アストロスケール、宇宙環境保護のための事前搭載型の次世代ドッキングプレートを発表
人工衛星への搭載により、当社捕獲機による除去が可能に
持続可能な宇宙環境を目指し、スペースデブリ(宇宙ごみ、以下、デブリ)除去サービスを含む軌道上サービスに取り組む株式会社アストロスケールホールディングス(本社:東京都墨田区、創業者兼 CEO 岡田 光信、以下「アストロスケール」)は、同社が開発する宇宙機の捕獲技術へ汎用性のあるドッキングプレートについて発表いたします。このドッキングプレートは、自動車の牽引フックのように標準化されたインターフェースを持ち、捕獲対象となる宇宙機側に備えることでデブリ除去衛星による将来の捕獲サービスを可能にするもので、今後すべての低軌道上衛星へ標準搭載されることを望んでいます。宇宙の持続可能性(スペースサステナビリティ)に関するG7共同声明や第26回気候変動枠組条約締約国会議(COP26)、パリ平和フォーラムのネットゼロ・スペース宣言に続き、アストロスケールは衛星運用者に対して、宇宙機の運用終了後の除去に備えることで宇宙環境の保護に努めることを呼びかけています。
今後10年間で、何万機という数の衛星の多くが、高度250kmから2,000kmの低軌道に打ち上げられると試算されています。米連邦通信委員会(FCC)は、現時点でコンステレーション衛星16,447機の打上げを承認しており、申請保留数においては64,816機※1に上ります。加えて、デブリの数も年々増加傾向にあり、運用終了後の衛星除去が宇宙活動の運用原則として定着しない限り、稼働中の衛星を巻き込む衝突の可能性が今後さらに高まることが想定されます。
アストロスケール創業者兼CEOの岡田光信は、以下のように述べています。
「過去60年間で12,000機を超える衛星が打ち上がり、その数は今後10年で4倍以上にまで増える可能性があります。この驚異的な増加は、我々の経済、生活、そして気候変動対策等にとって、宇宙が欠かせない存在であることを示唆するものです。私たちは、宇宙産業関係者に、除去を見据えた策を講じることが、宇宙環境保護への真の意思表示であり、行動を示すことであると強く働きかけたいと思います。」
捕獲対象の衛星に搭載されるドッキングプレートは、衛星の運用に支障をきたさず、堅牢で信頼性の高いものです。また、さまざまな衛星設計に合わせてサイズなどをカスタマイズすることが可能であり、アストロスケールの捕獲機(サービサー)によって、ロボットまたは磁石を用いた捕獲機構で安全に捕獲することができます。現在軌道上で実証を進めているデブリ除去技術実証衛星「ELSA-d (エルサディー、End-of-Life Services by Astroscale – demonstrationの略)」は、運用を終了した衛星を除去する技術と商業的実行可能性を実証する初の衛星です。低軌道におけるすべての衛星運用者への当社ドッキングプレートの提供を目指して、ELSA-dミッションでは同機器の最初のプロトタイプを搭載・実証しています。
また、COP26では適切に環境問題を普及・啓蒙する重要性が注目された他、通信や地球観測の両側面において、我々の日常がいかに衛星サービスによって支えられているかが強調されました。衛星運用者にとって、当該サービスの利用は、軌道環境の保全だけでなく、2030年までに世界で40億ドル以上の収益を上げると推定※2される、軌道上サービスおよびその製造市場を動力源とする、軌道上エコシステムの成長への貢献にもつながります。
アストロスケール英国社長のジョン・アーバンは、以下のように述べています。
「アストロスケールのドッキングプレートは、軽量で、低軌道衛星に簡単に取り付けられるように設計されています。低コストのソリューションであり、衛星運用者はこれを衛星に装着することで、衛星の捕獲・除去を通じて軌道環境の保全に貢献することができます。私たちは皆、地球観測をはじめ、グローバルな通信環境や経済を支える人工衛星に大いに恩恵を受けています。打上げ前から除去のための準備を施すことで、将来の世代のためのスペースサステナビリティへ貢献し、より確かなものにすることが可能なのです。」
当社開発のこのドッキングプレートは、11月16日から18日にドイツのブレーメンで開催されるSpace Tech Expo Europe Conferenceで公開展示されます。また、春に米国で開催される学会でも紹介予定です。
ドッキングプレートの主な特徴:
技術的特徴:
