学術論文を生成AIが分かりやすく解説! AI論文解説文作成技術を特許出願
【概要】
株式会社BSNアイネット(本社:新潟県新潟市、代表取締役社長:南雲俊介、以下「BSNアイネット」)は、学術論文をわかりやすく、親しみやすい言葉で発信することを目的とした、大人向け、中高生向け、小学生向けの3種類の解説文を、生成AIを用いて作成する技術を開発し、この度特許出願を行いました。

【背景・経緯】
当社は昨年度(2024年度)、「令和5年度文部科学省人工知能等社会実装研究拠点事業費補助金(オープンアクセス加速化事業)」に採択された国立大学法人新潟大学(所在地:新潟県新潟市、学長:牛木辰男)より委託を受け、新潟大学の研究をAIが解説するWebサイトの構築を行いました。
このWebサイトは、新潟大学の研究成果を一般の方々にわかりやすく伝えることを目的としています。
特に、学術研究になじみのない方や、大学の研究内容に興味を持つ中高生、難しい研究に触れる機会が少ない小学生に向けて構成されています。
当社は、このWebサイト用にAIを活用して、大人向け、中高生向け、小学生向けの3種類の解説文を作成する技術を開発しました。
完成したWebサイトは「AIが解説!新潟大学の研究」として、新潟大学附属図書館・新潟大学ビッグデータアクティベーション研究センターより公開されています。

「AIが解説!新潟大学の研究」(https://repolab.lib.niigata-u.ac.jp/)
なお、このWebサイト構築にあたって、親しみやすいサイトとなるよう、株式会社ドコドア(本社:新潟県新潟市、代表取締役CEO:本間 孝之 https://docodoor.co.jp/)と共創いたしました。
【論文解説文の作成について】
論文解説文作成において、生成AIでおきやすいハルシネーション(注)を防ぎ、大人・中高生・小学生の3つの属性に合わせて作成する技術を開発しました。
解説文作成においては以下の4つの視点を考慮しています。
・Relevance(関連性)
解説文がどれだけ参照論文の要点を含んでいるか、無駄がないか
・Coherence(一貫性)
解説文について一貫した構成であるか
・Consistency(論文との整合性)
参照論文が示している内容だけが含まれているか
・Fluency(流暢さ)
文法、スペル、句読点、単語の選択、文の構成など、要約の質
解説文作成については、生成AIにより作成された解説文がこれらの視点を正しく考慮されていることの評価を行い、評価基準に満たない場合、その理由を指摘事項として再度解説文を作成する、という処理を繰り返すことで、基準を満たす解説文を作成します。

大人向けに作成された解説文を基に中高生向け解説文を作成し、さらに中高生向け解説文をもとに小学生向け解説文を作成することにより、論文内容から解説文が乖離しないようにしています。
中高生向けには専門用語の解説や敬体変換、小学生向けには1文の文字数制限や親しみやすさを考慮することで、それぞれの属性に合わせて理解しやすい解説文作成を実現しました。
(注)ハルシネーション
ハルシネーションとは、AIが事実でない情報をあたかも正しいかのように生成・提示する現象です。誤情報や虚偽の回答が含まれることがあります。
□小学生向けの解説文の例
論文:「異なる密度の流体が混在する状況で発生する浮力噴流とその交換流現象」
↓
解説文: 「この研究では、重さの違う液体が混ざるとどうなるかを調べました。特に、液体が吹き出すときの流れ方を見ています。」
この論文解説文作成の技術を、この度特許出願いたしました。
【今後の展望】
今後も生成AIやその他のIT技術を駆使し、産官学連携を通じて地域社会の課題解決に努めてまいります。
【「AI が解説!新潟大学の研究」へのアクセス方法】
以下のQR コードからアクセスができます。
(URL:https://repolab.lib.niigata-u.ac.jp/)

新潟大学様公式Web サイトの「学術成果の公開(オープンアクセスへの取組) | 研究・社会連携 - 新潟大学」(https://www.niigata-u.ac.jp/contribution/openscience/)にリンクを掲載がされています。
【会社概要】
株式会社BSNアイネット([公式ホームページ](https://www.bsnnet.co.jp/))
所在地:新潟県新潟市中央区米山二丁目5番地1
代表者:代表取締役社長 南雲俊介
1966年に設立され、新潟を拠点に全国の行政、企業、医療機関向けにICTソリューションを提供しています。
地域課題解決と価値共創型のDX推進をテーマに、先端技術を活用したサービス開発を行っています。
近年では、新潟県主導のイノベーション創出支援事業、産学官連携事業を立案し、実証および導入を推進しています。
また、新潟県最大級のイノベーション施設「NINNO」に拠点を構え、スタートアップ、ベンチャー企業、教育研究機関との共創事業を強化しています。
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像