データグリッド、住友電工と製造現場での不良判定AIに関する共同技術開発を開始
生成AIとの組合せによる、製造現場自動化の加速・拡大を目指す
株式会社データグリッド(本社:京都大学吉田キャンパス構内、代表取締役CEO:岡田 侑貴、以下「データグリッド」)と住友電気工業株式会社(本社:大阪市中央区、社長:井上 治、以下「住友電工」)は、製造現場での不良判定AIに関する共同技術開発を開始いたしました。これは実在する不良データがごく僅かしかない状況でも熟練作業員並みの高度な判定基準を持つAIを実現させるために、住友電工が持つ不良判定技術とデータグリッドが持つ疑似不良生成技術を組合せ、苦手克服学習技術(弱点トレーニング・ループ)を付与した独自の不良判定AIを共同開発するものです。今回の共同技術開発により、両社は、現在は人手で行われている外観検査工程を自動化するなど、製造現場の幅広い工程を自動化する取り組みの加速・拡大を目指します。
■疑似不良生成技術とは
GAN(Generative Adversarial Networks、敵対的生成ネットワーク)と呼ばれるAIを活用し、実在する不良データを学習することで不良データの特徴を捉え、実在する不良データそっくりの疑似不良データを生成する技術です。
この技術を使った疑似不良生成AIを用いて不良データを大量に生成することで、実在する不良データがごく僅かしかない状況でも不良の学習を可能にすべく、開発を進めています。
■弱点トレーニング・ループとは
不良判定AIは、ごく僅かに実在する不良データを用いて学習を開始します。次にこの判定結果を分析し、不良判定AIが苦手とするパターンを予測します。そして、予測したパターンの不良データを疑似不良生成AIが作り出し、そのデータを使って不良判定AIが再学習します。このループを繰り返すことで、不良判定AIの苦手パターンを克服させ、ごく僅かな学習データから熟練作業員に匹敵する不良判定AIの開発が可能になります。この一連の苦手を克服するための学習ループを、弱点トレーニング・ループと呼んでいます。今年度は、不良判定AIの中でも製造現場においてニーズの強い自動外観検査AIの開発を進め、学習用画像の収集に要する期間の大幅短縮を目指します。
■共同開発着手に至った背景
データグリッドでは、デジタルヒューマンやAIトレーニングデータといった合成データ(シンセティックデータ:Synthetic Data)を生み出すシンセティックAIの技術開発を行い、通信、製造業、教育、アパレル、エンタメ、ゲームをはじめとする数多くの企業とのプロジェクトを実施してきました。近年、不良品が十分にない製造初期段階においても、外観検査工程を始めとする異常検査工程で使用可能な高精度な検知AIを構築したいという製造事業者様のニーズにお応えすべく、疑似的な不良データを生成する“疑似不良生成AI”を開発してきました。
一方、住友電工では、IoT研究開発センターを中心に、製造現場でのデジタルトランスフォーメーション(DX)推進に向け、IoT/AI技術を活用した生産性向上や安全性向上等に取り組んでまいりました。その1つとして、熟練作業員が外観検査で行っているような、多様な不良判定を自動化する不良判定AIの開発を行っておりました。しかし、不良判定AIに熟練作業員の高度な判定基準を学習させるには、様々なパターンを網羅した大量の学習データを用意する必要があります。学習データの収集には多大な時間とコストがかかることから、住友電工はじめ製造業各社では不良判定AIの活用が十分に進んでいないのが実状です。
そこで、関西経済連合会が主催する「アジアビジネス創出プラットフォーム*」を契機に、データグリッドが得意とする生成技術と住友電工が得意とする不良判定技術を組み合わせ、ごく僅かな学習データから不良判定AIを開発することを目指し、共同で技術開発を開始いたしました。
データグリッドと住友電工は、今後もAI技術を活用し、様々な工程の自動化や生産性の向上に取り組んでまいります。
【両社のコメント】
・データグリッド 代表取締役CEO 岡田 侑貴:
