歯のレントゲン画像から個々の歯を識別する手法の特許を取得

歯科医師のカルテ記録作業負荷軽減に貢献

株式会社クレスコ

株式会社クレスコは、2023年11月14日、歯のパノラマレントゲン画像から個々の歯を識別する情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムの特許を取得いたしました。当発明を活用することで、歯科医師のカルテ記録作業負荷の軽減や、患者への治療説明の質の向上などが期待できます。

■研究背景
当社の研究開発部門「技術研究所」は、生活全体の豊かさ(QOL)を維持・向上することを目標に、2016年から医療機関と連携し、AIによる医療現場の診断支援、未病対策、健康管理支援の実現を目指して研究活動をしております。
⻭は、個⼈識別に使われるほど、個々の形状や生え方が異なります。カルテ上ではそれぞれの歯に番号が振られて管理されますが、歯のパノラマレントゲン画像から、どの歯が何番の歯であるかを識別することは容易ではなく、診断に手間がかかります。そこで、AIを用いて歯の識別を自動化し、さらに個々の歯を1本ずつ画像として切り出すことで、歯科医師のカルテ記録作業負荷の軽減や、問題のある歯のみを示すことで、患者への治療説明の質が向上することなどが期待されると考え、2018年から研究を開始いたしました。

■特許の概要と個々の歯の識別フロー
(1)マーキング
歯の上下左右の位置で色分けされたマークを付与するよう学習させた機械学習モデルを使用して、パノラマレントゲン画像上にマーキングします。
最初にマーキングすることで、後段のナンバリングや、画像切り出しの精度を高めることができます。また、色分けしたマーキングにより、必ずしも画像の中央にあるとは限らない、歯列の中央を容易に識別することができます。さらに、本フローのデータは、そのまま本機械学習モデルの学習データとして活用できます。


(2)ナンバリング
プログラムを用いて、付与されたマークを画像中央付近からナンバリングします。


(3)個々の歯の塗りつぶしと画像切り出し
各マークに対し、マークのついた歯の形状に合わせて色を塗りつぶし、塗りつぶした部分を画像に変換するよう学習させた機械学習モデルを用いて、それぞれのマークに対応した歯の形状を切り出すことができます。
前段のナンバリングを行うことで、切り出した歯がどの歯であるかが識別できるようになっています。



本発明は歯科のパノラマレントゲン画像にとどまらず、他の医用画像への応用や、設備・整備部品の計上確認など、他の産業分野への応用が見込めます。
当社は今後も、最先端の技術を通して、社会や生活の発展に貢献してまいります。

■特許情報
特許番号:特許第7398983号
特許権者:株式会社クレスコ
発明の名称:情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム

クレスコについて  https://www.cresco.co.jp/
クレスコは、経営理念として人間中心・実力本位をはじめとする「クレスコ憲章」を掲げ、社名の由来である「成長」を着実に果たすべく、創業以来、培ってきたシステム開発の技術力をベースに最先端技術分野の研究開発や自社製品、サービスの開発など幅広い分野で貢献しております。

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会社概要

株式会社クレスコ

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URL
https://www.cresco.co.jp/ja/index.html
業種
情報通信
本社所在地
東京都港区港南2-15-1 品川インターシティA棟26階
電話番号
03-5769-8011
代表者名
冨永 宏
上場
東証プライム
資本金
25億1487万円
設立
1988年04月