「形彫り放電加工機」2機種が国立科学博物館「未来技術遺産」に登録
■「未来技術遺産」について
独立行政法人国立科学博物館(産業技術史資料情報センター)が、日本の科学技術史資料のうち、「科学技術の発達上重要な成果を示し、次世代に継承していく上で重要な意義を持つもの」や「国民生活、経済、社会、文化の在り方に顕著な影響を与えたもの」に該当する資料を選定し、重要科学技術史として資料台帳に登録するものです。
同登録制度は、このような資料の保存を図るとともに、科学技術を担ってきた先人たちの経験を次世代に継承していくことを目的として、2008年度より毎年行われており、今年度新たに追加された18件含め、合計381件が登録されています。
*独立行政法人国立科学博物館 産業技術史資料情報センター 重要科学技術史資料
https://sts.kahaku.go.jp/material/
■2024年度「未来技術遺産」登録の製品
①日本初の実用形彫り放電加工機 「形彫り放電加工機 Japaxtron D3」
●製作年:1954年
●選定理由:
放電現象を利用し非接触で金属の加工を行う放電加工機は、硬度や靭性が高い難削材や微細、狭隘形状の加工を得意とし、日本では金型の加工などに使用されて日本の物づくりを支えてきた。日本でも1948年頃に東京大学などで研究が開始された。その中で本資料は1954年3月に日本放電加工研究所(現:株式会社ソディック)が欧米とは異なる独自発想に基づいて開発し、東京工業大学に納品した1号機である。日本の形彫り放電加工機の歴史を開いた実用放電加工機として重要である。
②現存最古級のマイコンNC搭載形彫り放電加工機 「形彫り放電加工機 22-NC 8000」
●製作年:1980年
●選定理由:
本資料は1980年に製造されたマイコンNC搭載形彫り放電加工機である。開発したソディック社は1976年に牧野フライス社と共同で、日本初のマイコンNC搭載の形彫り放電加工機を開発した。本資料はNC装置の搭載によりX,Y,Z軸、及び電極の旋回、割り出しを行うU軸の同時制御運転が可能になり、放電加工機の複雑精密金型への適用を一段と推進した。現存する最古級のNC放電加工機として重要である。
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