【インタビュー動画公開】補助犬とユーザーのヘリコプター救助訓練を担当した隊員の声
特定非営利活動法人日本補助犬情報センター(神奈川県横浜市)は、身体障害者補助犬とユーザーの救助訓練に従事した浜松市消防航空隊4名の隊員によるインタビュー動画を公開しました。
日本補助犬情報センターは7月18日より、浜松市消防航空隊と実施した「補助犬とユーザーのヘリコプター吊り上げ救助訓練」で救助を担当した4名の隊員のインタビュー動画を公開しました。
補助犬とユーザーの強いきずな
■介助犬ユーザーの救助を担当したA.Wさん
介助犬ユーザーを救助した際に、後から別の隊員と吊り上がってくる介助犬について、「心配で心配でたまりません。」と言っていたのが印象に残っています。
離れていた時間はほんの1,2分だったと思うのですが、それほどユーザーと補助犬には強いきずながあるのだと改めて感じました。
視覚的に伝えるプラカード
■聴導犬ユーザーの救助を担当したM.Mさん
聴覚に障害のあるユーザーにも安心してほしいという思いから、救助の一連の流れについて説明をしたプラカードを作成しました。カードには、写真などを入れて文字を読むことが難しい方でも、視覚的にわかりやすくなるよう工夫をしました。
訓練を通して壁を越える
■盲導犬ユーザーの救助を担当したW.Sさん
訓練前は、視覚に障害のある方にどのように対応したらよいのか壁を感じていましたが、訓練で実際にユーザーと対話をすることで、その壁がなくなりました。
救助時はユーザーが不安を感じないように、その場の状況や犬の様子などをしっかり伝えることを心掛けました。
盲導犬の緊張を和らげるために
■盲導犬の救助を担当したT.Nさん
私たち人間も、初めての経験をする際は少なからず多少の緊張を強いられます。それが災害時であれば尚のことで、それは盲導犬も同じだと感じました。救助が完了するまで、積極的に声かけなどをすることで安心感を与えられるよう心掛けました。
身体障害者補助犬とは
視覚に障害のある人の歩行をサポートする盲導犬、手や足に障害のある方の日常生活動作をサポートする介助犬、耳が聞こえない、聞こえにくい方に必要な音を教えて音源へ誘導する聴導犬、この3種の犬の総称が「身体障害者補助犬」です。
2002年5月22日に成立した身体障害者補助犬法では、身体障害者の自立と社会参加の促進が目的とされています。不特定多数の方が利用する公共施設(飲食店、商業施設、医療機関、宿泊施設等)や公共交通機関は、補助犬ユーザーと補助犬の利用を受け入れる義務があります。
浜松市消防航空隊との訓練について
特定非営利活動法人日本補助犬情報センターは、災害時の弱者支援に焦点を当てた浜松市消防局の取り組み「身体に障害のある方及び身体障害者補助犬に係る消防研修会(全3回)」に協力しています。2023年度には全3回の研修・訓練を実施されました。
■2023年6 月12 日:座学研修
消防局 6 階ホールで消防職員40 人(管理職等)を対象に、(特非)日本補助犬情報センター2 人、(公財)日本盲導犬協会2 人・盲導犬、平成 30 年 7 月豪雨災害において被災の盲導犬使用視覚障害者1 人(Web 参加)を講師として座学を行いました。
■2023年9 月25 日:駐機訓練
消防航空隊ヘリポートで消防職員25 人を対象に、格納庫内での駐機訓練を行いました。
■2023年11月16日:実機訓練
消防航空隊へリポートで、実際のヘリコプター機体を飛行させての吊り上げ救助訓練を行いました。
特定非営利活動法人日本補助犬情報センター
日本補助犬情報センターは、補助犬の社会における理解と普及を目指した活動とともに、障害者の社会参加を推進する事を目的に、第三者機関として中立の立場から相談・情報提供を行っています。
所在:神奈川県横浜市港北区新羽町1688-1-B203
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