【現役および元介護士465名が回答】現役介護士の<7割が5年以上>介護士として勤務
現役介護士の<約7割>が今後も介護の仕事を続けたいと回答 元介護士(正社員)の<約半数>は介護士としてカムバックを希望
超高齢社会となっている日本では、2040年に65歳以上の高齢者が全人口の35%に達するとされ、その頃に必要な介護士数は約280万人と推計されています。2019年比で約69万人の介護士を新たに確保しなければならない計算となり、介護人材の育成はまさに国を挙げた緊急課題です。更なる人材確保のために適切な施策を行うには、介護士の実態(就労状況や考えなど)を把握することが必要と考え、このたび当調査を実施しました。
【調査概要】
調査名 :介護士の就労状況に関するアンケート
調査方法 :リサーチ会社登録者へのインターネット調査
調査時期 : 2023年11月 有効回答数: 465名
回答者内訳:現役介護士 正社員(正社員・フルタイム勤務の派遣スタッフ)134名
現役介護士 パート(パート・アルバイト・短時間勤務の派遣スタッフ)107名
元介護士 正社員(正社員・フルタイム勤務の派遣スタッフ)118名
元介護士 パート(パート・アルバイト・短時間勤務の派遣スタッフ)106名
※当調査の対象者は、ネット調査会社に登録する介護士・元介護士であり、
当社所属の介護士に実施したものではありません。
アンケート集計結果のポイント
Q1. 現役介護士の7割が、5年以上介護士として勤務
回答者の半数以上、現役介護士では71.8%が、介護士として5年以上勤務していることがわかりました。
Q2.介護職を選んだ理由、女性は「資格を活かせる」男性は「社会貢献度が高い」がトップに
全体では31.2%が「資格を活かせる仕事だから」と回答し、最多となりました。男女別では、女性は「資格を活かせる仕事だから」(37.7%)、男性は「社会への貢献度が高い仕事だから」(33.9%)が1位となり、差が見られました。
Q3. 現役介護士の約7割が今後も介護の仕事を続けたいと回答
現役介護士の半数が「今後も現在の職場で介護の仕事を続けたい」と回答。「今後は別の職場で介護の仕事を続けたい」を加えると、約7割(69.3%)が今後も介護の仕事を続けたいと考えていることがわかりました。
Q5.元介護士(正社員)の約5割にカムバックの意向あり
正社員として働いていた元介護士の約5割(48.3%)が、「再び介護の仕事をしたい」と回答しました。
【回答者属性】 性 別: 女性53.1% 男性46.9% 世 代: 20代9.7% 30代18.7% 40代29.7% 50代23.0% 60代16.8% 70代2.2% 居住地: 北海道5.8% 東北6.9% 関東31.4% 中部15.7% 近畿16.3% 中国7.1% 四国4.1% 九州・沖縄12.7% |
アンケート結果
Q1. 介護の仕事をしている/していた通算の勤務年数は?(単一回答)
※1つの会社で働いていた年数ではなく、介護の仕事をしている/していた合計の年数
現役・元介護士を合わせた結果では、「5年以上~10年未満」(20.9%)が最も多く、次いで「1年以上~3年未満」(19.4%)、「15年以上」(18.5%)となりました。5年以上を合算すると54.7%に達し、回答者の半数以上が5年以上勤務していることがわかります。
特に現役介護士では、「15年以上」が3割弱(28.6%)と最多で、5年以上10年未満(21.6%)、10年以上15年未満(21.6%)と合算した5年以上の勤務者は7割(71.8%)に達します。
Q2. 介護の仕事をしている/していた理由は? (複数回答)
介護の仕事をしている(現役介護士)/していた(元介護士)理由は、全体では「資格を活かせる仕事だから」が(31.2%)と最も多く、次いで「社会への貢献度が高い仕事だから」(27.1%)、「お年寄りに接することが好きだから」(22.6%)という結果になりました。
理由を男女別で見ると、女性は「資格を活かせる仕事だから」(37.7%)、男性は「社会への貢献度が高い仕事だから」(33.9%)が最も多くなり、異なる結果となりました。
Q3. 介護の仕事を今後も続けたいですか?(単一回答) ※現役介護士のみ
現役介護士の半数以上(55.6%)が「今後も現在の職場で介護の仕事を続けたい」と回答。「今後は別の職場で介護の仕事を続けたい」を加えると、現役介護士の約7割(69.3%)が今後も介護の仕事を続けたいと考えていることがわかりました。
Q4. 介護の仕事を続けたくない/続けたくなかった理由は? (複数回答)
※元介護士全員と、現役介護士のうちQ3で「他によい仕事があれば介護の仕事を辞めたい」「すぐにでも介護の仕事を辞めたい」と回答した方
