子宮/卵巣の疾患における不妊治療の実態調査
不妊治療を行う前の子宮/卵巣疾患治療において「妊娠のしやすさ」への十分な説明があった割合は約50%にとどまる。
【調査サマリ】
子宮/卵巣に関する疾患は、「子宮内膜症」が最多の34%であり、子宮内膜ポリープ22%、子宮筋腫が20%でTOP3であった
子宮/卵巣に関する疾患の治療方法は、「手術」が最多の72%であり、医師から治療後に「妊娠のしやすさ」へ影響があるか十分に説明があったかに関しては、「はい」が最多の50%の一方で、「いいえ」が22%、「どちらともいえない」も28%と一定数存在した
不妊治療をする際に診断された方において、疾患が初診検査ですぐに分かった方(48%)よりも、不妊治療を実施してから分かった方(52%)の方が多い結果となった
不妊治療を実施した施設が疾患の治療をできると答えた方は48%であり、できないと答えた方は41%であった
▶不妊治療を実施した施設が疾患の治療をできる施設ではないため、別の病院と連携/紹介することを提案された方の割合は71%にとどまった
▶一方で、それ以降、妊娠に結び付かないため自分で他の病院を探した方は半数に及んだ
【調査背景】
「女性医療×AI」を軸にサービスを展開するvivola株式会社は不妊治療における個別化医療に取り組んでいます。
2022年4月より不妊治療が保険適用の対象となり、これまでよりも金銭的な負担が低下した事で、世帯年収の低い若年層の患者も治療を受けやすくなりました。一方で、今回の不妊治療の保険適用には回数制限があり、高齢の患者だけでなく、年齢が若くても卵巣機能が低下した不妊治療患者は保険適用外となる場合もあります。
卵巣機能が低下する要因の1つに、子宮/卵巣の疾患があります。子宮内膜症、腺筋症、チョコレート嚢胞などの場合、炎症や癒着による物理的な妊娠への阻害や卵管、子宮内環境の組成を変化させたりと、様々な要因で不妊との関連が指摘されており、このような患者の治療方法は、過去の疾患歴や治療歴により最適な治療方法が異なります。今回は、その実態を把握するため、「子宮/卵巣の疾患における不妊治療の実態調査」を実施しました。
【調査概要】
調査の方法:WEBアンケート
調査の対象:
子宮/卵巣の疾患(子宮内膜症、卵巣チョコレート嚢胞、子宮腺筋症、子宮内膜ポリープ、子宮筋腫)にかかられたことがある方、体外受精(もしくは顕微授精)の治療をしている(いた)方
有効回答数:女性50名
調査実施日:2023年9月25日~2023年10月30日
調査主体:vivola株式会社
【調査結果】
子宮/卵巣に関する疾患は、「子宮内膜症」が最多の34%であり、診断時期は、「不妊治療をする際」が最多の54%だが、「不妊治療の前(婦人科など)」も3割以上を占めている
▶子宮/卵巣に関する疾患は、子宮内膜症が34%、子宮内膜ポリープ22%、子宮筋腫が20%でTOP3
▶子宮/卵巣に関する疾患は、2種類以上の疾患(※)を併発している場合も2割を超える
※子宮内膜症、子宮腺筋症、子宮内膜ポリープ、子宮筋腫を含む
【不妊治療をする前に診断された方を対象とした質問】
子宮/卵巣に関する疾患の治療方法は、「手術」が最多の72%であり、医師から治療後に「妊娠のしやすさ」へ影響があるか十分に説明があったかに関しては、「はい」と答えた方は半数にとどまった
▶治療方法は、手術が最多の72%で、経口薬が17%と次いだ
▶「妊娠のしやすさに関する説明があったか?」は、「はい」が最多の50%の一方で、「いいえ」が22%、「どちらともいえない」も28%と一定数存在した
【不妊治療をする際に診断された方を対象とした質問】
不妊治療をする際に診断された方において、疾患が初診検査ですぐに分かった方(48%)よりも、不妊治療を実施してから分かった方(52%)の方が多い結果となった
【不妊治療をする際に診断された方を対象とした質問】
手術などは医療機関によっては設備が整っていない場合もあり、不妊治療を実施した施設が疾患の治療をできると答えた方は48%にとどまり、できないと答えた方は41%であった
「不妊治療を実施した施設が疾患の治療をできる施設でしたか?」という問いに対して、「いいえ」もしくは「分からない」と答えた方において、別の病院と連携/紹介することを提案された方の割合は71%となった。また、自分で他の病院を探した方は半数に及んだ
▶別の病院と連携/紹介することを提案されなかった方の割合は約3割にも及ぶ
【専門家の見解】
「妊娠は子宮周辺の環境が関与するため、子宮や卵巣の疾患が影響を及ぼす可能性があります。これらの疾患は不妊治療を実施する際に分かることもあれば、近年はプレコンセプションケアが重視され、婦人科検診を受けることで早期に発見されることもあります。
治療方法として、特に手術は妊孕性に影響を与える可能性があり、患者さんごとに適切な治療法を選択する必要があります。
不妊治療を行う施設は、体外受精などの妊娠の成立の部分だけにフォーカスするのではなく、患者さんと多角的な視点で向き合うことが重要です。また、患者さんは知識を身につけ、自身の体をよく理解した上で治療を受けることが、最終的にはご自身のためになるのではないでしょうか。」
【vivola株式会社に関して】
人生100年時代と言われ、女性の社会進出、晩婚、晩産化が進む現代、ライフスタイルやキャリアの在り方には変化が起きつつあります。しかし、寿命が延びていても女性の出産適齢期は大きく変化しておらず、医学的な妊娠、出産のベストタイミングは、現代の感覚とずれが生じてきています。当社は人生100年時代のライフステージの捉え方を見直し、女性医療を支えるAIサービスを提供してまいります。
会社概要
会社名: vivola株式会社
代表者: 代表取締役 CEO 角田夕香里
設立年月:2020年5月
本社 : 東京都渋谷区渋谷3-6-2
URL : https://www.vivola.jp/
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