画像や動画を含む詳細は、新規に公開したドッキングプレートの専用ページをご覧ください。
https://astroscale.com/ja/dp/
1.分離可能な表層面と構造になっており、温度・熱制御が可能
2.取付けが簡単。外側から取り付け可能な3つのボルトを使用したソリューション
3.埋め込み型:宇宙機の筐体への埋め込みが可能
4.識別マーカと反射器:捕獲対象に適した識別マーカと反射器が、近傍接近運用をサポート。識別マーカは顧客や用途に応じて最適化され、正確な位置・姿勢情報で航法誘導を行う
*QRコードは識別マーカのイメージです
アストロスケール について
アストロスケールは、宇宙機の安全航行の確保を目指し、次世代へ持続可能な軌道を継承する為、スペースデブリ(宇宙ごみ)除去サービスの開発に取り組む世界初の民間企業です。 2013年の創業以来、軌道上で増加し続けるデブリの低減・除去策として、今後打ち上がる人工衛星が寿命を迎えたり恒久故障の際に除去を行うEOL※3、既存デブリを除去する為のADR※4、宇宙空間上での宇宙状況把握(ISSA※5)、稼働衛星の寿命延長(LEX※6)など軌道上サービスの実現を目指し技術開発を進めてきました。また、長期に渡り安全で持続可能な宇宙環境を目指す為、技術開発に加え、ビジネスモデルの確立、複数の民間企業や団体、行政機関と協働し、宇宙政策やベストプラクティスの策定に努めています。
本社・R&D 拠点の日本をはじめ、シンガポール、英国、米国、イスラエルとグローバルに事業を展開しています。
アストロスケール本社ウェブサイトはこちら: http://astroscale.com
製造・開発の様子(写真)はこちら:https://bit.ly/Astroscale_pictures
ELSA-dについて詳細はこちら: http://bit.ly/ELSA-d_PressKit_JPN
軌道上サービス管制センターの様子(動画):https://www.youtube.com/watch?v=OzISoG-AjbM
※1 出典:Parablic Arc (Nov. 8, 2021)
※2 出典:UK In-Orbit Servicing Capability: A platform for growth
※3 EOL:End-of-Lifeの略称
※4 ADR:Active Debris Removalの略称
※5 ISSA:In Situ Space Situational Awarenessの略称
※6 LEX:Life Extensionの略称
アストロスケール創業者兼CEOの岡田光信は、以下のように述べています。
「過去60年間で12,000機を超える衛星が打ち上がり、その数は今後10年で4倍以上にまで増える可能性があります。この驚異的な増加は、我々の経済、生活、そして気候変動対策等にとって、宇宙が欠かせない存在であることを示唆するものです。私たちは、宇宙産業関係者に、除去を見据えた策を講じることが、宇宙環境保護への真の意思表示であり、行動を示すことであると強く働きかけたいと思います。」
捕獲対象の衛星に搭載されるドッキングプレートは、衛星の運用に支障をきたさず、堅牢で信頼性の高いものです。また、さまざまな衛星設計に合わせてサイズなどをカスタマイズすることが可能であり、アストロスケールの捕獲機(サービサー)によって、ロボットまたは磁石を用いた捕獲機構で安全に捕獲することができます。現在軌道上で実証を進めているデブリ除去技術実証衛星「ELSA-d (エルサディー、End-of-Life Services by Astroscale – demonstrationの略)」は、運用を終了した衛星を除去する技術と商業的実行可能性を実証する初の衛星です。低軌道におけるすべての衛星運用者への当社ドッキングプレートの提供を目指して、ELSA-dミッションでは同機器の最初のプロトタイプを搭載・実証しています。
また、COP26では適切に環境問題を普及・啓蒙する重要性が注目された他、通信や地球観測の両側面において、我々の日常がいかに衛星サービスによって支えられているかが強調されました。衛星運用者にとって、当該サービスの利用は、軌道環境の保全だけでなく、2030年までに世界で40億ドル以上の収益を上げると推定※2される、軌道上サービスおよびその製造市場を動力源とする、軌道上エコシステムの成長への貢献にもつながります。
アストロスケール英国社長のジョン・アーバンは、以下のように述べています。
