玄米・米糠発酵食品(FBRA)、潰瘍性大腸炎患者を対象とした研究で、炎症の指標“高 感度CRP”の改善を確認
京都府立医科大学などが、FBRAの潰瘍性大腸炎に対する有効性を評価
株式会社玄米酵素(本社:北海道札幌市)は、京都府立医科大学などと共同で行った研究において、潰瘍性大腸炎患者を対象に、玄米と米糠を発酵させた食品(FBRA:Fermented Brown rice and Rice bran by Aspergillus oryzae)を摂取した際の有効性と安全性を二重盲検ランダム化割付臨床試験で評価しました。

その結果、潰瘍性大腸炎の自覚症状を評価する主要評価項目では、統計学的に有意な改善は認められませんでしたが、炎症の指標である“高感度CRP”については、試験途中で中止した参加者を除外し実際にFBRAまたは無機能食品を摂取した患者さんのみを比較する検討(PPS解析)において、FBRA摂取群で統計学的に有意な改善を認めました。
本研究成果は、査読付き国際英文誌である「JGH Open」に2026年10月に掲載されました。
【研究概要】
潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜に原因不明のびらんや潰瘍を伴う炎症が生じる慢性疾患で、日本国内では難病に指定されており、令和6年時点で指定難病の受給者は約15万人となっています。

FBRAは、玄米と米糠を麹菌で発酵させた食品で、基礎研究において腸内環境の改善、抗炎症作用、発がん抑制作用、認知機能の低下の抑制などの機能性が報告されています。これまでに動物モデルを用いた研究では、FBRAが実験的な大腸炎の発症を抑制する可能性も報告されました。
潰瘍性大腸炎と食事の関係に関心が高まる中、本研究では、潰瘍性大腸炎患者を対象とし、FBRAの摂取が潰瘍性大腸炎患者の症状や炎症関連指標に与える影響を評価しました。FBRAと比較する対照食品は、外観や形状がほぼ同じになるよう調製した食品(無機能食品)を使用しました。
・対象:20歳以上の潰瘍性大腸炎患者
・研究デザイン:二重盲検ランダム化クロスオーバー試験
*二重盲検:参加者と研究担当者の双方が、どちらの食品を摂取しているか分からない方法
*ランダム化:参加者を無作為に2群にグループ分けする方法
*クロスオーバー試験:同じ参加者が異なる食品を摂取して比較する
・FBRA摂取期間:14週間
・比較対照食品:FBRAと外観や性状を似せた食品
・摂取量:FBRA・比較対象食品ともに、最初の1週間は1包(3.5g)/日、次の1週間は3包(10.5g)/日、その後の12週間は6包(21g)/日
・主要評価項目:臨床活動性指数(CAI)の改善
・副次評価項目:炎症および栄養状態に関する血液指標、安全性など
【研究結果】
①自覚症状の主要評価項目では、有意な差は認められず
潰瘍性大腸炎の自覚症状は、臨床活動性指数(CAI)を用いて評価しました。CAIは、下痢の回数、 血便、腹痛、全身状態などを点数化した指標で、点数が高いほど症状が強いことを示します。FBRA摂取群と対照食品摂取群のCAIを比較した結果、統計学的に有意な差は認められませんでした。
②高感度CRPの改善割合が有意に高かった
炎症および栄養状態に関する血液検査の指標を調べました。炎症の指標である高感度CRPについては、試験途中で中止した参加者を除外した実際に摂取した人だけでの解析(PPS解析)を行ったところ、改善した参加者の割合は、対照食品摂取群と比較してFBRA摂取群で有意に高いことが示されました。
・FBRA摂取群:20人中15人(75.0%)で改善
・対照食品摂取群:24人中10人(41.7%)で改善
・改善割合比:1.80
・95%信頼区間:1.05~3.08

*高感度CRP:血中にある炎症に関わる物質を、微量まで測る検査
その他の炎症状態を示す血液指標である赤血球沈降速度と白血球数、栄養状態の関連指標である血清総たんぱく質と血清アルブミンについても、FBRA摂取群で改善傾向が示されました。
③重大な有害事象は確認されず
試験期間中、重大な有害事象は認められませんでした。FBRA摂取後に腹部の張りなどを理由に摂取を中止した参加者がいましたが、摂取中止後に症状は消失するなど、安全性上の問題は確認されませんでした。
【本研究の意義】
今回の研究では、FBRAによる潰瘍性大腸炎の自覚症状に対する有意な改善効果は確認されませんでしたが、炎症の指標である高感度CRPについては、PPS解析では統計学的に有意な差が認められました。その他の血液指標でも改善傾向が示されました。これらの結果は、FBRAが潰瘍性大腸炎患者における炎症状態の改善に影響を及ぼす可能性を示唆しています。
【論文情報】
・論文タイトル:Efficacy of Fermented Brown Rice by Aspergillus oryzae(FBRA)in Ulcerative Colitis: A Double-blind Randomized Trial
・研究機関:京都府立医科大学、徳島大学、東邦大学、札幌がんセミナー
・研究登録番号:UMIN000009364
・掲載誌:JGH Open , Volume 10, Issue 10(2026)
・著者:Hideki Ishikawa、Yoshinari Onishi、Keiko Kataoka、Yoshitaka Murakami、Michihiro Mutoh、Hiroshi Kobayashi
【本リリースのPDFファイル】
https://www.genmaikoso.co.jp/data/m/20261014.pdf
【玄米・米糠 発酵食品(FBRA)とは】
玄米・胚芽・表皮を麹菌で発酵させた ”手軽に玄米の健康成分を摂取できる発酵食品” です。

約30年にわたる学術的基礎研究の結果、
・さまざまな臓器での発がんを抑える機能
・炎症を抑える機能
・腸内環境を改善する機能
・酸化を抑える機能
などが示されており、40本以上の学術論文が発表されています。
研究データは、学術研究解説サイト「ふぶらぼ」で解説しています。
【株式会社玄米酵素について】
株式会社玄米酵素は、1971年の創業以来、玄米自然食を基本とした健康的な食生活の提案、セミナーや自然食料理教室などの食育活動、自然食レストランの運営、健康自然食品の製造販売、食を通じた予防医療にとり組む医師・医療機関との連携、安心安全な農業の推進を通じて、健康社会の実現に貢献しています。

【会社概要】
・会社名:株式会社玄米酵素
・所在地:北海道札幌市北区北12条西1丁目1-1
・創業:1971年
・担当部署:学術研究担当 水野知光
・電話:011-736-2345
・メール:mizuno@genmaikoso.co.jp
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