建築界のトップランナーが学生の作品を審査「木の家設計グランプリ2021」をライブ配信
9月25日、建築を学ぶ現役学生が参加する「第8回 木の家設計グランプリ」が開催された。昨年に引き続き、参加学生と審査会場をオンラインで結び、プレゼンテーションと審査をYouTubeでライブ配信。全国から応募された202作品の中から上位3作品が選出された。
オンライン開催で全国各地の学生が参加
「木の家設計グランプリ」は、建築界での活躍を志す学生を対象とした木造住宅限定の設計コンテスト。審査員長が決めたテーマに沿って学生が設計プランした作品を7人の審査員が審査し、金賞、銀賞、銅賞、U20(20歳以下の学生)賞ほか、各賞を決定する。
今年度、審査員長を務めたのは、竹原義二(たけはら よしじ)氏。建築家石井修氏に師事した後、1978年に無有建築工房を設立。大阪市立大学大学院などで学生の指導に当たり、日本建築学会教育賞、日本建築学会著作賞など、多数の受賞歴がある。
他6名の審査員は、松岡 拓公雄氏(アーキテクトシップ)、横内敏人氏(横内敏人建築設計事務所)、伊礼 智氏(伊礼智設計室)、堀部安嗣氏(堀部安嗣建築設計事務所)、荻野寿也氏(荻野寿也景観設計)、堀 啓二氏(株式会社山本堀アーキテクツ)と豪華な顔ぶれだ。
8回目を迎えた今年度のテーマは、「コロナ時代に考える職住一体の住まい」。年々、規模が大きくなっている本コンテストのエントリー数は、364組となり、全国から202組が作品を提出した。
コロナ禍以前の一次審査は、会場に並べられた模型とプレゼンボードを審査員が審査し、ファイナルプレゼンテーションに進む上位10作品とU20賞を選出。
コロナ禍での開催となった昨年から、学生はあらかじめプレゼンシートと模型写真、3分のプレゼン動画を提出し、審査員はそれらもとに一次審査を行い、上位10作品とU20賞を決定するというやり方に変更した。
今年も昨年と同じ流れで一次審査が行われた。配信は開会のあいさつから始まり、その後、一次審査結果が発表された。続いて、上位10作品とU20 賞に選ばれた学生、審査会場をZoomウェビナーで結び、ファイナルプレゼンがスタートした。
作品提出以外の学生も全国各地からYoutube配信を見ることができることが、オンライン開催の最大のメリットだ。
プレゼンテーションや審査の様子をライブ配信
プレゼンテーションでは、3分のプレゼン動画を流し、その後、質疑応答の時間が7分間設けられている。審査員からは「なぜ、Rにしたの?」「その樹木をシンボルツリーに選んだ理由は?」と鋭い質問が投げかけられる。そこに感じるのは「学生の意図を十分にくみ取って公平に審査したい」という審査員の真剣さだ。
質問に対して自分の考えを話しながら、審査員のアドバイスを素直に受け入れる姿勢はすがすがしい。
学生と審査員のやり取りは見所のひとつだが、審査員の間で意見が割れるのも本コンテストの面白さである。また、学生のユニークなアイデアを目の当たりにし、審査員からも「こんな家があったら楽しそう!」「僕もこういう建築を手がけたい」という感想が飛び出す。審査する側とされる側の真剣さと建築への熱意は、オンラインでもひしひしと伝わってくる。
最終審査が公開されるのも本コンテストの特徴だ。11作品のプレゼンテーション後、各審査員はそれぞれが考える金賞および、銀賞、銅賞に票を投じて選出理由を語り、最終的に得票数の多い作品が金・銀・銅賞を受賞する。
今年度は力作が多く、上位3作品の選出が難航したことが公開審査からもうかがえた。
HPで作品を公開し、動画を配信
上位作品が拮抗する中、2021年度、最優秀賞の金賞に輝いたのは、神奈川大学大学院 三浦悠介さんの「ずれから生まれる協奏ライフ~モノの有人化により生活行為が職にもなるライフスタイルと住空間~」。敷地を公園の一角に選んだ点、音楽で癒すというユニークな案が高く評価された。
