日本人が不快に思う「文化盗用」ランキング発表。約9割が不快になった1位とは

英会話カフェ(https://kodomoeigobu.co.jp/media/ )による400人の調査により判明。

GRASグループ株式会社

GRASグループ株式会社が運営する「英会話カフェ」編集部は、全国の10代〜60代以上の男女400名を対象に、海外における「日本文化が日本以外の文化圏の人に利用されること」に関する意識調査を実施いたしました。

海外の企業やクリエイターが日本の伝統文化やポップカルチャーを利用する際、しばしば「文化盗用(Cultural Appropriation)」としてネット上で論争が巻き起こります。しかし、海外の基準で議論の的になる事象に対し、当の日本国内の人々は、実際のところ何に不快感を抱き、何を「許容範囲」と感じているのでしょうか。

文化について考えるきっかけになれば幸いです。

本調査では、論争になりやすい10のシチュエーションを提示し、日本人のリアルな不快度をランキング化するとともに、その背景にある独自の価値観を分析しました。

■ 調査概要

調査主体:GRASグループ株式会社「英会話カフェ」編集部

調査名:「日本文化が日本以外の文化圏の人に利用されること」」に関する意識調査

調査対象:全国の10代〜60代以上の男女400名

調査期間:2026年3月13~3月15日

調査方法:インターネット調査(無記名式)

【設問内容】

「文化盗用」という言葉の認知度

「知っている」「知らない」で回答。

日本文化への関わり方

「習い事(茶道・武道等)」「慣習(初詣・祭り等)」「コンテンツ(アニメ・ゲーム等)」「意識しているが活動はしていない」「意識していない」から選択。

個別事例の不快度評価

海外で議論になりやすい10の事例に対し、「非常に不快」「やや不快」「あまり不快ではない」「全く不快ではない」の4段階で回答。

全体的なスタンス

外国人が日本文化を利用すること全般に対する考え(「広まるのは良いが敬意が必要」「自由に楽しんでほしい」等)を選択。

自由回答

日本文化の海外消費に関する具体的な意見。

【本調査におけるトピック選定について】

本調査のシチュエーションは、海外SNS等で「文化盗用ではないか」と議論になりやすい事例を客観的に抽出したものです。これらすべての行為が文化盗用であると調査主体が定義・主張するものではありません。あくまで「論争になりやすい行為に対し、日本国内の生活者が個人的にどのような感情を抱くか」を測定することを目的としています。

【記事等でのご利用にあたって】

本プレスリリースの内容を引用される際は、以下のご対応をお願いいたします。

・引用元が英会話カフェ(https://kodomoeigobu.co.jp/media/)である旨の記載

・元記事を参照ください(https://kodomoeigobu.co.jp/media/cultural-appropriation/

1. 日本人が不快に感じる「文化消費」関連トピックTOP10

※各シチュエーションに対し「非常に不快だ」「やや不快だ」と回答した割合の合計

第1位(87.5%):伝統技術の形骸化

(例:何週間・何か月もかかる伝統工芸の工程を完全に省き、市販の安価な材料で直しただけの量産品を「日本の伝統的な職人技」と謳って販売する等)

第2位(68.5%):伝統名称の私物化・独占

(例:日本の伝統的な衣装の名称を、海外企業が全く無関係の自社ブランド名として独占的に商標登録しようとする等)

第3位(64.8%):生活の知恵の「手柄の横取り」

(例:日本で昔からあるお弁当や風呂敷の文化を、あたかも自身の独創的な最新アイデアであるかのように発信する等)

第4位(46.5%):神聖なモチーフの娯楽空間への転用

(例:神社の鳥居や仏像などを、海外のナイトクラブなどの装飾セットとして娯楽目的に使用する等)

第5位(44.5%):歴史的背景の「記号的なエンタメ消費」 (例:複雑な歴史的背景を持つ言葉を、意味を考慮せずファッションやゲームのクールなロゴとして使う等)

第6位(38.3%):商業作品における「意図的な人種の改変」 (例:日本が舞台の物語を海外で実写映像化する際、本来日本人であるはずの役柄に、あえて異なる人種の俳優を起用する等)

第7位(35.5%):伝統衣装の「過激・性的な消費」 (例:着物や巫女服などの伝統的な衣装を、極端に露出の多いデザインやミニスカート風に改造してミュージックビデオ等で着用する等)

第8位(15.0%):意味を無視した見た目だけでの採用 (例:漢字の意味を知らずに、形がクールだからとタトゥーや服のデザインにする等)

第9位(12.8%):現地需要に合わせた大幅な改変 (例:現地の味覚に合わせて、寿司をフルーツ巻きなどの全く違う形にして提供する等)

第10位(3.8%):人種を問わないポップカルチャーの愛好 (例:人種や体型を問わず、海外ファンが日本のアニメキャラのコスプレを楽しむ等)

2. 調査の全容と詳細データ

本調査の全設問の回答データです。

「文化盗用(Cultural Appropriation)」という言葉を知っていますか?

