<β-カロテンの効率的な摂取方法に関する研究>生にんじんよりも野菜・果実ミックスジュースの方がβ-カロテンを効率的に吸収できることを確認
~第29回カロテノイド研究談話会(2015年9月4日、5日)で発表予定~
カゴメ株式会社(社長:寺田直行、本社:愛知県名古屋市)は、生にんじんよりも野菜・果実ミックスジュースを摂取する方が、β-カロテンを効率的に吸収できることを、ヒト試験により明らかにしました。なお、本試験には、β-カロテンが豊富なにんじんをベースとした野菜・果実ミックスジュース(200 mL当たりにβ-カロテン5700 µgを含む)と、生にんじん(90 g 当たりにβ-カロテン5900 µgを含む)を使用しました。
■β-カロテンとは
にんじんなど緑黄色野菜に多く含まれる橙色の色素成分です。強い抗酸化作用をもち、様々な健康への働きが報告されています。また、β-カロテンは体内で必要な量だけビタミンAに変換され、夜間の視力の維持、皮膚や粘膜の健康維持を助けることが報告されています。さらに、当社での研究により、肌のターンオーバーを促進させ、肌の奥の隠れジミ(シミ予備軍)を減らす効果も期待されています。
■本研究の目的
にんじんに含まれるβ-カロテンは、加熱したり細かく砕いたりすることで、吸収性が高まることが報告されています。本研究では、にんじん加工品(にんじんピューレー、にんじんペーストなど)を原料に使用した野菜・果実ミックスジュースについて、生にんじんよりもβ-カロテンの吸収性が高いかを検証しました。
■結果
生にんじんよりも野菜・果実ミックスジュースを摂取した方が、β-カロテンを効率よく吸収できることを確認しました。
<β -カロテンの吸収量の比較>
※吸収量の指標となる血中濃度曲線下面積(AUC)は、0-24時間における血中のβ-カロテン濃度変化量の推移より算出しました。
AUCの値が大きいほど、吸収量が多いことを示します。
<まとめ>
◆生にんじんよりも野菜・果実ミックスジュースを摂取した方が、β-カロテンを効率的に吸収できることを確認しました。
◆本研究成果は第29回カロテノイド研究談話会(2015年9月4日、5日)にて発表します。
<試験の詳細>
■試験方法
健常な成人男女12名に、5900 µg のβ-カロテンを含む生にんじん※ 90 g、及び5700 µg のβ-カロテンを含む野菜・果実ミックスジュース 200 mLを、いずれも朝に摂取して頂き、摂取前と摂取後(4・12・24時間後)の血中のβ-カロテン濃度を測定しました。そして、摂取後の血中のβ-カロテン濃度から、摂取前の血中のβ-カロテン濃度を差し引いた血中のβ-カロテン濃度変化量(Δ血中β-カロテン濃度)を算出し、β-カロテンの吸収量を調査しました。
※皮をむき、拍子木切り(4~5 cmの長さで約1 cm角の棒状)にしたもの。
■試験結果
①生にんじん及び野菜・果実ミックスジュース摂取後の血中のβ-カロテン濃度変化量の推移
生にんじんを摂取した場合と比較して、野菜・果実ミックスジュースを摂取した場合は摂取後、血中のβ-カロテン濃度が有意に増加しました。
②野菜・果実ミックスジュース、または生にんじんの摂取によるβ-カロテンの吸収率
図1のグラフより、β-カロテンの吸収率の指標となる血中濃度曲線下面積(AUC)※を算出したところ、野菜・果実ミックスジュースの摂取は、生にんじんの摂取よりも大きいAUCを示しました。この結果より、生にんじんよりも野菜・果実ミックスジュースを摂取した方が、β-カロテンを効率よく吸収できることがわかりました。
■まとめ
以上の結果より、β-カロテンは、生にんじんから摂取するよりも、加工したにんじんを使用した野菜・果実ミックスジュースを摂取するほうが、効率的に吸収できることを確認しました。
<生にんじんよりも野菜・果実ミックスジュースの方がβ-カロテンの吸収率が高い理由>
野菜や果実などの植物には強固な細胞壁があり、栄養の吸収を阻害しています。そのため、栄養を吸収するためにはこの細胞壁を壊すことが重要です。細胞壁は加熱や破砕など加工することで壊れます。今回の研究で「野菜・果実ミックスジュースの方が、生野菜に比べてβ-カロテンが吸収されやすい」という結果が得られたのは、野菜・果実ミックスジュースの原料として、加熱及び破砕された野菜加工品を使用しているためであると考えられます。
■今後の展望
にんじんのβ-カロテンと同様に、野菜をジュースにすることによって吸収率が高まる健康成分について明らかにしていく予定です。