銀賞は「Who am I」、銅賞は僅差で「薪を焚きオンドルと暮らす登りの家」、アンダー20賞は「ちょうちん暮し」が受賞した。
続いて発表された各審査員賞は、一次審査で多くの票を集めながら応募要項を満たしていなかったため選出から漏れた作品や、僅差でファイナルプレゼンテーションに進めなかった作品も選ばれた。
最後に、審査員は「コロナ禍で指導を受ける機会が少ない中、アイデアをまとめあげたことに自信を持ってほしい」と激励。その一方で「コロナは文明病だが、文明を批判した作品がなく、突出した作品も見られなかった。きれいにまとめるのではなく、若い発想で、頭の固い大人を刺激してほしい」と期待を込めて語った。
応募作品のプレゼンシート、模型写真、プレゼン動画は現在、ホームページ上で公開されている。また、ライブ配信された学生のプレゼンテーション、公開審査の動画もYouTubeで見ることができる。
コロナ禍でやむを得ずオンライン開催となったが、参加学生からは「3分という限られた時間で作品を説明する機会がなかったので、勉強になった」「全国の学生の作品をじっくり見られて、良い刺激になった」という声が届いている。また、ライブ配信を閲覧した学生からは「全作品のプレゼンボードとプレゼン動画が見られるのは有意義であり、優れた作品の図面は今後の参考になる」と好評だ。
コロナ禍における住まいの再考は、私たちの原点にある暮らしのあり方、生業と住居との関係性を見つめ直す機会になったのではないだろうか。
学生にとっても多くの学びを得られる機会になったことだろう。
【木の家設計グランプリ2021 受賞者】
<金賞>
三浦 悠介(神奈川大学大学院)
『ずれから生まれる協奏ライフ 〜モノの有人化により生活行為が職にもなるライフスタイルと住空間〜』
<銀賞>
佐藤 玄太(豊橋技術科学大学大学院)
『Who am I.』
<銅賞>
野尻勇気(多摩美術大学大学院)
『薪を焚きオンドルと暮らす登り家』
<アンダー20賞>
菅野 瑞七(仙台高等専門学校)
『ちょうちん暮らし』
<優秀賞>
塚越 果央・小久保夢乃・嶋田英恵・田中みなみ(芝浦工業大学)
『私と、あなたと、花と』
玉木 幸希(九州工業大学大学院)
『まちになる庭 庭になる家』
<優秀賞・竹原義二賞>
安原 樹・梶原優希(芝浦工業大学)
『谷中のかぞぐるま~家族を他人化するニワとロジ~』
<優秀賞・堀部安嗣賞>
毛利 栄士(東京工業大学大学院)
『ハイブリッド・ハウス』
<優秀賞・横内敏人賞>
渡部 泰宗・北山貴也(大阪市立大学大学院)
『キトケイハウス 〜木が時間を教えてくれる住宅〜』
<優秀賞・荻野寿也賞>
小竹隼人・橋本唯(芝浦工業大学大学院)
『ウチとヨソ 〜他人を受け入れる住宅の提案〜』
<優秀賞・堀啓二賞>
伊賀屋 幹太・濱﨑拳介・山岸 将大(九州大学大学院)
『暖団の家』
<伊礼智賞・20選>
我如古 和樹(琉球大学)
『「やちむんの家」~中庭がつなぐ職と住~』
<松岡拓公雄賞>
安達慶祐(法政大学大学院)・瀬谷祐人(東京大学大学院)
『「赤」が繋ぐわたしとまち』
他各賞はHP上で公開。
【木の家設計グランプリHP】 http://www.dentoumirai.jp/
当日の様子をこちらからご覧いただけます。
【配信ライブURL】https://youtu.be/LJg19n7_gKw
主催者
【社名】株式会社 木の家専門店 谷口工務店
【所在地】滋賀県蒲生郡竜王町山之上3433
【連絡先】0748-43-1128
【HP】https://taniguchi-koumuten.jp/
