介護老人保健施設で初導入。AI-OCR「薬師丸賢太」が水野老人介護施設の分包業務を効率化
薬局以外の現場にも広がるOCR活用。1名体制でも安全な調剤環境を支える

NeoX株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:何 書勉)は、AI-OCR処方入力支援ソフト「薬師丸賢太」が、社会医療法人社団 昭愛会 水野介護老人保健施設(東京都足立区)に正式導入されたことをお知らせいたします。
これまで調剤薬局を中心に展開されてきた「薬師丸賢太」が、今回初めて介護老人保健施設への導入となります。
水野老人介護施設では、200名以上の入居者に対し薬剤師が1名体制で対応しており、指示せんをもとに分包機へ手入力するアナログな業務フローが大きな負担となっていました。
そこで、NeoXと株式会社タカゾノ、施設側の三者で協力し、「現場の運用は変えずに、裏側だけを刷新する」という設計思想のもと、OCR読み取りから分包支援システム連携までを実現しました。
背景と導入のねらい

施設で使用されている「指示せん」は、電子カルテから出力されるフリーテキスト形式で、処方内容を機械的に読み取るのが困難でした。
このため、薬剤師が1人で入力・調剤・確認までを担うワンオペ体制が続き、入力ミスへの不安や心理的な負荷が高い状況にありました。
そうした課題に対し、NeoXのAI-OCR「薬師丸賢太」が指示せんの読み取りを担い、読み取り結果をタカゾノの分包支援システムに自動連携。
結果として、
• 午前中の時間だけで施設内調剤が完了
• 調剤作業時間はおよそ3分の1に短縮
• 心理的余裕が生まれ、他業務や本院支援にも対応可能に
といった業務改善効果が得られました。
三者協働による連携構築と技術面の工夫
今回のプロジェクトでは、NeoXと分包機ベンダーの株式会社タカゾノが連携し、OCR読み取り結果を分包支援システムにそのまま連携する仕組みを開発。
• 現場スタッフの操作を必要としない連携構造を採用
• 従来どおりの業務フローのまま裏側を刷新
といった工夫により、初の介護施設導入でもスムーズな立ち上げを実現しました。
本プロジェクトで得られた知見は、今後の他施設展開にも活かされていく予定です。
現場からの声

薬局長 橋本 和典 様
“入力に追われるのではなく、患者さんの状態に目を向けられるようになりました。
記憶や感覚に頼らず、誰が見ても分かる形で仕事が残せる。
それは単なる効率化というより、継続可能な医療体制を作るために必要な安心そのものだと実感しています。
今回の導入を通じて、NeoXさんの考え方が、まさに現場に必要な技術の在り方だと感じました。
今後も、業務を支える仕組みとして、さらに多くの現場に広がっていくことを期待しています。”
導入に至る詳細インタビュー公開中
本件に関する詳細な導入背景、現場の工夫、OCR×分包機連携構築の舞台裏などについては、以下のインタビュー記事をご覧ください。
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