国産盲導犬第1号誕生から65周年「第44回アイメイト・デー」開催
原点に学び、未来へバトンをつなぐ(2022年10月23日(日)、全国町村会館にて)
公益財団法人アイメイト協会(代表理事:塩屋隆男)は、10月23日(日)「全国町村会館」(千代田区永田町)にて、「第44回アイメイト・デー ~国産盲導犬第1号誕生から65周年・原点に立ち返る~」を開催。全国各地で活躍するアイメイト使用者をはじめ、アイメイト後援会や奉仕家庭などの支援者の方々が、3年ぶりに一堂に会しました。
アイメイト・デーは、全国で活躍するアイメイト(盲導犬)ペアをはじめ、ボランティア、国・自治体の職員、議員、支援企業・団体など、アイメイトに関わる人々が集い、相互理解や社会啓発を図る催しで、1972年より取り組んでいます。今回の参加者は約230名。うち、アイメイト使用者は32名でした。詳細は、後日アイメイト協会公式HP(https://www.eyemate.org/)にて公開予定です。
アイメイト・デーは、全国で活躍するアイメイト(盲導犬)ペアをはじめ、ボランティア、国・自治体の職員、議員、支援企業・団体など、アイメイトに関わる人々が集い、相互理解や社会啓発を図る催しで、1972年より取り組んでいます。今回の参加者は約230名。うち、アイメイト使用者は32名でした。詳細は、後日アイメイト協会公式HP(https://www.eyemate.org/)にて公開予定です。
- 国産盲導犬第1号『チャンピイ』が誕生してから、今年で65周年
アイメイト協会は、アイメイト(盲導犬)育成や視覚障害者への歩行指導を通じて視覚障害者の自立支援を行い、社会参加を促進しています。これまで、アイメイト協会が送り出した使用者とアイメイトのペアは延べ1,427組です。(2022年11月4日現在)
アイメイト協会出身の犬は、「盲導犬」ではなく、「私の愛する目の仲間」という意味を込め「アイメイト」と呼んでいます。アイメイト歩行は、十分に歩行指導を受けた視覚障害者が主体となってアイメイトへ指示を出し、人と犬とが協同で安全な移動を実現しています。
また65周年を記念し、アイメイト65周年記念誌、「EYEMATE ---- 未来へつなぐ」を制作・発行し、「第44回アイメイト・デー」の会場で配付しました(他の関係者へは後日郵送)。この記念誌は、アイメイト育成の65年の歴史を振り返るだけでなく、過去から未来へ、使用者、職員、支援者たちにバトンをつないでいくという思いが込められています。
- 塩屋隆男代表理事 挨拶(抜粋)
〇国産盲導犬第1号ペアが誕生するまで
今年の6月には浜松の河相さんをお訪ねしました。河相さんは当時の出来事を理路整然とお伝えくださり、そのお姿とお話の中に、アイメイトペアにとっての基本となる大切な姿勢が示されていると感じました。河相さんは、チャンピイを米国大使館付武官のノーベル大佐から譲り受けたこと、チャンピイを訓練し、更に自分に歩行指導をしてくれた塩屋賢一との出会い、職場である盲学校に快くチャンピイを受け入れてくれた学校長の存在などいくつもの偶然が良い方向に作用したとお話しくださいました。この偶然の重なり合いは奇跡だともおっしゃっていました。しかし、それだけでは国産盲導犬第1号ペアの誕生は実現しなかったでしょう。忘れてはならないのは、河相さんの淡々とした静かさの中に包まれている、朗らかさと強い意志でチャンピイとの素晴らしい信頼関係を築き、活躍したということです。
〇65年経っても変わらないこと
アイメイトと使用者は一心同体で、特に主人である人の明確な意志がアイメイト歩行には欠かせません。65年経ってもそれは不変です。以前にもお伝えしていますが、身体障害者補助犬法の本来の目的は、この法律の第一章第一条に記されている通り、「身体障害者の自立及び社会参加の促進に寄与すること」です。犬の存在ばかりが強調され、主役であるべき障害者への視点が軽んじられることは厳に慎まなければなりません。
使用者の皆さんが、アイメイト使用においての責務を果たしながらアイメイトと共に活動される。それによって視覚障害やアイメイトに対する誤解や偏見がなくなっていく。これこそが一番の社会啓発と言えます。主役は人間です。そして、アイメイトは対等なパートナーです。
〇視覚障害者への理解促進と共生社会を目指して
アイメイトを使用する上での社会環境が現在のように整ったのは、偏にアイメイト使用者の“障害に負けず、積極的に社会参加される不断の努力”とアイメイト協会をご支援くださる方々の惜しみないご協力の賜であります。本日も多くの皆さんとの会話や他者の話を聞くことを通じ、お互いが磨きあい、相手を認め合い、人間に主体をおいた『真の障害者理解』と『共生』につながってゆく社会になることを願っています。最後に、国産盲導犬第1号ペアから数えて通算卒業実績が2022年10月8日に1,427組となったことをお伝えして、結びとさせていただきます。ありがとうございました。
- ご来賓の皆様
- 「アイメイトを語る」コーナーで、創設者・塩屋賢一との思い出やエピソードを披露
〇アイメイト協会初の飼育奉仕者 吉田良行さん・道子さんご夫妻
今から50年以上前の1966年、茨城県牛久市に移り住んで新たに教会を設立した吉田氏が、アイメイト協会創設者塩屋賢一と初めて出会い、当時はまだ誰も行っていなかった子犬や母犬を飼育するボランティアを手探りで開始。ご自身でも飼育すると同時に、奥様とともに多くのボランティアを募ってアイメイト育成を支援してこられた歴史を語ってくださいました。飼育ボランティアとしての思いや心構え、当時の写真の紹介などもありました。
〇アイメイト後援会 鈴木節子さん
後援会としての活動だけでなく、アイメイトに関わる多くの犬を長年飼育してきた鈴木節子さん。アイメイト協会との出会いから、塩屋賢一や妻 和子とのエピソード、飼育への思いなどを語ってくださいました。また、手狭になっていた旧施設から、移転先を模索する中での苦労など(1996年に現在の場所に移転)、協会だけでなく、使用者・支援者が一体となってアイメイト事業を創ってきた歴史や、飼育のリレーをつなぐボランティアとしての心構え、やりがいなども紹介してくださいました。
〇4頭目のアイメイトと歩くベテラン使用者 佐藤由紀子さん
現在4頭目のアイメイトとペアを組み、“アイメイトとならどこへでも行ける”を実践し、アイメイトとの海外旅行も経験してきたベテラン使用者の佐藤由紀子さん。20代の頃に初めて歩行指導を受け、1頭目のアイメイトと出会った時のエピソードから、「犬に尊敬される主人になりなさい」といった、当時の理事長・塩屋賢一から直接聞いた思い出の言葉をユーモアたっぷりに語ってくださいました。
〇アイメイト協会 歩行指導部長 原祥太郎
24年前、協会職員となった当時、塩屋賢一から直接教わったことや目の前で感じてきたエピソードを紹介しつつ、コツコツと日々の業務に取り組む中で、常に視覚障害者の立場に立って考えることの大切さ、そして、「アイメイトを持つことで積極的に社会参加をし、壁のない社会の実現を目指す」という目的や塩屋賢一の強い意思が今でも職員に受け継がれていることを説明しました。
- 「アイメイトを語る」コーナーのご登壇者
- 「第44回アイメイト・デー」当日の様子
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