内閣支持率25% 少子化対策への期待高まらず
~侍ジャパン、47%が「優勝」を予想~
社会調査研究センター(本社:さいたま市、代表取締役社⻑:松本正⽣)は2023年3⽉5⽇(⽇)、NTTドコモと共同開発したインターネット調査「dサーベイ」による全国世論調査を実施し、岸⽥内閣の⽀持率は2⽉の前回調査から2㌽増の25%で横ばいでした。岸田政権が取り組む少子化対策については「期待する」が17%にとどまり、政権浮揚につながっていない状況です。また、ワールド・ベースボール・クラシックの日本代表「侍ジャパン」の成績を予想してもらう質問に対し、47%が「優勝」、17%が「ベスト4」と回答しました。
<調査トピック>
1.内閣支持率25%、少子化対策「期待する」17%、選択的夫婦別姓への支持は54%
2.マスク「着用続けたい」「外す機会増やしたい」が拮抗
3.日銀の金融緩和「見直すべきだ」37%、「継続すべきだ」20%
4.ウクライナ支援「強化すべきだ」47%、若年層の関心は低め
5.侍ジャパン「優勝」37%、「ベスト4」17%
■選択的夫婦別姓への支持54% 70歳以上でも45%
社会調査研究センター(SSRC)は3月5日、スマートフォンを対象とした新しいインターネット調査方式「dサーベイ」による全国世論調査を実施した。岸田内閣の支持率は25%で、2月5日の前回調査から2ポイント増の横ばい。岸田文雄首相は「異次元の少子化対策」に取り組む方針を示しているが、岸田政権の少子化対策に「期待する」との回答は17%にとどまり、政権浮揚にはつながっていない。
少子化対策に「期待する」は前回調査の20%から3ポイント減。岸田首相は「将来的なこども・子育て予算倍増」を打ち出したが具体像は示さず、木原誠二官房副長官が「子どもが増えれば、それに応じて予算は増える」と述べたことなどが少子化対策に取り組む姿勢への疑念を生んでいるようだ。少子化対策を強化する財源として国民の負担を増やすことに「反対」との回答は過半数の51%に上り、「賛成」の28%を大きく上回った。
少子化対策に関連し、ジェンダー平等の社会を目指す観点から選択的夫婦別姓を導入する議論がある。調査では「同じ姓を名乗るか、お互いのそれまでの姓を名乗るのか、選べるようにすべきだ」が54%と半数を超えたのに対し、保守層に根強い「戸籍上は同じ姓にし、旧姓を通称として利用できるようにすべきだ」との回答は25%、「夫婦は同じ姓を名乗るべきだ」は14%だった。「選べるようにすべきだ」と答えた割合を年代別にみると、40代以下では約6割を占め、世代が上がるにつれて減る傾向がみられたものの、70歳以上でも45%が選択的夫婦別姓を支持している。
<岸⽥内閣⽀持率の解説動画> https://www.youtube.com/watch?v=-PThH8Rs9O8
■マスク「着用続けたい」「外す機会増やしたい」が拮抗
政府は新型コロナウイルス対策のマスク着用ルールを3月13日から緩和し、マスクをするかどうかは屋内、屋外を問わず個人の判断に委ねるとしている。調査では「これからもマスク着用を続けたい」の49%と「外す機会を増やしたい」の46%が拮抗した。前回調査では「続けたい」52%・「増やしたい」42%だったのと比較すれば、マスク離れの意識がじわり広がりつつあるとみることもできそうだ。
スポーツやイベントの会場で禁止されてきた大声を出す行為がマスク着用を条件に解禁されている。声出し応援が解禁された会場に行きたいと思うかについては「行きたい」31%・「行きたくない」33%・「どちらとも言えない」35%と三分された。
岸田政権の新型コロナ対策を「評価する」との回答は25%(前回23%)で、内閣支持率と同様に横ばい。「評価しない」は36%(同40%)だった。
■日銀の金融緩和「見直すべきだ」37% 「継続すべきだ」20%
政府は日銀の新総裁に経済学者の植田和男氏を起用することを決め、国会で同意手続きが進んでいる。日銀の金融緩和政策については「見直すべきだ」の37%が「継続すべきだ」の20%を上回る一方、「わからない」との回答が43%あった。
物価高に歯止めがかからない中、岸田政権の物価対策を「評価する」との回答はわずか8%(前回8%)で、「評価しない」が72%(同72%)に上った。ロシアのウクライナ侵攻に伴う世界的な資源・エネルギー価格の高騰に加え、アベノミクスの副作用と指摘される円安インフレが岸田政権の足かせとなっている状況が続く。
■ウクライナ支援「強化すべきだ」47% 若年層の関心は低め
ロシアのウクライナ侵攻が始まって1年が経過した。日本政府がウクライナ支援を「強化すべきだ」との回答は47%で、「強化する必要はない」は26%。全ての年代で「強化すべきだ」が「強化する必要はない」を上回る中、30代以下ではやや拮抗しているのに対し、60歳以上では「強化すべきだ」が過半数を占め、国際情勢への関心度合いにも世代差がうかがえた。
ウクライナ政府は欧米諸国に戦闘機など武器供与の強化を求めている。日本政府がウクライナに武器を供与すべきだと思うかを尋ねた結果は「供与すべきだ」が15%、「供与する必要はない」が64%だった。
■侍ジャパンの成績予想は「優勝」47% 「ベスト4」17%
ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が3月8日に開幕する。日本代表「侍ジャパン」の成績を予想してもらったところ、「優勝」が47%で最も多く、次いで「ベスト4」17%、「準優勝」13%。期待が大きい一方、「関心がない」は19%だった。
■世論調査の新たなスタンダード:dサーベイ
dサーベイは、NTTドコモの協⼒を得てSSRCが開発したインターネット調査の新⽅式だ。NTTドコモのポイントサービス「dポイントクラブ」の会員を対象にアンケートを⾏う「プレミアパネル」を使⽤。全国約6000万⼈(18歳以上)から無作為に抽出した⽅々にメールで回答を依頼し、回答者はスマートフォンの画⾯で質問に答える。今回は3⽉5⽇午前9時からメールを配信し、3072⼈から有効回答を得た。
dポイントクラブの会員にはNTTドコモ以外のキャリアユーザーも含まれ、⽇本の有権者の約6割を⺟集団としてランダムサンプリング(無作為抽出)調査を⾏えるのがdサーベイの特徴だ。21年衆院選、22年参院選のほか各種の選挙調査で精度の⾼さを実証してきたSSRCは、地域別・年代別の⼈⼝構成に合わせてメール配信数を設計する「配信設計モデル」を新たに構築。内閣⽀持率など有権者の政治意識を定期的に解析する世論調査の新たなスタンダードに育てるべく、昨年10⽉から毎⽉定例の全国世論調査にdサーベイを採⽤している。
<dサーベイの解説動画> https://www.youtube.com/watch?v=PjLIPto7v4w&t
★本調査の「質問と回答」は、 https://ssrc.jp/blog_articles/20230305.html でご覧ください。
【会社概要】
会社名:株式会社社会調査研究センター
代表取締役社⻑:松本 正⽣
設⽴:2020年4⽉1⽇
本社所在地:埼⽟県さいたま市桜区下⼤久保255 埼⽟⼤学内
TEL. 048-858-3751
ホームページ:https://ssrc.jp/
事業内容:世論調査等各種調査の受託、世論調査研究のコンサルティングおよびコーディネートなど
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