特務機関NERV防災アプリに初のユーザー投稿型コンテンツ「クライシスマッピング」レイヤーの提供を開始

ゲヒルン株式会社

ゲヒルン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:石森 大貴、以下「ゲヒルン」)は、2024年9月9日に「特務機関NERV《ネルフ》防災」アプリをアップデートし、アプリ初のユーザー投稿型コンテンツ「クライシスマッピングレイヤー」機能を実装したバージョン v6.0をリリースしました。また、アプリは9月1日でリリースから5年を迎え、総ダウンロード数は620万回以上、月額課金を継続しているサポーター会員(※1)数は1万5000人以上になっています。ユーザーの皆様と、支援を継続してくださっているサポーター会員の皆様に感謝を申し上げます。

◆クライシスマッピングレイヤー概要

 クライシスマッピングレイヤーは、災害時の生活支援情報を地図上に可視化し、ユーザー間で共有するための機能です。このレイヤーでは、避難所や給水所の位置、トイレの設備、道路の通行状況、災害ごみの収集場所、入浴支援の情報、罹災証明書の申請場所、救援物資の配布地点など、被災者の生活再建に直結する多様な情報を収集・提供します。

 投稿権限をサポーター会員に限定することで信頼性の高い情報収集を可能にします。サポーターは現在地から10km圏内の情報を投稿でき、必要に応じて詳細説明(※2)を追加することができます。誤った情報や古い情報は、ゲヒルンがレビューを行うとともに、サポーター同士でも修正や削除を行うことができます。また、日本語で投稿された情報は英語に、英語で投稿された情報は日本語に自動翻訳されます。この双方向の翻訳システムは、言語の壁を超えた情報共有を実現し、国際的な災害支援や外国人居住者・訪日外国人等の安全確保にも役立つと考えています。今回のリリースは第1段階であり、今後も複数の機能追加を予定しています。

◆「進化を続けるNERVの防災情報」

  1万5000人以上のサポーターによる継続支援が新機能の開発に貢献。

 2019年のアプリリリースから5年の間に、私たちは様々な機能を開発しインフラを増強してきました。毎年9月1日に大きなアップデートを提供してきましたが、プレスリリースには毎回、「進化を続けるNERVの防災情報」という言葉を含めてきました。2020年にはサポーターズクラブの発足とともに、カウントダウン機能を備えた「緊急地震速報の現在地予想」をアーリーアクセスとして提供し、その後の一般公開によって、いまでは多くの人が高度な緊急地震速報を活用できるようになっています。そのほか、アメダス、積雪情報、台風進路、ウィジェット、噴火速報や噴火警報・予報、降灰予報などの火山情報、天気分布予報、英語対応、雷レイヤーによる準リアルタイム落雷情報、津波観測情報、ライトテーマと18種類の配色パターン・スクリーンリーダー対応を含むアクセシビリティアップデート、Jアラート、河川水位情報、天気図、防災科学技術研究所との相互協力協定による強震モニタレイヤーと揺れ検知通知、雨雲接近通知など、数々の機能強化を続けることができました。

 また、アプリのアップデートの合間にもユーザーの気づかないところでインフラ基盤の改善や高速化を絶え間なく行ってきました。そうした取り組みを続けることができたのは、毎月継続課金によって支え続けてくださっているサポーター会員の貢献にほかなりません。

◆ 被災者が生活を取り戻していくための情報

 2024年のアップデートでは、アプリ初のユーザー投稿型コンテンツ「クライシスマッピング」レイヤーの提供を開始します。私たちはこれまで、緊急地震速報やキキクル(大雨危険度)、河川水位情報など、防災気象情報を中心に、「判断材料となるための情報」を迅速に届けようと、防災の観点からアプリの開発を行ってきました。一方で、「被災者が生活を取り戻すための情報」については十分に届けられていませんでした。クライシスマッピングレイヤーは、発災後の地域の状況、とりわけ給水や入浴支援の情報、災害ごみの収集場所、罹災証明の申請場所など、生活支援情報を可視化することを目的に開発を行いました。生活に関わる情報には、日頃から使用できる施設の情報もあれば、刻一刻と更新される情報もあり、私たちだけでは膨大な情報を収集・整理しきれませんが、これまで支援を続けてくださっているサポーターの力を借りて、みんなで被災した方々を支援できる仕組みにしたいと考えています。

開発の背景と課題

 東日本大震災を契機に、インターネットやソーシャルメディアは新しい情報伝達手段として注目を集めました。その後、スマートフォンの普及とともに災害が多発する日本において、多くの公的機関や報道機関がSNSで災害情報の提供を行うようになり、SNSを活用して災害情報を収集する人も多くなりましたが、近年、プラットフォームの変化によって、インプレッションや収益化を目的とした書き込みが爆発的に増え、情報空間が汚染されており、SNSで正しい情報を探し出すことが難しくなっています。また、公的機関が発信する情報についても、データ形式や品質、運用体制等に課題があり、データを入手できたとしても機械的に処理を行うことが難しく、利活用が十分に行えない背景がありました。

