DataLabs、3次元配筋検査ツール「Modely」を用いたNEXCO中日本との技術実証にて配筋検査の業務効率化を確認
今後はNEXCO中日本との協働をさらに深め、業務への実践的な導入を始め、インフラ維持管理の高度化に向けた連携を継続いたします。
イノベーション交流会とは
イノベーション交流会は、次世代技術を活用した革新的な高速道路保全マネジメント「i-MOVEMENT(アイムーブメント)」の実現に向けて、コンソーシアム方式によりオープンイノベーションを推進する組織として、2019年7月にNEXCO中日本が設立しました。
DataLabsは2022年6月にイノベーション交流会が主催した「高速道路DXアイデアコンテスト」にて優秀賞に採択され、これまで連携を模索して参りました。
技術実証について
【狙い】
高速道路の工事は、交通規制の制約により夜間施工での計画が多く、配筋検査における立会検査については、立会準備から完了までの現場休止期間が長くなると、施工に遅れが生じるという課題がございました。本実証では、Modelyを活用して、これらの省力化に加え、通常の配筋検査における受発注者間の業務効率化を図れるかどうかを検証いたしました。
【実証方法】
通常の立会検査(配筋検査)に代わり、LiDAR付のiPadで対象物をスキャンし、点群データをModelyのクラウドシステムにアップロード。点群データを基に生成された鉄筋モデルを用いて、検査項目の自動合否判定および帳票出力の有効性、作業効率を確認、評価いたしました。(2023年4月実証開始)
実証結果
本実証において、主に下記の点での有効性が確認されました。
・簡易かつ短時間で配筋部の3次元データが取得でき、容易な操作でのモデル化及び記録
・非効率であった検査準備や、内業の写真整理といった作業時間の削減
・生成したモデルを閲覧すれば、誰でも施工時の配筋径・配筋箇所などの確認が可能。点群・モデル化することによる、施工後の現場状況の詳細な把握
NEXCO中日本プレスリリース:https://www.c-nexco.co.jp/corporate/pressroom/news_release/5830.html
今後について
本実証において、コンクリート打設後に不可視となる配筋部について、モデルでの記録管理・事後確認が可能なことが確認され、3次元化による維持管理業務の高度化への寄与も見込まれる、との評価をいただきました。
NEXCO中日本においては、管内の高速道路の老朽化等に伴い、「高速道路リニューアルプロジェクト」として高速道路構造物の維持管理に要するコストの最小化や予防保全・性能向上を掲げておられます。
DataLabsは高速道路構造物の維持・修繕領域での業務革新に資するべく、今後の実用化に向けて実践的な試行導入や評価等に取り組んで参ります。
Modelyとは
Modelyは点群データを活用した3次元配筋検査ツールです。LiDAR付のiPad等でスキャンした配筋の点群データをModelyにアップロードすると、検査範囲を画面上でクリック指定するだけで範囲内の鉄筋を一斉に検出しモデル化することが可能です。また、ピッチや本数、かぶりや継ぎ手長等の各検査項目を自動計測し、設計値と比較した上で帳票まで自動作成。作成された帳票やモデル・点群データは、施工者と発注者間でクラウド上での共有が可能で、任意の箇所にコメントや写真を付記してチャット感覚でコミュニケーションすることも出来ます。
Modely導入のメリット
下記の点から、従来手法の配筋検査に比べ大幅な省力化を実現いたします。
・発注者側はクラウド上で検査結果が確認でき、現場立会の頻度を軽減
・施工者側も従来複数人で行っていた検査を1人で実施できるほか、iPad内で帳票作成までワンストップで完結するため事務所作業を軽減
・点群処理からモデリングまでiPad上で完結するため、高価格の専用ソフトや専用計測デバイスが不要。UIも簡素で誰でも使いやすい仕様
Modely実績
