独立系VCのOne Capital、SaaS未上場企業のメトリクスに関する調査を実施
ARR(年間経常収益)20億円までの企業は、今期ARR成長率が前年比100%増に近い水準になると回答
B2B SaaSに特化したVCファンドを運用するOne Capital株式会社(本社:東京都港区、代表取締役CEO:浅田慎二)は、SaaS未上場企業のメトリクス(指標)に関する調査を実施しました。調査結果の詳細レポートは回答者限定で提供し、エグゼクティブサマリ(一部抜粋)を公開します。
スタートアップ(未上場企業)の業績に関するデータはその性質上、外部に公開されることがほとんどありません。そのため、起業家や事業責任者は自社の成長率や投資効率が他社と比較できず、起業家同士で情報交換したり、既存投資家にヒアリングしているのが現状です。
そこでOne Capitalは、SaaSスタートアップの起業家や事業責任者への調査を実施。ARR(Annual Recurring Revenue:年間経常収益)成長率や売上総利益率、解約率など、SaaS事業で重視されるメトリクスをヒアリングしました。そして、スタートアップ経営の一助となるべく、メトリクスの中央値および上位25%の値をベンチマークとして公開しました。
本調査では70名(社)の方にご協力いただき、回答者の方へ「JAPAN SAAS BENCHMARK REPORT」を提供いたしました。調査結果のエグゼクティブサマリ(一部抜粋)を一般公開します。
- エグゼクティブサマリ
・FY22実績はARR規模に関わらず(ARR21億円以上の企業含む)、100%(2倍)近い成長率を実現。
・FY23予想では、ARR20億円までの企業が100%に近い水準を維持すると回答。
Gross Margin(売上総利益率)
・ARR増加に伴い、Gross Marginは上昇傾向に。
Operating Margin(営業利益率)
・ARR増加に伴い、Operating Marginは低下傾向に。
S&M比率(売上高に占めるセールス&マーケティング費)
・ARR1億円未満ではS&M比率が低く、PMF実現までは投資を抑えている。
・一方、PMF実現後に投資を本格化している企業が多い(ARR6-10億円:S&M比率51%が過半数)。
R&D比率(売上高に占める研究開発費)
・ARR1億円未満ではR&D比率51%以上が最も多く、プロダクト開発へ積極投資している。
・一方、ARR増加(プロダクト成熟化)に伴い、R&D比率は低下傾向に。
G&A比率(売上高に占める一般管理費)
・ARR増加に伴い、G&A比率は上昇傾向に。
Runway(キャッシュがなくなるまでの期間)
・ARR規模が大きい企業ほど、Runwayは長い傾向に。
Burn Multiple(資金の燃焼効率)
・ARR10億円までは「Good」の企業が大半を占め、健全に資金投下できている。
・ARR1億円未満は「Amazing」が最も多い。資金が限られているため、効率を重視していると考えられる。
Gross Revenue Churn Rate(収益に基づく解約率)
・顧客規模およびARPA(顧客単価)が大きいほど、解約率は低下傾向に。
- 調査概要
目的:SaaSスタートアップのメトリクスを調査し、ベンチマークを可視化。スタートアップ経営の一助とする。
調査期間:22年12月12日(月)〜23年1月8日(日)
調査方法:対象者へアンケート形式にて各種メトリクスをヒアリング。ARR規模、顧客規模、ARPA別に各種ベンチマークを公開
- 次回も実施予定!詳細レポートを受け取るには
- 会社概要
会社名 | One Capital株式会社 |
代表者 | 代表取締役CEO 浅田慎二 |
設立年月 | 2020年4月 |
事業内容 | SaaSに特化したVCファンドの運用、出資者のDX支援、プロダクト開発 |
ウェブサイト | https://onecapital.jp/ |
ブログ | https://onecapital.jp/perspectives |
投資先情報 | https://onecapital.jp/partnership |
お問い合わせ先 | one@onecapital.jp |
すべての画像