セント・ジュード・メディカル、心房細動の治療に使用するTactiCath Quartzコンタクトフォースアブレーションカテーテルを日本で上市

コンタクトフォース測定機能※1を備えたTactiCath™ アブレーションカテーテルが心房細動患者の治療に取り組む医師に新しい選択肢を提供

セント・ジュード・メディカル株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:ウィリアム・フィリップス)は、イリゲーション型※2アブレーションカテーテルであるTactiCath™ Quartzの製造販売承認を取得、日本で上市することを発表しました。セント・ジュード・メディカルの最新技術であるTactiCath™ Quartzによって、医師はアブレーション手技の過程で患者さんの心臓壁にカテーテルが作用する力をリアルタイムかつ多角的に測定することが可能になります。TactiCath™ Quartzのコンタクトフォース技術は、アブレーション手技の過程で心臓壁にかかる力を修正するために医師によるカテーテルのコントロール性を高めるよう設計されており、発作性の心房細動(AF)の治療を受ける患者の病変部位をより効果的に焼灼することを目指しています。この技術は最適な治療方法が採用された場合にAFの再発率を減らすことが2014年Heart Rhythmで発表したTOCCASTAR試験※3で示されています。  


東京医科歯科大学 心臓調律制御学教授・不整脈センター長の平尾見三医師は次のように述べています。「日本国内における心房細動の患者数が増え続けている中で、アブレーション治療の効率と有効性を上げる治療ソリューションを開発することが重要です。TactiCath™ Quartz には、アブレーション手技の際に、光干渉法技術に基づいた重要な情報を正確かつリアルタイムにもたらしてくれることを期待しています。」 

電気生理学専門医はTactiCath™ Quartzアブレーションカテーテルを使うことで、カテーテルの先端が心内膜表面に加える圧力の量(単位はグラム)をモニターすることができます。コンタクトフォースの検出技術がなければ、医師はアブレーション治療の際に心臓壁にどれだけの力がかかっているかを自らの手で触れて推測しなければなりません。心臓壁にかかる力が小さすぎれば病変部位が効果的に焼灼されず、またAF再発のおそれがあり、さらなる治療が必要となる可能性もあります。力がかかり過ぎれば組織を損傷するリスクがあり、手技に伴う重篤な合併症につながるおそれが出てきます。

セント・ジュード・メディカルのグループプレジデントであるエリック・フェイン医師は次のように述べています。「セント・ジュード・メディカルは電気生理学界に最先端のアブレーション技術をもたらしてきた長い歴史を有します。心房細動を患う何百万人もの患者様に対する治療の質を向上させるために、セント・ジュード・メディカルは、クリニカルエビデンスに裏打ちされた、世界レベルでありコスト効率の高いソリューションへの投資及び開発に注力してきました。」

イリゲーション型アブレーションカテーテルであるTactiCath™ Quartz 1)をはじめとするアブレーションカテーテルは細いフレキシブルなワイヤー束であり、血液を身体の隅々まで効果的に送り届ける心臓の働きを損なう不整脈の治療のために使われます。2030年には日本におけるAF有病者は約100万人を突破すると予想されています※4 AFは、現在の日本で見られる不整脈の中では最も多いタイプの疾患となっています。

セント・ジュード・メディカルのアブレーション技術について
セント・ジュード・メディカルのTOCCATA試験、EFFICAS I試験、EFFICAS II試験、TOCCASTAR試験など、コンタクトフォースアブレーション技術の安全性と効果をサポートするエビデンスは数多く存在し、現在も新たなエビデンスが発表されています。総合的にみると、これらの重要なデータから、最適なコンタクトフォースが使用されている時にはAF再発率の低下が認められます。Heart Rhythm 2014で発表されたTOCCASTAR臨床試験の初期解析では、TactiCath™を用いたアブレーション治療の際、1) 最適なコンタクトフォースパラメータが取得された時、と2) 最適ではないコンタクトフォースパラメータが使用された時における、12ヶ月後に発作性の心房細動(AF)が認められなかった患者の割合は、それぞれ1)が85.5%、2)が67.7%であることが示されました。TactiCath™ Quartzは、心房細動(AF)と上室性頻脈(SVT)のアブレーション治療でCEマーク取得およびAF適用でFDAの承認を取得しています。

TactiCath™ Quartzイリゲーション型アブレーションカテーテルで生み出されたコンタクトフォースデータは、EnSite™コンタクトフォースモジュールにより、心臓マッピングおよびナビゲーションシステムであるEnSite Velocityシステム2)に表示されます。EnSite™コンタクトフォースソフトウェアモジュールは、FDAの承認を受け、またCEマークの認証も取得しており、コンタクトフォースアブレーション技術と3-Dマッピングおよびナビゲーションシステムの機能をシームレスに統合することができます。これにより、医師のワークフローや電気生理学検査室の装置設置に影響をほとんど及ぼすことなく、既存のセント・ジュード・メディカル顧客におけるTactiCath™ Quartzとコンタクトフォース技術の容易な統合が可能となります。

心房細動とは※5
心房細動は洞結節の正常ペースメーカからの信号では心房の興奮が始まらず、心房内(主に左房にある肺静脈付近)で1分間に350~600回の不規則な電気信号が発生し、心房全体が小刻みに震え、心房の正しい収縮と拡張ができなくなる不整脈です。心房収縮がなくなり、心室の拡張期に十分血液が満たされないため心臓の機能が低下し、心臓から出る血液量も約20%減少します。そのため息切れやめまい、胸苦しさなどの症状を起こしやすくなり、これが続くと心不全になる可能性もあります。

