると考えています。今後も両社の連携の一層強化、そして長距離量子通信ネットワークの社会実装を目指してまいります。
■LQUOM社について
LQUOM株式会社は、2020年に設立された横浜国立大学発のスタートアップです。エンドツーエンド量子通信や分散量子コンピューティングを実現する基盤技術となる「量子インターネット」の実現を目指し、量子中継器に不可欠な量子もつれ光源、量子メモリ、周波数安定化技術の開発を進めています。これまでJST・NEDO共催の大学発ベンチャー表彰において、オキサイド社を含む共同プロジェクトで受賞したほか、2026年には総額10億円超の資金調達を実施しています。同社は、量子中継器の社会実装に向けた技術開発を推進しています。https://lquom.com/
■株式会社オキサイドについて
当社は、国立研究開発法人物質・材料研究機構発のベンチャー企業として2000年に設立。山梨県北杜市に本社と工場、神奈川県横浜市保土ヶ谷区に事業所があります。
創業以来、当社は単結晶・レーザのグローバルニッチトップカンパニーを目指し、「研究成果を社会に還元し、キーマテリアルを世界に向けて発信する」、「顧客へマテリアルソリューションを提供し、社会の発展に貢献する」、「単結晶を核とした製品を開発し、未来の市場機会を創造し続ける」という経営理念の下、単結晶から光学分野のバリューチェーンに沿って、常に単結晶開発や光学分野での技術で強みを生かせる事業に注力してまいりました。
主力は、21世紀の光の時代に必要不可欠な単結晶・光部品・レーザ光源・光計測装置の開発・製造・販売で、「新領域」、「半導体」、「ヘルスケア」の3つの事業を展開しています。
2014年には経済産業省の「グローバルニッチトップ100選」に選定、2021年2月にはForbes Japan主催の「スモール・ジャイアンツアワード2021」のグランプリを受賞しました。
当社の特徴は、(1)単結晶・光学関連の専門家・技術者が多数在籍し、研究開発型の事業会社として成長している、(2)国内外の企業から光学関連技術を買収し製品化・事業化するノウハウを有しているーことであり、これらが独創性や競争優位性の源泉となっております。
本件に関する問い合わせ先
株式会社オキサイド IR担当
ir@opt-oxide.com
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