この度は、住友電工と先進的な取り組みを開始でき、大変嬉しく思います。データグリッドでは、これまで多様なデジタルデータの生成技術に取り組んでまいりましたが、AIをトレーニングするためのデータ生成(トレーニングデータ生成)は、実際の産業におけるAI活用の制約となっていた、データ不足問題を解決する鍵になると考えています。住友電工とともに製造業務プロセスのAI化を推進し、ひいては産業界全体にとっての、AI活用の新たなスタンダードを生み出すべく、技術開発を進めてまいります。
・住友電工 IoT研究開発センター長 高橋 覚:
住友電工ではAI、IoTといった先進デジタル技術を活用したモノづくり力の強化に取り組み、多くの実用化実績を積み重ねてまいりました。この取り組みをもう一段加速するためには、AI技術の更なる進化が不可欠です。データグリッドの先進的な生成AI技術と、住友電工の製造現場へのAI適用技術の融合が、AI活用の新たな成果に繋がることを期待します。
▼ アジアビジネス創出プラットフォーム
略称はABCプラットフォーム。“アジア・日本におけるビジネスの創出、経済の活性化”を目的に、企業・団体間における人材、技術、サービス等の連携を促進し、ビジネス創出、経済活性化につなげる取り組みで、この中のスタートアップ部会において、住友電工とデータグリッドの交流があり、今回の技術開発開始に至りました。
https://www.abc-pf.org/
▼ 本件に関する報道関係者からの問い合わせ先
・株式会社データグリッド
TEL:075-286-4470
E-mail:info@datagrid.co.jp
・住友電気工業株式会社 広報部 広報グループ
TEL:06-6220-4119(大阪)/03-6406-2701(東京)
E-mail:web@info.sei.co.jp
▼ 両社について
株式会社データグリッド
「すべてのデータに、命を与える。」をミッションに掲げ、AIにより合成・生成された動画像や音声といったデジタルデータ(=シンセティックデータ)の産業活用を進めています。デジタル社会におけるデータの量と質を高め、あらゆるものにAIを深く、自然に浸透させた未来社会の実現を目指します。
URL:https://datagrid.co.jp/
住友電気工業株式会社
「住友事業精神」と「住友電工グループ経営理念」のもと、公正な事業活動を通じて、社会に貢献することを不変の基本方針としています。AIをはじめとする社会変革をもたらす⾰新技術へのチャレンジを通じて、地球環境に優しく、安全・安心かつ、快適で成長する社会の実現につながる価値を提供することにより、産業や人々の暮らしを支える存在であり続けたいと考えています。
URL:https://sumitomoelectric.com/jp/
GAN(Generative Adversarial Networks、敵対的生成ネットワーク)と呼ばれるAIを活用し、実在する不良データを学習することで不良データの特徴を捉え、実在する不良データそっくりの疑似不良データを生成する技術です。
この技術を使った疑似不良生成AIを用いて不良データを大量に生成することで、実在する不良データがごく僅かしかない状況でも不良の学習を可能にすべく、開発を進めています。
■弱点トレーニング・ループとは
不良判定AIは、ごく僅かに実在する不良データを用いて学習を開始します。次にこの判定結果を分析し、不良判定AIが苦手とするパターンを予測します。そして、予測したパターンの不良データを疑似不良生成AIが作り出し、そのデータを使って不良判定AIが再学習します。このループを繰り返すことで、不良判定AIの苦手パターンを克服させ、ごく僅かな学習データから熟練作業員に匹敵する不良判定AIの開発が可能になります。この一連の苦手を克服するための学習ループを、弱点トレーニング・ループと呼んでいます。今年度は、不良判定AIの中でも製造現場においてニーズの強い自動外観検査AIの開発を進め、学習用画像の収集に要する期間の大幅短縮を目指します。
■共同開発着手に至った背景
データグリッドでは、デジタルヒューマンやAIトレーニングデータといった合成データ(シンセティックデータ:Synthetic Data)を生み出すシンセティックAIの技術開発を行い、通信、製造業、教育、アパレル、エンタメ、ゲームをはじめとする数多くの企業とのプロジェクトを実施してきました。近年、不良品が十分にない製造初期段階においても、外観検査工程を始めとする異常検査工程で使用可能な高精度な検知AIを構築したいという製造事業者様のニーズにお応えすべく、疑似的な不良データを生成する“疑似不良生成AI”を開発してきました。