「アストロスケールのドッキングプレートは、軽量で、低軌道衛星に簡単に取り付けられるように設計されています。低コストのソリューションであり、衛星運用者はこれを衛星に装着することで、衛星の捕獲・除去を通じて軌道環境の保全に貢献することができます。私たちは皆、地球観測をはじめ、グローバルな通信環境や経済を支える人工衛星に大いに恩恵を受けています。打上げ前から除去のための準備を施すことで、将来の世代のためのスペースサステナビリティへ貢献し、より確かなものにすることが可能なのです。」
当社開発のこのドッキングプレートは、11月16日から18日にドイツのブレーメンで開催されるSpace Tech Expo Europe Conferenceで公開展示されます。また、春に米国で開催される学会でも紹介予定です。
ドッキングプレートの主な特徴:
- 独立性:軽量、コンパクトであり、衛星の開発・運用の妨げにならない
- 低コスト:衛星開発費として計上できる低コストのソリューション
- 信頼性:機械的に固定されることで、接着面等の劣化の問題がなく、故障・劣化の可能性が極めて小さい
- 堅牢性:宇宙環境の品質検査・試験で実証済み
- 耐久性:宇宙空間で15年以上機能・性能を保つように設計
技術的特徴:
- 識別マーカと反射器:捕獲対象に適した識別マーカにより、近傍接近運用に必要な航法誘導をサポート
- ローレット加工 (凹凸加工) 強化リム:ロボットによる捕獲技術を可能に。磁石を使用した捕獲機構やロボットでの捕獲など、さまざまな捕獲方法と汎用性あり
- 3つのボルトを使用したシンプルなソリューション:外部から簡単に取付け・組立てが可能
- 3段階に調整が可能な脚:あらゆる衛星設計に合わせてカスタマイズ可能
- 埋め込み型:宇宙機の筐体に埋め込み可能
画像や動画を含む詳細は、新規に公開したドッキングプレートの専用ページをご覧ください。
https://astroscale.com/ja/dp/
1.分離可能な表層面と構造になっており、温度・熱制御が可能
2.取付けが簡単。外側から取り付け可能な3つのボルトを使用したソリューション
3.埋め込み型:宇宙機の筐体への埋め込みが可能
4.識別マーカと反射器:捕獲対象に適した識別マーカと反射器が、近傍接近運用をサポート。識別マーカは顧客や用途に応じて最適化され、正確な位置・姿勢情報で航法誘導を行う
*QRコードは識別マーカのイメージです
アストロスケール について
アストロスケールは、宇宙機の安全航行の確保を目指し、次世代へ持続可能な軌道を継承する為、スペースデブリ(宇宙ごみ)除去サービスの開発に取り組む世界初の民間企業です。 2013年の創業以来、軌道上で増加し続けるデブリの低減・除去策として、今後打ち上がる人工衛星が寿命を迎えたり恒久故障の際に除去を行うEOL※3、既存デブリを除去する為のADR※4、宇宙空間上での宇宙状況把握(ISSA※5)、稼働衛星の寿命延長(LEX※6)など軌道上サービスの実現を目指し技術開発を進めてきました。また、長期に渡り安全で持続可能な宇宙環境を目指す為、技術開発に加え、ビジネスモデルの確立、複数の民間企業や団体、行政機関と協働し、宇宙政策やベストプラクティスの策定に努めています。
本社・R&D 拠点の日本をはじめ、シンガポール、英国、米国、イスラエルとグローバルに事業を展開しています。
アストロスケール本社ウェブサイトはこちら: http://astroscale.com
製造・開発の様子(写真)はこちら:https://bit.ly/Astroscale_pictures
ELSA-dについて詳細はこちら: http://bit.ly/ELSA-d_PressKit_JPN
軌道上サービス管制センターの様子(動画):https://www.youtube.com/watch?v=OzISoG-AjbM
※1 出典:Parablic Arc (Nov. 8, 2021)
※2 出典:UK In-Orbit Servicing Capability: A platform for growth
※3 EOL:End-of-Lifeの略称
※4 ADR:Active Debris Removalの略称
※5 ISSA:In Situ Space Situational Awarenessの略称
※6 LEX:Life Extensionの略称
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