にんじんなど緑黄色野菜に多く含まれる橙色の色素成分です。強い抗酸化作用をもち、様々な健康への働きが報告されています。また、β-カロテンは体内で必要な量だけビタミンAに変換され、夜間の視力の維持、皮膚や粘膜の健康維持を助けることが報告されています。さらに、当社での研究により、肌のターンオーバーを促進させ、肌の奥の隠れジミ(シミ予備軍)を減らす効果も期待されています。
■本研究の目的
にんじんに含まれるβ-カロテンは、加熱したり細かく砕いたりすることで、吸収性が高まることが報告されています。本研究では、にんじん加工品(にんじんピューレー、にんじんペーストなど)を原料に使用した野菜・果実ミックスジュースについて、生にんじんよりもβ-カロテンの吸収性が高いかを検証しました。
■結果
生にんじんよりも野菜・果実ミックスジュースを摂取した方が、β-カロテンを効率よく吸収できることを確認しました。
<β -カロテンの吸収量の比較>
n = 10, 平均値 ± 標準偏差, p*** < 0.001, Paired t-test
※吸収量の指標となる血中濃度曲線下面積(AUC)は、0-24時間における血中のβ-カロテン濃度変化量の推移より算出しました。
AUCの値が大きいほど、吸収量が多いことを示します。
<まとめ>
◆生にんじんよりも野菜・果実ミックスジュースを摂取した方が、β-カロテンを効率的に吸収できることを確認しました。
◆本研究成果は第29回カロテノイド研究談話会(2015年9月4日、5日)にて発表します。
<試験の詳細>
■試験方法
健常な成人男女12名に、5900 µg のβ-カロテンを含む生にんじん※ 90 g、及び5700 µg のβ-カロテンを含む野菜・果実ミックスジュース 200 mLを、いずれも朝に摂取して頂き、摂取前と摂取後(4・12・24時間後)の血中のβ-カロテン濃度を測定しました。そして、摂取後の血中のβ-カロテン濃度から、摂取前の血中のβ-カロテン濃度を差し引いた血中のβ-カロテン濃度変化量(Δ血中β-カロテン濃度)を算出し、β-カロテンの吸収量を調査しました。
※皮をむき、拍子木切り(4~5 cmの長さで約1 cm角の棒状)にしたもの。
■試験結果
①生にんじん及び野菜・果実ミックスジュース摂取後の血中のβ-カロテン濃度変化量の推移
生にんじんを摂取した場合と比較して、野菜・果実ミックスジュースを摂取した場合は摂取後、血中のβ-カロテン濃度が有意に増加しました。
図1.生にんじん及び野菜・果実ミックスジュース摂取後の血中β-カロテン濃度変化量の推移
(n = 10, 平均値 ± 標準偏差, p* < 0.05, p*** < 0.001, Paired t-test)②野菜・果実ミックスジュース、または生にんじんの摂取によるβ-カロテンの吸収率
図1のグラフより、β-カロテンの吸収率の指標となる血中濃度曲線下面積(AUC)※を算出したところ、野菜・果実ミックスジュースの摂取は、生にんじんの摂取よりも大きいAUCを示しました。この結果より、生にんじんよりも野菜・果実ミックスジュースを摂取した方が、β-カロテンを効率よく吸収できることがわかりました。
※吸収量の指標となる血中濃度曲線下面積(AUC)は、図1の0-24時間における血中のβ-カロテン濃度変化量の推移より算出しました。
AUCの値が大きいほど、吸収量が多いことを示します。■まとめ
以上の結果より、β-カロテンは、生にんじんから摂取するよりも、加工したにんじんを使用した野菜・果実ミックスジュースを摂取するほうが、効率的に吸収できることを確認しました。
<生にんじんよりも野菜・果実ミックスジュースの方がβ-カロテンの吸収率が高い理由>
野菜や果実などの植物には強固な細胞壁があり、栄養の吸収を阻害しています。そのため、栄養を吸収するためにはこの細胞壁を壊すことが重要です。細胞壁は加熱や破砕など加工することで壊れます。今回の研究で「野菜・果実ミックスジュースの方が、生野菜に比べてβ-カロテンが吸収されやすい」という結果が得られたのは、野菜・果実ミックスジュースの原料として、加熱及び破砕された野菜加工品を使用しているためであると考えられます。
■今後の展望
にんじんのβ-カロテンと同様に、野菜をジュースにすることによって吸収率が高まる健康成分について明らかにしていく予定です。
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザーログイン既に登録済みの方はこちら
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像
- 種類
- 調査レポート
- ビジネスカテゴリ
- ソフトドリンク・アルコール飲料
- ダウンロード