競技かるた 日本一が滋賀県で決定 漫画「ちはやふる」で話題
粂原名人2度目の防衛、山添挑戦者がクイーン位を初獲得
滋賀県大津市の近江神宮・近江勧学館で、1月9日に開かれた小倉百人一首競技かるたの第67期名人位・第65期クイーン位決定戦は、今年も熱戦が繰り広げられました。
名人位戦では、粂原名人が2度目の防衛を果たしました。クイーン位戦では、山添六段が6年ぶり3度目の挑戦で、初のクイーンとなりました。
○近江神宮・近江勧学館にて試合に臨む選手たち(クイーン位決定戦)
<緊張感に包まれる会場>
毎年1月に開かれる同決定戦は、前年に優勝した名人・クイーンに、予選を勝ち上がった挑戦者が挑みます。5試合のうち、先に3勝した人が日本一の称号を得られます。
今年は新型コロナウイルス感染防止対策として、観客席を例年の6割まで減らし、初めて有料としたほか、選手もマスクをして試合に臨みました。
静かな会場は、百人一首の歌が詠まれるたびに緊張感に包まれました。最初の音を聴いた瞬間、選手は目にも止まらぬ速さで狙った札へ手を伸ばします。100分の一秒を競い合う選手の熱戦を、会場の観客は固唾をのんで見守りました。
1回戦を観戦したイスラエル出身の男性は、「来るのは初めてだが、楽しめた。アニメと同じ緊張感を感じられた。」と興奮したように話していました。
観戦に訪れた滋賀県の三日月知事は、「歌かるた 幸せの風 紙一重」の句を詠み、滋賀県知事杯を授与するとともに選手の熱戦を称えました。
全試合の様子はYouTubeで生配信されました。こちらからアーカイブをご覧いただけます。
○メインチャンネル(解説あり)
https://youtu.be/D-FUjgT1GOM
○サブチャンネル(解説なし)
https://youtu.be/YTOC5puxyA0
<〝畳の上の格闘技”>
百人一首とは、歴代の有名歌人100人の和歌を一首ずつ選んで作った歌集です。かるたには、絵と文字が書かれており、「読み札」と「取り札」の2種類があります。「読み札」には和歌の全文が書かれており、「取り札」には和歌の後半だけが書かれています。
競技かるたは、読手が「読み札」を一枚ずつ読み上げ、選手は対応する「取り札」をいかに早く取るかを競います。札を取る選手の動きはとても早く、傍目には何が起こっているのか理解できないほどです。暗記力、集中力、瞬発力、体力が求められる競技かるたは、「畳の上の格闘技」と称されています。
近年、競技かるたに情熱を燃やす女子高生を主人公にした人気漫画・アニメ「ちはやふる」の影響で、若年層を中心にかるたブームが起きています。その人気は国内にとどまらず、海外の競技者も増え続けています。
<かるたの聖地 近江神宮>
近江神宮は、小倉百人一首の第一首を詠んだ天智天皇を祭っており、かるたの聖地とされています。会場の近江勧学館は、「ちはやふる」でもたびたび登場しており、競技かるたの選手にとっては憧れの地です。ここでは、名人位・クイーン位決定戦のほか、毎年夏には「全日本高校百人一首かるた大会」(通称:かるた甲子園)が開催され、全国から1,000人以上の選手が集まります。また、2019年にここで開催された「競技かるた世界大会」には、国内外の選手が参加し熱戦を繰り広げました。
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