知らない:57.0%

知っている:43.0%

あなたは、日本の文化やサブカルチャーとどのように関わっていますか?(複数回答)

日本発のアニメ、マンガ、ゲーム等のコンテンツを日常的に楽しんでいる:61.5%

特定の活動はしていないが、日本文化を大切にしたい気持ちがある:44.0%

初詣や地域の祭り、お墓参りなどの慣習を大切にしている:36.8%

日本の歴史、神社仏閣、伝統芸能(歌舞伎・落語等)を鑑賞するのが好きだ:33.8%

茶道、華道、書道、武道、伝統楽器などを習っている(いた):18.3%

日本の文化やサブカルチャーを意識することはほとんどない:6.0%

外国人が日本の文化を利用したり、取り入れたりすることについて、あなたの考えに最も近いものはどれですか?

  • 誤った解釈や改変による変質の恐れがあるなら、無理に海外で普及させる必要はない:45.0%

  • 認知拡大や国益につながるなら、多少の誤解や不適切な扱いは「広報上のコスト」として受け入れるべきだ:33.8%

  • 相手がこちらの文化を自由に解釈・利用して良いし、こちらも相手の文化を制約なく活用すべきだ:11.5%

  • 文化は享受する人すべてのものであり、発信源である日本人がその正当性を主張し続けるのはおかしい:9.8%

3. 調査結果の分析(クロス集計による詳細)

本調査の属性データと各項目の不快度を掛け合わせた結果、回答者の知識量や日常生活での文化との関わり方によって、不快感を感じるポイントが異なることが判明しました。

① 「言葉の認知度」と「権利侵害」に対する危機感

「文化盗用」という言葉の認知度別に、第2位の「伝統名称の商標登録による私物化」への回答を比較したところ、以下の差が見られました。

文化盗用という言葉を知っている層(n=172):不快率 77.9%

文化盗用という言葉を知らない層(n=228):不快率 61.4%

「文化盗用」という概念を理解している層のほうが、感情的な好き嫌いを超えて、公共財産の独占といった「権利の侵害」に対してより強い不快感を抱く傾向が見られました。

② 伝統文化への「関与度」による、性的消費への反応の差

茶道、武道、伝統楽器などの「習い事層(n=73)」と、それ以外の層を比較すると、第7位の「伝統衣装の性的・過激なファッションへの改造」に対する反応に差が出ました。

伝統文化の習い事経験がある層:不快率 45.2%

伝統文化の経験がない層:不快率 33.3%

実際に自ら文化を学んでいる層ほど、衣装を本来の目的や文脈から外して扱うことに対し、より敏感に「不適切である」と判断する傾向がみられました。

③ サブカルチャー層における「コスプレ」の圧倒的容認

アニメやマンガなどの「コンテンツ層(n=246)」における、第10位「人種や体型を問わないコスプレ」への不快感は極めて低い数値となりました。

アニメ・ゲーム等を日常的に楽しむ層:不快率 2.8%

アニメ・ゲーム等を日常的に楽しまない層:不快率 5.2%

どちらの層も非常に低い不快率ですが、サブカルチャーを日常的に享受している層においては「不快感を持つ人は極めて少ない」という結果になっています。これにより、海外の一部で起きている「他国の文化を身にまとうこと」への批判は、日本国内の一般的な意識とは差がある可能性があることが分かりました。

④ 男女による「性的消費」や「文脈軽視」への反応差

「伝統衣装の性的・過激な改造」や「歴史・宗教的モチーフの利用」において、女性のほうが男性よりも不快感が高い傾向にあります。

伝統衣装の性的・過激なファッションへの改造(第7位)

女性:45.8% / 男性:29.8%(16ポイントの差

信仰や宗教に関わるモチーフの娯楽利用(第4位)