介護の仕事を続けたくない(現役介護士)/続けたくなかった(元介護士)理由は、「給料が低い」が、5割近く(46.6%)と最多で、2位の「介護の仕事は肉体的に負担が大きい」(21.8%)の2倍以上の回答となり、介護職の継続に給与が大きく影響していることがわかる結果となりました。その他にも「職場の上司・同僚との人間関係に問題がある」(19.5%)、「介護の仕事は精神的に負担が大きい」(19.5%)、「職場で慢性的な人手不足が続いている」(18.8%)もそれぞれ2割近くとなりました。
Q5. 再び介護の仕事をしたいと考えていますか? (単一回答) ※元介護士のみ
介護の仕事を離れた元介護士に再び介護の仕事をしたいかを尋ねたところ、「ぜひ再び介護の仕事をしたい」(6.7%)と「よい条件の職場があれば介護の仕事をしてみたい」(34.8%)の合算が41.5%となり、「もう介護の仕事をするつもりはない」(42.0%)と拮抗する結果となりました。
特に、正社員として働いていた元介護士では、「ぜひ再び介護の仕事をしたい」(5.9%)と「よい条件の職場があれば介護の仕事をしてみたい」(42.4%)の合算が48.3%となり、約5割に介護職へのカムバックの意向があることがわかりました。
総括
株式会社ニチイ学館 介護事業本部 マネージングダイレクター 黒木 悦子
「介護士は勤続年数が短い(すぐに離職してしまう)」というイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、当調査では、現役介護士の7割が5年以上、5割が10年以上勤務している結果となりました。また、現役介護士の約7割が「今後も介護の仕事を続けたい」と回答していることや、介護の仕事を辞めた元介護士(正社員)の約5割が「再び介護の仕事をしたい」と回答していることなども、上記イメージを払拭する要素なのではないでしょうか。
一方で、介護の仕事を辞めたいと考えている理由としては、「給料が低いから(低かったから)」が1位となっていますが、2024年度からの介護報酬改定でベースアップ等支援加算や処遇改善加算などが公表されており、こういった処遇改善を介護業界全体の課題ととらえ取り組んでいくことが、今後ますます高まる介護ニーズに応えることになると考えております。
その他にも、➀未経験でも安心して介護の仕事に就ける環境づくり②介護の仕事に就いてくれた貴重な人材が長く定着できる体制づくり③やむを得ない事情で一旦仕事を離れたとしても不安なく復職できるようなサポート などが重要であり、当社でもそれぞれの課題に対応した取り組みをしています。
ニチイでは、社会貢献性が高い介護士という仕事に就く皆さんが、やりがいを感じ長く活躍いただけるよう、支援体制の更なる強化・整備をはかってまいります。
ニチイ学館の取り組み
➀介護初心者でも安心のキャリアアップ制度や資格取得支援制度
②長く定着できる体制づくり
ニチイでは、きめ細やかな研修体制・資格取得に向けた支援制度など、活躍したいステージとキャリアの双方から支援できる体制を強化し、長く活躍いただける取り組みを行っています。
③安心して復職できるサポート
【おさらいレッスン】
介護の資格をお持ちの方ならどなたでも参加できる、スキルや知識を “おさらい” できるセミナーをご提供しています。セミナー後は就業相談も可能。「ブランクがあって不安」 「資格は取ったけど、現場経験がないので心配」「自分のスキルに自信がない」 「苦手なテーマだけを振り返りたい」等の思いを抱えている方に最適です。※詳しくはこちら
https://kaigo.nichiigakkan-careerplus.jp/contents/osarai/?utm_source=news&utm_medium=pr
【カムバック制度】
ニチイに過去在籍した方を対象とした採用制度です。
在職時の金額を考慮した給与額の提示や、復職時からの特別休暇付与など、復職してくださる方々の期待にできる限り応える制度を目指しています。
※詳しくはこちら
https://kaigo.nichiigakkan-careerplus.jp/comeback/?utm_source=news&utm_medium=pr
【株式会社ニチイ学館 会社概要 】
医療関連事業・介護事業・保育事業を中心に、地域に根差した包括的サービスを全国で提供する総合生活支援企業。全国で約8,000件の医療機関へのサービス提供、約1,900の介護事業所運営の他、人材養成では約50年にわたり 200万人以上の医療・介護分野のプロフェッショナルを輩出しています。
[社 名] 株式会社 ニチイ学館(NICHIIGAKKAN CO., LTD.)
[代表者] 代表取締役社長 森 信介
[所在地] 東京都千代田区神田駿河台4-6 御茶ノ水ソラシティ
[創業年月] 1968年12月
[設立年月] 1973年8月
[事業内容] 医療関連事業・介護事業・保育事業・ヘルスケア事業
[URL] https://www.nichiigakkan.co.jp/?utm_source=PR&utm_medium=ONLINE&utm_campaign=k20
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