一方、住友電工では、IoT研究開発センターを中心に、製造現場でのデジタルトランスフォーメーション(DX)推進に向け、IoT/AI技術を活用した生産性向上や安全性向上等に取り組んでまいりました。その1つとして、熟練作業員が外観検査で行っているような、多様な不良判定を自動化する不良判定AIの開発を行っておりました。しかし、不良判定AIに熟練作業員の高度な判定基準を学習させるには、様々なパターンを網羅した大量の学習データを用意する必要があります。学習データの収集には多大な時間とコストがかかることから、住友電工はじめ製造業各社では不良判定AIの活用が十分に進んでいないのが実状です。
そこで、関西経済連合会が主催する「アジアビジネス創出プラットフォーム*」を契機に、データグリッドが得意とする生成技術と住友電工が得意とする不良判定技術を組み合わせ、ごく僅かな学習データから不良判定AIを開発することを目指し、共同で技術開発を開始いたしました。
データグリッドと住友電工は、今後もAI技術を活用し、様々な工程の自動化や生産性の向上に取り組んでまいります。
【両社のコメント】
・データグリッド 代表取締役CEO 岡田 侑貴:
この度は、住友電工と先進的な取り組みを開始でき、大変嬉しく思います。データグリッドでは、これまで多様なデジタルデータの生成技術に取り組んでまいりましたが、AIをトレーニングするためのデータ生成(トレーニングデータ生成)は、実際の産業におけるAI活用の制約となっていた、データ不足問題を解決する鍵になると考えています。住友電工とともに製造業務プロセスのAI化を推進し、ひいては産業界全体にとっての、AI活用の新たなスタンダードを生み出すべく、技術開発を進めてまいります。
・住友電工 IoT研究開発センター長 高橋 覚:
住友電工ではAI、IoTといった先進デジタル技術を活用したモノづくり力の強化に取り組み、多くの実用化実績を積み重ねてまいりました。この取り組みをもう一段加速するためには、AI技術の更なる進化が不可欠です。データグリッドの先進的な生成AI技術と、住友電工の製造現場へのAI適用技術の融合が、AI活用の新たな成果に繋がることを期待します。
▼ アジアビジネス創出プラットフォーム
略称はABCプラットフォーム。“アジア・日本におけるビジネスの創出、経済の活性化”を目的に、企業・団体間における人材、技術、サービス等の連携を促進し、ビジネス創出、経済活性化につなげる取り組みで、この中のスタートアップ部会において、住友電工とデータグリッドの交流があり、今回の技術開発開始に至りました。
https://www.abc-pf.org/
▼ 本件に関する報道関係者からの問い合わせ先
・株式会社データグリッド
TEL:075-286-4470
E-mail:info@datagrid.co.jp
・住友電気工業株式会社 広報部 広報グループ
TEL:06-6220-4119(大阪)/03-6406-2701(東京)
E-mail:web@info.sei.co.jp
▼ 両社について
株式会社データグリッド
「すべてのデータに、命を与える。」をミッションに掲げ、AIにより合成・生成された動画像や音声といったデジタルデータ(=シンセティックデータ)の産業活用を進めています。デジタル社会におけるデータの量と質を高め、あらゆるものにAIを深く、自然に浸透させた未来社会の実現を目指します。
URL:https://datagrid.co.jp/
住友電気工業株式会社
「住友事業精神」と「住友電工グループ経営理念」のもと、公正な事業活動を通じて、社会に貢献することを不変の基本方針としています。AIをはじめとする社会変革をもたらす⾰新技術へのチャレンジを通じて、地球環境に優しく、安全・安心かつ、快適で成長する社会の実現につながる価値を提供することにより、産業や人々の暮らしを支える存在であり続けたいと考えています。
URL:https://sumitomoelectric.com/jp/
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