粉飾リスクを徹底分析する「粉飾AI」、ジュリオ株式会社が新開発
金融機関の粉飾リスク対策を、公認会計士を学習したAIがサポート
生成AIシステム開発を手がけるジュリオ株式会社(東京都品川区、代表取締役:姥貝 賢次)は、公認会計士や公認不正検査士の専門知識を活用し、過去の実際の粉飾事例をベースにした高度な解析が可能な「粉飾AI」を新たに開発しました。本AIは、金融機関の各部門や企業内の監査役、ガバナンス部門が直面する粉飾リスクを総合的に解析し、リスク管理と意思決定の高度化をサポートします。
粉飾AIの概要
「粉飾AI」は、開示情報、内部情報、財務データなどの入力により、高度な粉飾分析レポートを提供します。分析は以下の3つの主要なアプローチにて多角的かつ多重に行われます。
定性分析:事業性評価、事業性理解、企業環境分析、ビジネスモデル分析
定量分析:財務分析
粉飾分析:粉飾事例データベースと連携し、監査基準(金融庁)、監査基準委員会報告書、実務指針、国際監査・保証基準審議会(IAASB)のガイダンスを参照しながら、粉飾リスクを検出・評価します。
粉飾分析レポート(例)
【A社 粉飾リスク分析】
1. 有形固定資産の計上に関する疑義
A社は、202X年度の決算において、有形固定資産の計上に不自然な点が見受けられます。特に環境規制への対応を目的とした新たな設備投資に関連する支出が、資産として計上されています。本来、規制対応のための支出の一部は費用として処理されるべきであるにもかかわらず、資産計上されている可能性があります。
2. 参考事例:B社の過去事例
過去にB社でも類似の粉飾が確認されており、資産価値を不正に高く見積もることで利益を過大に計上していたことが判明しています。A社の場合も同様のリスクが存在すると考えられます。
3. 推奨される対応手続
・設備投資関連書類の精査(投資計画、契約書)
・財務諸表の注記の詳細確認(有形固定資産、減価償却)
・環境規制対応報告書の確認(社内報告、経費処理)
・監査報告書の再検証(過去の指摘や修正内容)
金融機関が直面する主なリスク
金融機関が粉飾決算に直面した際に、以下のようなリスクが発生することが考えられます。
1. 貸倒リスク
返済能力の低下:粉飾決算により企業が実際の財務状況を偽ると、返済能力が実際よりも高く見積もられてしまいます。特に大口取引先で粉飾が発覚し、倒産に至った場合、融資の回収が困難になり、金融機関の損失が拡大するリスクがあります。
2. 法的リスク
審査過程の不備による責任:粉飾を見逃した場合、金融機関は適切なリスク評価を怠ったと判断され、監督当局や投資家から制裁や損害賠償請求を受ける可能性があります。これにより、金融機関の信用やレピュテーションが損なわれるリスクもあります。
3. 資産評価リスク
過大評価による誤判断:粉飾決算に基づく資産評価が実態と大きく乖離している場合、過大評価された資産を基にした融資や投資判断が誤ることがあります。この結果、後に企業が倒産し、回収不能となるリスクが生じます。
「粉飾AI」の特徴と利点
高度な粉飾リスク解析 |
過去の粉飾事例を学習したAIが、多様な手口を早期に検出し、複雑なリスクも正確に評価。 |
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多領域対応と正確なリスク評価 |
融資審査、監査役、ガバナンス部門で活用可能。財務諸表や取引履歴、業界データを解析し、粉飾の兆候を見逃さない。 |
リスク指摘と対応策の提案 |
検出したリスクに対し、具体的な対応策と改善提案を自動で提示し、リスク管理体制を強化。 |
業務プロセスの効率化 |
AIによる高速・正確なデータ処理により、業務時間とコストを大幅に削減。 |
期待される効果
1. リスク管理とガバナンスの強化
AIが過去の粉飾事例をベースにした解析を行うことで、金融機関のリスク管理が強化され、意思決定の精度が向上します。
2. 信用リスクの低減
粉飾を見抜くことで、金融機関の信用を守り、レピュテーションリスクを低減します。
3. 業務効率の向上
自動解析によって各部門の負担が軽減され、プロセスの効率化が実現されます。
今後の展望
当社は、この「粉飾AI」を通じて、金融機関および企業のリスク管理を支援し、ガバナンス体制の強化と業務効率化を推進してまいります。
また、この技術は従業員不正へも対応可能であり、企業内部のガバナンス強化にも寄与します。
粉飾AIにご関心のある金融機関や企業の皆様からのお問い合わせをお待ちしております。
お問い合わせ先
会社名:ジュリオ株式会社
担当部署:広報部
ご連絡フォーム:https://www.jurio.jp/contact
ウェブサイト:https://jurio.jp
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