心房細動と脳梗塞の関係※6
心房細動は明確な自覚症状がない場合もあり、比較的軽度な不整脈と判断されがちですが、心房細動が持続すると心房内に血液の流れがよどみ、血栓(血液の塊)ができやすくなります。特に左房にできた血栓が脳にとび脳の主要な血管(脳動脈)が閉塞されると脳梗塞を引き起こしてしまいます。心房細動をそのまま放置した場合5%の患者さんが脳梗塞になることが知られています。脳梗塞疾患側からみると脳梗塞の約30%が心房細動によると言われています(心原性脳梗塞)。この不整脈自体は致死的な不整脈ではありませんが、脳梗塞になると非常にリスクが高くなり、死に至るケースも多くなります。未然の予防が必要です。

カテーテルアブレーションとは
心筋カテーテルアブレーションとは、経皮的に電極カテーテルを心臓内の標的部位に挿入し、電極カテーテルと体表に装着した対極板との間で、高周波通電(Radio Frequency:RF)を行い、頻拍の原因となる異常興奮部位を選択的に焼灼して不整脈を治療します。頻脈性の不整脈の治療は、薬物治療法と非薬物治療法があります。カテーテルアブレーションは非薬物治療法の代表的な治療法で、最先端治療であり、頻脈性の不整脈を根治する治療法であります。電気生理検査とアブレーション治療に要する時間は平均約2~4時間であります。複雑な不整脈では時にかなり長時間を要する場合もあります。入院期間は4~7日程度です。退院後は循環器(不整脈専門)外来で継続的にフォローアップしていきます。心筋カテーテルアブレーションは治療が成功すれば、抗不整脈薬を服用する必要がなくなり、治療効果は通常永続的です。

セント・ジュード・メディカルについて
セント・ジュード・メディカルは、世界中の患者様の命を救い生活を改善する費用対効果の高い医療技術開発することで、最も治療費のかかり、蔓延する疾患への治療に変革をもたらすことに取り組むグローバル医療機器メーカーです。「心不全」、「心房細動」、「ニューロ・モジュレーション(神経系)」、「カーディアック・リズム・マネジメント」、および「心臓血管疾患」の5つの分野に注力しています。米国ミネソタ州セントポールに本社を置き、全世界で事業を展開するグローバル企業です。日本では東京都港区の本社ならびに日本全国に営業拠点を置き、日本で35年以上にわたり患者様の疾患治療に最新のテクノロジーとソリューションを提供しています。

将来の見通しに関する記述
このプレスリリースには、1995年私募証券訴訟改革法(Private Securities Litigation Reform Act of 1995)において定義されている、リスクや不確実性を含む将来の見通しに関する記述が含まれています。このような将来の見通しに関する記述には、潜在的な臨床的成功、見込まれる当局の承認や将来の製品発売、予測される収入、利益、収益、市場占有率等、セント・ジュード・メディカル(米国、以下SJM Inc.)の期待、計画および見通しが含まれます。SJM Inc.による記述は、経営陣の最新の予測に基づいたものであり、実際の結果が将来に関する記述とは大きく異なる要因となり得る特定のリスクや不確実性に影響されることがあります。これらのリスクや不確実性には、SJM Inc.の支配の及ばない市場の状況やその他の要因のほか、2016年1月2日に終了した当該年度に関する同社のForm 10-K(年次報告書)及び2016年7月2日に終了した当該四半期に関する同社のForm 10-Q(四半期報告書)の「リスク要因および注意書き」の項に記載されたもの等、SEC(証券取引委員会)に提出したSJM Inc.の報告書に記載されたリスク要因やその他の注意書きが含まれます。SJM Inc.は、これらの記述を更新する意図はなく、またいかなる状況においてもそのような更新を特定の者に対して提供する義務を負うものではありません。

 ※1    コンタクトフォース測定機能:コンタクトフォース(CF)とは、カテーテルのチップが心内膜表面に加える圧力の量(単位はグラム)です。TactiCath™カテーテルは、光干渉法技術に基づき、迅速でリアルタイムのCF測定を行うことができ、それによって医師はCFをモニタリングしながら手技全体を通じて圧力を微調整することができます。


※2    イリゲーション型:アブレーションでは、不整脈発生部位に有効な組織変性を起こさせるために必要なエネルギー量と組織温度とのバランスを慎重に保たなければなりません。イリゲーションカテーテルでは、カテーテル先端から生理食塩水を灌流させることにより、カテーテル先端および不整脈の発生部位を冷却しながら焼灼することができ、適切な大きさであり、かつ深い組織変性を与えることが可能となります。不整脈は心筋内の深い部分で発生する場合もあるため、組織変性を適切な大きさで、かつ深く与えることで、異常な心拍の原因となっている部位を焼灼し、不整脈をもとから治療することが可能となります。また、カテーテル先端を冷却するイリゲーションカテーテルを用いることで、高周波による温度上昇に伴うリスク(血液凝固、組織の炭化、蒸気破裂など)を軽減させることができます。
※3   http://media.sjm.com/newsroom/news-releases/news-releases-details/2014/St-Jude-Medical-Announces-TOCCASTAR/default.aspx
※4  国立循環器病研究センターhttp://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/pamphlet/heart/pamph99.html
※5,6  心房細動ドットコム

1) 販売名:  TactiCath Quartz アブレーションシステムN
  承認番号: 22800BZX00391000

2) 販売名:  エンサイトシステム Velocity
  承認番号: 22200BZX00093000

【本件に関する報道関係者のお問合せ先】
セント・ジュード・メディカル株式会社
広報担当: 川端・小野尾
TEL 03-6255-5990 FAX 03-6255-5751

  
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