【MAIL】ksg@taniguchi-koumuten.jp
「木の家設計グランプリ」は、建築界での活躍を志す学生を対象とした木造住宅限定の設計コンテスト。審査員長が決めたテーマに沿って学生が設計プランした作品を7人の審査員が審査し、金賞、銀賞、銅賞、U20(20歳以下の学生)賞ほか、各賞を決定する。
今年度、審査員長を務めたのは、竹原義二(たけはら よしじ)氏。建築家石井修氏に師事した後、1978年に無有建築工房を設立。大阪市立大学大学院などで学生の指導に当たり、日本建築学会教育賞、日本建築学会著作賞など、多数の受賞歴がある。
他6名の審査員は、松岡 拓公雄氏(アーキテクトシップ)、横内敏人氏(横内敏人建築設計事務所)、伊礼 智氏(伊礼智設計室)、堀部安嗣氏(堀部安嗣建築設計事務所)、荻野寿也氏(荻野寿也景観設計)、堀 啓二氏(株式会社山本堀アーキテクツ)と豪華な顔ぶれだ。
8回目を迎えた今年度のテーマは、「コロナ時代に考える職住一体の住まい」。年々、規模が大きくなっている本コンテストのエントリー数は、364組となり、全国から202組が作品を提出した。
コロナ禍以前の一次審査は、会場に並べられた模型とプレゼンボードを審査員が審査し、ファイナルプレゼンテーションに進む上位10作品とU20賞を選出。
コロナ禍での開催となった昨年から、学生はあらかじめプレゼンシートと模型写真、3分のプレゼン動画を提出し、審査員はそれらもとに一次審査を行い、上位10作品とU20賞を決定するというやり方に変更した。
今年も昨年と同じ流れで一次審査が行われた。配信は開会のあいさつから始まり、その後、一次審査結果が発表された。続いて、上位10作品とU20 賞に選ばれた学生、審査会場をZoomウェビナーで結び、ファイナルプレゼンがスタートした。
作品提出以外の学生も全国各地からYoutube配信を見ることができることが、オンライン開催の最大のメリットだ。
プレゼンテーションや審査の様子をライブ配信
プレゼンテーションでは、3分のプレゼン動画を流し、その後、質疑応答の時間が7分間設けられている。審査員からは「なぜ、Rにしたの?」「その樹木をシンボルツリーに選んだ理由は?」と鋭い質問が投げかけられる。そこに感じるのは「学生の意図を十分にくみ取って公平に審査したい」という審査員の真剣さだ。
質問に対して自分の考えを話しながら、審査員のアドバイスを素直に受け入れる姿勢はすがすがしい。
学生と審査員のやり取りは見所のひとつだが、審査員の間で意見が割れるのも本コンテストの面白さである。また、学生のユニークなアイデアを目の当たりにし、審査員からも「こんな家があったら楽しそう!」「僕もこういう建築を手がけたい」という感想が飛び出す。審査する側とされる側の真剣さと建築への熱意は、オンラインでもひしひしと伝わってくる。
最終審査が公開されるのも本コンテストの特徴だ。11作品のプレゼンテーション後、各審査員はそれぞれが考える金賞および、銀賞、銅賞に票を投じて選出理由を語り、最終的に得票数の多い作品が金・銀・銅賞を受賞する。
今年度は力作が多く、上位3作品の選出が難航したことが公開審査からもうかがえた。
HPで作品を公開し、動画を配信
上位作品が拮抗する中、2021年度、最優秀賞の金賞に輝いたのは、神奈川大学大学院 三浦悠介さんの「ずれから生まれる協奏ライフ~モノの有人化により生活行為が職にもなるライフスタイルと住空間~」。敷地を公園の一角に選んだ点、音楽で癒すというユニークな案が高く評価された。
銀賞は「Who am I」、銅賞は僅差で「薪を焚きオンドルと暮らす登りの家」、アンダー20賞は「ちょうちん暮し」が受賞した。
