ロシア ロスアトムグループと三菱電機がパートナーシップに合意
ロシアの国営原子力企業ロスアトム社(モスクワ、代表 セルゲイ・キリエンコ、以下 ロスアトム社)の子会社である株式会社ルスアトム自動制御システム(モスクワ、最高経営責任者 アンドレイ・ブトコ、以下RASU)と、三菱電機株式会社(東京都千代田区、取締役会長 山西 健一郎、以下 三菱電機)は、2016年10月19日~20日にかけてモスクワで開催されたATOMEX2016で、原子力発電所の自動技術プロセス制御システム分野の相互理解と事業協力についての覚書を取り交わしました。
RASUのCEOであるアンドレイ・ブトコは、「原子力発電所や産業施設用の計装制御システムなどを手掛ける世界有数のメーカーとの提携が、今後の相互利益につながると確信しています。当社には独自に開発した原子力発電所用の革新的な計装制御システム技術があり、福島第一原子力発電所での事故を教訓にした安全要件をもとに、世界市場へ提案することができます。」と話しました。
また、「RASUは計装制御システム分野において世界規模で活躍する開発者と協力関係にあり、今回の三菱電機との締結は、技術者の知識・技術の向上、機器への迅速かつ円滑なデータ取込み、最新のIT技術による市場活動の包括、および効率的な資金調達方法など、とても有意義なものです。」と述べました。
これについて、三菱電機の原子力・医療システム事業部の古田克哉氏は、「2011年に起きた福島第一原発事故以降、日本の原子力産業は厳しい状況が続きましたが、私たちは新しい安全要件を満たすため、継続的な開発に取り組んできました。」と話しています。
また、「プラント建設による豊富な経験と知識から、既存の原発に組み込まれているシステムのメンテナンスサービスも実施しており、高い信頼性のもと国内外のお客様からご好評をいただいておりますので、今後ロシア企業との協力関係においても期待を寄せています。」と述べました。
RASUと三菱電機は、既存の自動制御システムの更なる安全性の向上と、世界市場における技術の協議および設計に力を入れていきます。
今回の締結の元となるRASUと三菱電機の試験プロジェクトが成功した場合、ロスアトムグループ各社は三菱電機の制御システム用モジュールや構成部品の一部を現地生産に移行する可能性があります。また、本プロジェクトは技術者やマーケティングの専門家から構成されており、二国間の作業部会により実施される予定です。
参考:
株式会社ルスアトム自動制御システム(RASU)は、原子力および産業施設の計装制御(IC)ソリューション、 IC設計の提供、試運転、メンテナンスサービス等を提供しているロスアトムのグループ会社です。
RASUが提供するICシステムは、既存のITインフラへの信頼性や、柔軟性、適応性を持ち合わせております。当社の主なパートナーは、IC部品やサブシステムの設計および開発に関するロスアトム社の子会社であり、ルスアトム海外支社、ロスエネルゴアトム、NIAEP-ASE、ルスアトムサービスなど、原子力建設と近代化プロジェクトに関する企業に提供しております。
また、今後数年の間に北部・中央ヨーロッパ、東南アジア、中東、アフリカで建設予定の原子力発電所に当社のICシステムを提供致します。RASUは世界基準における自動化分野の市場の場で、国内のハード・ソフトウェア企業の指導者的役割を果たし、フル稼働での運営と新しい技術の導入を支援することにより、業界全体の更なる技術向上に向けて努めて参ります。
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