 そこで、NERV防災アプリでは、災害や支援に特化したデータフォーマットを作成し、クライシスマッピングによって情報を収集する試みを行うこととしました。

 このプロジェクトが社会にどのような影響を与え、どのように役立つのか、価値があるのか、私たちにとっても未知であり、実験的な側面もあります。もしかしたらうまく機能しないということも十分に考えられますが、ただ、私たちは、ユーザー同士のネットワークによって情報伝達のあり方を変えられるのでないかという期待も持っています。

クライシスマッピングレイヤー イメージ画像

クライシスマッピングレイヤーにおけるスパム対策

 ユーザーが投稿するシステムは、スパムとの戦いでもあります。これまで多くのインターネットサービスが、迷惑行為の対策に労力を費やしてきました。クライシスマッピングレイヤーでは、スパム対策として、距離制限を設け、現在地から10kmの範囲の情報を投稿できることとし、さらに投稿権限をサポーター会員限定にすることとしました。前提としてサポーター会員は、アプリの進化や維持に貢献したいと考えてくださるユーザーが入会しているもので、投稿権限との親和性が非常に良いと考えています。また、サポーター会員になるには、Apple IDやGoogle IDで決済を行う必要があり、私たちが迷惑行為を行っているユーザーのクライシスマッピング投稿権限を停止した場合、悪意あるユーザーが再び迷惑行為を行うためには、プラットフォームのアカウントを新たに取得してから課金を行う必要があり、迷惑行為の抑止につながると思っています。この対策でも更に迷惑行為が続く場合は、サポーターズクラブ入会後、所定の日数経過後に投稿権限が付与されるなど追加の対策も考えることができます。

 投稿権限はサポーター会員限定ですが、投稿された情報はすべてのユーザーが無料で閲覧できます。

◆サポーター会員の皆様へのお願い

 クライシスマッピングは始まったばかりで、ほとんどの情報が未記入の状態です。高品質な情報を作るには、ユーザーネットワークが非常に大切です。ぜひお近くのトイレや公園、公共施設等を日頃からマッピングしていただけたらと思います。特にトイレ情報は、バリアフリー対応やオストメイト(ストーマ=腹部に造設された排泄口/人工肛門・人工膀胱を使用している方)対応かどうか、必要としている人にはとても重要な情報です。

 アプリがこの5年間、進化を続けてきたように、これから何年かかけて未成熟のクライシスマッピングレイヤーを私たちと一緒に育てていただけましたら幸いです。

 ゲヒルンは、今後も防災情報配信のさらなる強化に取り組んでまいります。

「特務機関NERV防災アプリ」概要

様々な防災情報を一つのアプリで

 現在地の震度予想と主要動の到達をカウントダウンするリアルタイムな緊急地震速報、強震モニタによるリアルタイム震度、地震・津波・噴火の速報、気象警報・注意報、土砂災害・浸水害・洪水害キキクル、雨雲レーダー、落雷情報、アメダス、天気予報、台風進路、降灰予報、積雪深、さらにはJアラート(国民保護情報)や河川水位情報まで、一つのアプリで様々な防災情報を受信できます。画面に表示された地図をタッチすることで、雨雲の様子や各地の震度を自由な縮尺で見ることができます。

(1)利用者に最適な防災情報の提供

 現在地あるいは事前登録した地域に関する情報を、当社が独自に判定した優先度に基づいて表示します。当社が独自に細分した区域やメッシュ情報を使用し、最適な情報をお届けします。

(2)重要な情報をプッシュ通知

 端末の位置情報、防災情報の種類、緊急度等によって、通知音やバイブレーションを行わない静かな通知や、通常の通知、重大な通知を送り分けています。緊急度の高い情報では「重大な通知」でユーザーに危険が迫っていることを知らせます。緊急地震速報(警報)や津波警報などの重大な通知はマナーモードやおやすみモードに設定中でも強制的に鳴動させるよう設定できます。

※重大な通知(サイレント モードの例外)が不要な場合は、設定画面から無効にできます。

(3)ユニバーサルデザインとアクセシビリティ

 あらゆる人に、あまねく情報を届けるため、デザインにこだわっています。シンプルで視認性が高い「AXIS Font」をアプリ内に搭載しました。さまざまな色覚特性に対応した18パターンから選べる配色設定、視覚障害や読字障害の方にもわかりやすい音声読み上げといったアクセシビリティ機能も実装しています。

※1 「特務機関 NERV 防災アプリ サポーターズクラブ」は、NERV防災アプリを大切に思ってくださるユーザーから月額で会費をいただくファンクラブ形式の制度です。入会によって、新機能をいち早く使用できる「アーリーアクセス」や、雨雲接近通知、地点登録数の増加、さらに上位プランでは会員限定コンテンツへのアクセスなどの特典を提供しています。

※2 写真投稿機能は後日提供を予定しています。

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会社概要

ゲヒルン株式会社

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URL
https://www.gehirn.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都千代田区九段北1-3-6 セーキビル7F
電話番号
03-3263-2203
代表者名
石森 大貴
上場
未上場
資本金
4143万円
設立
2010年07月