続いて発表された各審査員賞は、一次審査で多くの票を集めながら応募要項を満たしていなかったため選出から漏れた作品や、僅差でファイナルプレゼンテーションに進めなかった作品も選ばれた。
最後に、審査員は「コロナ禍で指導を受ける機会が少ない中、アイデアをまとめあげたことに自信を持ってほしい」と激励。その一方で「コロナは文明病だが、文明を批判した作品がなく、突出した作品も見られなかった。きれいにまとめるのではなく、若い発想で、頭の固い大人を刺激してほしい」と期待を込めて語った。
応募作品のプレゼンシート、模型写真、プレゼン動画は現在、ホームページ上で公開されている。また、ライブ配信された学生のプレゼンテーション、公開審査の動画もYouTubeで見ることができる。
コロナ禍でやむを得ずオンライン開催となったが、参加学生からは「3分という限られた時間で作品を説明する機会がなかったので、勉強になった」「全国の学生の作品をじっくり見られて、良い刺激になった」という声が届いている。また、ライブ配信を閲覧した学生からは「全作品のプレゼンボードとプレゼン動画が見られるのは有意義であり、優れた作品の図面は今後の参考になる」と好評だ。
コロナ禍における住まいの再考は、私たちの原点にある暮らしのあり方、生業と住居との関係性を見つめ直す機会になったのではないだろうか。
学生にとっても多くの学びを得られる機会になったことだろう。
【木の家設計グランプリ2021 受賞者】
<金賞>
三浦 悠介(神奈川大学大学院)
『ずれから生まれる協奏ライフ 〜モノの有人化により生活行為が職にもなるライフスタイルと住空間〜』
<銀賞>
佐藤 玄太(豊橋技術科学大学大学院)
『Who am I.』
<銅賞>
野尻勇気(多摩美術大学大学院)
『薪を焚きオンドルと暮らす登り家』
<アンダー20賞>
菅野 瑞七(仙台高等専門学校)
『ちょうちん暮らし』
<優秀賞>
塚越 果央・小久保夢乃・嶋田英恵・田中みなみ(芝浦工業大学)
『私と、あなたと、花と』
玉木 幸希(九州工業大学大学院)
『まちになる庭 庭になる家』
<優秀賞・竹原義二賞>
安原 樹・梶原優希(芝浦工業大学)
『谷中のかぞぐるま~家族を他人化するニワとロジ~』
<優秀賞・堀部安嗣賞>
毛利 栄士(東京工業大学大学院)
『ハイブリッド・ハウス』
<優秀賞・横内敏人賞>
渡部 泰宗・北山貴也(大阪市立大学大学院)
『キトケイハウス 〜木が時間を教えてくれる住宅〜』
<優秀賞・荻野寿也賞>
小竹隼人・橋本唯(芝浦工業大学大学院)
『ウチとヨソ 〜他人を受け入れる住宅の提案〜』
<優秀賞・堀啓二賞>
伊賀屋 幹太・濱﨑拳介・山岸 将大(九州大学大学院)
『暖団の家』
<伊礼智賞・20選>
我如古 和樹(琉球大学)
『「やちむんの家」~中庭がつなぐ職と住~』
<松岡拓公雄賞>
安達慶祐(法政大学大学院)・瀬谷祐人(東京大学大学院)
『「赤」が繋ぐわたしとまち』
他各賞はHP上で公開。
【木の家設計グランプリHP】 http://www.dentoumirai.jp/
当日の様子をこちらからご覧いただけます。
【配信ライブURL】https://youtu.be/LJg19n7_gKw
主催者
【社名】株式会社 木の家専門店 谷口工務店
【所在地】滋賀県蒲生郡竜王町山之上3433
【連絡先】0748-43-1128
【HP】https://taniguchi-koumuten.jp/
【MAIL】ksg@taniguchi-koumuten.jp
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザーログイン既に登録済みの方はこちら
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像