Yoii、NEDO採択の国家プロジェクトに研究参画 - 秘密計算(MPC)で企業の機密データを守りながらLLMを活用する基盤の研究開発を開始
Ethereum Foundation採択の「トラストレス人狼」で培った暗号技術を発展。金融分野での実証を目指す
株式会社Yoii(本社:東京都目黒区、代表取締役CEO:宇野 雅晴、以下「Yoii」)は、一般社団法人AIデータ主権共創機構(略称:CODAS、代表理事:花岡 悟一郎)が国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/データの秘匿性を考慮した効率的なAI学習手法の開発」の委託主体として採択されたことを受け、CODASより研究委託を受託し、秘密計算の手法の一つであるMPC(Multi-Party Computation:マルチパーティ計算)を用いた研究開発を開始したことをお知らせいたします。
本研究は、企業が自社の機密データを外部に開示することなくLLMを活用できる基盤の構築を目指すものです。研究期間は2026年度から2028年度までの最大3年間で、金融分野での実証実験の実施を目標としています。

■ 背景:「データを渡さないとAIが使えない」という構造課題
生成AIの業務活用が広がる一方で、国内企業の約7割が、生成AIの活用に伴う情報漏えいやデータプライバシーのリスクを懸念しているという調査結果があります(※1)。特に金融・法務・医療といった規制産業では、顧客情報や取引履歴、審査基準といった機微な情報を外部のAI基盤に送信すること自体が許容されにくく、最も価値のある業務データほどAIに活用できない、というジレンマが生じています。
NEDOの本事業は、こうした課題に対し「データの秘匿性を考慮した効率的なAI学習手法」の開発を国として推進するものです。CODASが委託主体として採択され、Yoiiは参画企業の一社として、暗号技術によりこの課題を解決する研究パートを担います。

(※1)一般社団法人日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)「企業IT動向調査報告書2025」
■ 本研究で目指すもの
この研究では、MPCによる秘密計算を用いて、企業の機密データを守りながらLLMを活用できるようにすることを目指します。規制産業ほどAI活用が進まないという現在の状況を、暗号技術によって変えたいと考えています。
秘密計算とは、データを秘匿したまま計算を行う技術の総称です。本研究で用いるMPCは、データを暗号学的に分割し、分割されたまま計算する方式を指します。
研究成果はオープンソースとして段階的に公開し、論文発表や標準化活動を通じて広く社会に還元する方針です。技術的な内容は、研究の進展にあわせて順次公開してまいります。
■ 「トラストレス人狼」からの技術的連続性
Yoiiは2024年より、Ethereum Foundationのエコシステム・サポート・プログラムにおいて2度の採択(2024年2月・2025年2月)を受け、ゼロ知識証明と秘密計算を組み合わせた独自技術「zk-mpc」の研究開発を続けてきました。2026年4月には、その成果として、信頼できる第三者なしに不完全情報ゲームを進行できる「トラストレス人狼」をEthereumテストネット上で公開しています(関連リリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000019.000078333.html )。
複数の参加者がそれぞれ秘密を持ち、それを隠したまま計算する。この技術的な蓄積が、本研究の出発点となっています。今回のNEDO事業への参画は、ゲームという題材で実証してきた技術を、金融という社会インフラの領域へ本格展開するステップと位置づけています。
■ 研究体制
研究開発は共同創業者CTOの大森 亮が統括します。大森は東京大学大学院情報理工学系研究科で修士号を取得し(在学中の研究はSIGGRAPH Asia 2019に採択)、2022年よりEthereum Foundationのグラントのもと、中江 優介とともに、MPCに公開検証可能性を付与するZKMPC(Publicly Auditable MPC)を共同で研究開発してきました。中江は東京大学大学院数理科学研究科の博士後期課程に在学中の数学研究者で、専門は作用素環論。純粋数学で培った数理的な厳密性を土台に、ゼロ知識証明や暗号数理の研究開発に取り組んでいます。両名は2024年11月にタイで開催された国際カンファレンス「Devcon SEA」で本研究の基盤となる成果を共同発表しています。
また本研究では、LLM分野の研究者・エンジニアを中心に体制を拡充します。産学連携による共同研究ポジション(論文の共同執筆を前提としたLLM研究員)のほか、LLMエンジニア、暗号技術を実装する数理エンジニアの募集を開始しました。関心をお持ちの研究者・エンジニアの方は、下記お問い合わせ先までご連絡ください。
■ Yoiiの本業との接点
Yoiiは、スタートアップ・中小企業向けにレベニュー・ベースド・ファイナンシング(RBF)「Yoii Fuel」を提供するFintech企業です。RBFの審査では企業の売上データや財務情報をお預かりしており、「機密データをいかに安全に扱いながら精度の高い審査を行うか」は、当社自身が日々向き合っている実務上の課題でもあります。
本研究が実用化されれば、企業は機微なデータを開示することなくAIによる審査や分析を受けられるようになり、金融機関の側も、データ管理のリスクを抑えながらAIを活用できるようになります。
本事業では金融分野の実データを用いた実証実験を予定しており、リスク審査・不正検知・コンプライアンス審査などの領域で、実証にご関心をお持ちいただける金融機関・事業会社を募集しています。ぜひお気軽にお問い合わせください。
■ 一般社団法人AIデータ主権共創機構(CODAS)について
一般社団法人AIデータ主権共創機構(CODAS)は、「安全・安心なAI社会」の実現を目指し、データプライバシー技術の研究開発とオープンソース化による社会実装を推進する非営利・中立の法人です。データを外部に出さずにAIを高度活用できる「Privacy-First AI」基盤を「創る・使う・広げる」を基本理念とし、研究開発・実装実証・エコシステム構築の3つの柱で活動しています。本年7月31日にはローンチイベントを開催し、本格始動を発表しました。
代表理事:花岡 悟一郎/設立:2025年10月/URL:https://codas-ai.org/jp
CODASのリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000175496.html
■ 株式会社Yoiiについて
Yoiiは、スタートアップ・中小企業に「レベニュー・ベースド・ファイナンシング(RBF)」という新しい資金調達の選択肢「Yoii Fuel」を提供するFintech企業です。YoiiはRBFの提供を通じ、「資産の流動性を上げ、挑戦する起業家・企業の成長を後押しする」というミッションを実現してまいります。

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会社名 |
株式会社Yoii |
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所在地 |
東京都目黒区青葉台3-6-16 HF青葉台ビル |
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代表者 |
代表取締役CEO 宇野 雅晴 |
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設立 |
2021年4月 |
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資本金 |
1,409,382,995円(資本準備金を含む) |
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事業内容 |
レベニュー・ベースド・ファイナンシング(RBF)「Yoii Fuel」の提供 |
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ウェブサイト |
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外部株主 |
伊藤忠テクノロジーベンチャーズ、One Capital、インクルージョン・ジャパン、東京大学協創プラットフォーム開発、三菱UFJ信託銀行、FFGベンチャービジネスパートナーズ、BIPROGY、農林中金イノベーション投資事業有限責任組合、Plug and Play Japan、HiJoJo Partners、dLab Group Limited、その他個人投資家(順不同) |
■ 本件に関するお問い合わせ先
株式会社Yoii お問い合わせ窓口:contact@yoii.jp(実証実験・共同研究・採用に関するお問い合わせもこちらへ)
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