［アルテマイスター×能作］小さな祈りの空間に枯れない花を。錫100％の常花「SUZUNA」を発売

手元供養など、近年増加している小さな祈りの空間に合わせやすい、モダンでコンパクトな常花（じょうか）

アルテマイスター（株式会社保志）

2023年9月20日 12時30分

仏壇・仏具・位牌の製造販売を行うアルテマイスター株式会社保志（本社：福島県会津若松市、以下当社）は、鋳物メーカー株式会社能作（本社：富山県高岡市）協力のもと、錫（すず）100％の常花（じょうか）「SUZUNA（すずな）」を発売しました。直営店アルテマイスター保志（福島県会津若松市）、ギャラリー厨子屋（東京都中央区）、厨子屋松屋銀座店（東京都中央区）にて10月初旬よりお求めいただけます。

金・銀に次ぐ高価な金属として知られる錫。100％の錫はとても柔らかく、手で容易に曲げることができます。「SUZUNA（すずな）」は、この錫の特性を生かし、茎を自分の好きな形に整えることができるモダンでコンパクトな常花です。

SUZUNA（左）コスモス・（右）サクラ

常花とは仏具の一種

常花とは、「枯れない花」「永遠に咲き続ける花」を意味する仏具の一種です。アルミ・銅製で、蓮をかたどったものがよく使われます。伝統的な仏壇の荘厳具（仏壇や仏像を重厚美麗に飾るもの）として供えられることが多く、宗派の教えや地域の風習によって扱い方には違いがあります。

大きな仏壇で使われることが多い常花

SUZUNA 発売の背景

小さな祈りの空間のイメージ（当社の厨子・Type E-1-R）

手元供養など、小さな祈りの空間の広がり

近年、宗教的な考え方だけにとらわれず、その人らしい供養をしたいという思いを持つ方が増えてきました。重厚で大きなものが主流だった仏壇は、モダンでコンパクトな形へと姿を変えつつあります。大きな仏壇・仏具を、「子供に負担をかけないように」「一軒家を手放してマンションや施設へ引っ越すことになったから」という思いや事情から、小さく、必要最小限のものへ買い替える需要も高まっています。

必要最小限の仏具は "香・花・灯"

「必要最小限といっても、何を揃えたらいいのか？」と迷われる方には、仏教の教えにある「三具足（みつぐそく）」をおすすめしています。三具足とは、お香を焚くための"香炉"、ろうそくを灯す"火立て"、そして花を供える"花立"の3つのこと。最小限の仏具に含まれるほど、花は供養に欠かせない存在です。

しかし、毎日生花を活けるのはハードルが高い

外出の機会も徐々に増え、忙しない日常が戻りつつある今。祈りの空間に花を供えたい気持ちがあっても、毎日のこととなると、ハードルが高いと感じる方も多いのではないでしょうか。小さな空間へ変わりつつあっても、人が人を思うという変わらない営みへ寄り添える、現代らしい "枯れない花" をご提案したい。そんな思いで「SUZUNA」は開発されました。

SUZUNAの特徴

◎ 錫（すず）100％の常花

高価な金属の一つであり、すぐれた抗菌作用もある錫。100％の錫は、形状にもよりますが、手で容易に曲げられる柔らかさがあります。SUZUNAの茎は、凛とまっすぐに伸びた形、自然にやわらかく曲がった形など、自由にかたちづくることができます。

自由に曲げられる茎（画像はサクラ）

◎仕上げにこだわった品のある佇まい

艶を抑えたマットな輝きになるよう、SUZUNAの表面にはブラスト加工（細かい研磨材を打ち付ける加工方法）を施しています。また、花の中央部分は金で装飾し、真鍮（しんちゅう）製の花立は、高岡伝統色で色付けしています。単品でもすっきりと美しく、また、他の仏具と並べる際にもバランスをとりやすい、品のある落ち着いた佇まいに仕上げました。

ブラスト加工を施した表面と、金装飾を施した中央部分