Modelyは2023年4月のリリース以降、大手ゼネコン様から全国各地の建設会社様をはじめ各種インフラオーナー(発注者)様等のクライアント様に導入していただいております。また、ユーザー様からのご意見・ご要望を反映しながら、2週間に1度のペースで機能のアップデートを行っております。
【サービスリリース以降の主なアップデート】
・発注者招待:Modely上で作成した配筋検査結果(3Dモデルと帳票)に発注者を招待することで、施工者だけでなく発注者もModelyを閲覧頂くことが可能です。
・任意の箇所へのコメント・画像アップロード:測定箇所の3次元モデルについて、任意の箇所にコメントと画像のアップロードが可能になり、より正確かつ詳細な情報伝達、共有して頂けます。
・各々の鉄筋距離の表示と鉄筋・かぶり厚の表示:鉄筋距離の平均距離だけでなく、各々の鉄筋距離を表示させることで修正箇所を明確にすることができます。また、かぶり厚の測定も可能です。
・設計図(pdf)のアップロード:設計図をアップロードしておくことで、Modely上で測定箇所を確認できます。
Modely今後のアップデート予定
▪️点群上で、選択した領域を隠す機能(写り込んだ足場などを消すのに活用可能)
▪️バーチャル型枠機能(設計時の値を用い、型枠設置位置をかぶり厚の推定結果から決める機能)
▪️設計時の配筋モデル(CIMデータ)との重畳表示
▪️スペーサーの個数算出機能
▪️フック筋の長さ、フック筋に対するかぶり厚の算出機能
▪️鉄筋種別の登録機能
▪️出来形管理図表に対応する項目の追加
▪️プロジェクトの階層追加
※アップデート予定は、予告なく変更する可能性がございます。
「ジャパンビルド-建築の先端技術展-第3回建設DX展」でModelyを実演
DataLabsは12月13日(水)から15日(金)まで、東京ビッグサイトにて開催される「ジャパンビルド-建築の先端技術展-第3回建設DX展」に出展いたします。
今回DataLabsのブースでは弊社製品Modely及び補修工事向け3次元自動検測サービスHatsulyのご紹介。配筋模型を用いてのiPhone/iPadによる点群取得&モデル化デモンストレーションを実施いたします。
【建設DX展東京展 開催概要】
展示会名:第8回 ジャパンビルド-建築の先端技術展-
会期:2023年12月13日(水)~15日(金) 10:00~18:00(最終日は17時終了)
会場:東京ビッグサイト
※ジャパンビルド-建築の先端技術展とは
BIM、CIM、CAD、ICT建機、次世代 足場、現場管理、工程管理システム、測量機器、業務効率化システム、建設ロボットなど、建設業のDX(デジタルトランスフォーメーション)技術が出展します。ゼネコン・サブコン・建設会社などが製品・技術の導入を目的に来場する建設DXの専門展示会です。
【DataLabs展示会ブース紹介 】
主な取扱いプロダクト:iPad1台で配筋検査を簡単に!配筋検査省力化ツール「Modely」
超簡単!3Dモルタル量・はつり深さ自動算出ツール「Hatsuly」
小間番号:28-17
製品カテゴリー : BIM/CIM,働き方改革・業務効率化,建設DX,建設現場の効率化
来場者登録(無料)
https://www.japan-build.jp/tokyo/ja-jp/register.html?code=0886496626083641-PRR
会社概要:DataLabs株式会社
点群データの自動3Dモデル化(BIM/CIM化)技術を基に、あらゆる建設業務を効率化するクラウドシステムの提供を行う。
設立:2020年7月
代表取締役:田尻 大介
所在地:〒103-0024 東京都中央区日本橋小舟町8-6
プロダクト・展示会に関するお問い合わせ
SaaS営業統括本部 川北 実穂
miho.kawakita@datalabs.jp
リリースに関するお問い合わせ
広報担当 山田 薫
kaoru.yamada@datalabs.jp
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