女性:54.9% / 男性:41.9%

歴史的背景を持つ言葉を「クールな記号」として扱う行為(第5位)

女性:58.5% / 男性:36.8%(約22ポイントの差

女性層は、本来の文脈を無視した「性的・記号的な消費」に対して、男性層よりも慎重かつ厳しい視点を持っていることがデータから示されました。

② 年代による感度の違い

年代を「30代まで」と「40代以降」に分けて比較すると、項目ごとに不快感の傾向に違いが見られました。

■ 宗教的モチーフの娯楽利用(第4位)
30代まで:53.3%
40代以降:43.5%

■ 伝統名称の私物化(第2位)
30代まで:64.8%
40代以降:70.1%

「宗教的モチーフの利用」については30代までのほうが不快率が高く、「商標登録による私物化」については40代以降のほうがやや高い結果となりました。

このことから、30代までの層では文化の文脈やイメージに関わる側面に対して比較的敏感である一方、40代以降では商標や権利といった実利に関わる観点により関心が向く傾向が見られました。

調査回答者の「生の声」10選

アンケートの自由回答欄から、日本文化の海外での扱われ方に対するリアルな声を10個ピックアップしました。

  • 「一部、商標登録や粗悪品の製造など悪用するものもいるが、概ね日本の文化が世界に広く伝わるのは良いことだと感じている。」(40代・男性) 

  • 「あまり気にしていませんでしたが、日本の文化が海外で正しく伝わってほしいとは思いました。」(30代・男性) 

  • 「日本人も同様のことを行っているのかもしれません。」(40代・男性) 

  • 「日本の文化はとても大切であり、その伝統や背景を無視したり、軽視したりする行為に対しては強い不快感を抱きます。文化の尊重と理解が大切だと思います。」(30代・女性) 

  • 「文化盗用などの騒ぎを見るたびに、なぜそんなに騒ぐ必要がある?と大いに疑問を感じているし、そもそも文化は誰のものでもないので、自由に解釈したり、使用するのが自然に感じる。」(30代・男性) 

  • 「日本の文化が海外の人達にも楽しんでもらえるのは良いことですが、間違った形で伝わり、それが正しい、本物だと伝わることには抵抗があります。」(60代以上・女性) 

  • 「自分も他国の文化を軽く扱ってないか考え直した。ちゃんとした交流が出来るといいと感じた。」(30代・女性) 

  • 「うどん、ラーメン、とんかつ、餃子、カレー等々、海外発祥の食べ物が日本に入ってきてその後日本独自の進化を遂げることがあったという事実を考えると食べ物に関しての文化盗用はこれまで日本人もやってきたことなので致し方のないことなのかなと思ってしまいます。」(40代・男性) 

  • 「日本の枠に固執しすぎる必要はないと感じます。」(20代・女性) 

  • 「日本の奥ゆかしい文化を守りたい。」(50代・女性)

まとめ 

本調査の結果から、日本人が不快感を抱く対象は一様ではなく、「公平性」「文化的文脈」「自由な文化利用」といった複数の観点によって判断されている可能性が示唆されました。

特に、不快度の高かった上位項目には、伝統技術を簡略化したうえで本物として販売する行為や、文化的名称の独占、既存の知恵を自らの発明として発信する行為など、「工程の省略」や「手柄の横取り」といった公平性を欠く行為が共通して見られました。

一方で、伝統文化に関わる経験を持つ層や女性層では、衣装の性的改造や宗教的モチーフの扱いなど、「本来の文脈や意味を無視した利用」に対してより強い不快感を示す傾向が見られました。

また、コスプレや食文化のアレンジのように、文化を自由に楽しんだり変化させたりする行為については、不快感が低い結果となりました。

自由回答では、「うどんやカレーなど海外発祥の料理が日本で独自に発展してきたことを考えると、食文化の改変は自然なことだと思う」といった意見も見られました。

これらの結果から、日本人の意識としては、文化の利用そのものよりも、その扱い方における「公正さ」や「文脈への配慮」が重視されていると考えられます。

次回は「日本人による海外文化の盗用」のテーマも計画中です。

【本記事に関する問い合わせフォーム】

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業種
情報通信
本社所在地
東京都港区芝5丁目14-13 アセンド三田7階
電話番号
03-5432-9906
代表者名
辻村直也
上場
未上場
資本金
8350万円
設立
2005年08月