リニアモータ駆動 フェムト秒レーザ加工機「LSP4040」新発売
高機能、高硬度脆性材料など難加工材用の精密微細加工機
「LSP4040」は、十数年にわたり研究分野向けに行ってきたフェムト秒レーザの基礎研究をもとに開発した高機能、高硬度脆性材料など難加工材用の精密微細加工機です。2023年に発表した大型・高精度・難加工用途向けのリニアモータ駆動 フェムト秒レーザ加工機 「LSP5070」とあわせて、お客様の多様化するニーズに対応していきます。
■フェムト秒レーザ発振器はお客様の要望にあわせたカスタマイズ仕様で対応
フェムト秒レーザは、パルス幅が短いため加工物に熱が伝わるよりも早く照射を終えることができるので、熱影響による割れやデブリ(飛散した被加工材料が冷え固まって堆積したもの)が発生しにくいという特長があります。加工可能な材料もセラミックス、光学ガラスなどの脆性材料からダイヤモンド、超硬合金などの高硬度材まで広範囲に及び、あらゆるものづくりの現場で使用されています。
各産業で求められるレーザの仕様は多種多様なため、当社では搭載するレーザ発振器を限定せずに、お客様のご要望に応じたレーザ発振器をカスタマイズ仕様として装置に組み込み対応することが可能です。
■販売予定価格および生産方式
●オープン価格
●日本国内のお客様向けに受注生産
■装置特長
①レーザ発振器のカスタマイズ対応
IR・Gr・UV 3波長対応レーザ、高出力レーザ、高周波レーザなどご希望のレーザメーカ、レーザ仕様をご指定ください。
②AI経路最適化機能
スキャンフィールドを超える加工形状の場合は、XY軸をステップ移動し、当社製専用CAM「LS‐F」によりストローク範囲内での最短経路を導き出し、加工時間を短縮します。
③トルネード式集塵ノズル装備
レーザ加工中に発生する金属蒸気を回収するため、加工ポイント周辺にトルネード気流を発生させて金属蒸気を回収し、加工品質を安定させます。
④光軸ズレの抑制
周辺温度が変化した場合、レーザ光路部品が熱変形して光軸ズレが生じる可能性があります。これを抑制するためにカバー内部を密閉構造とし、±0.1℃制御の精密空調機により加工品質を維持します。
⑤機上計測機能
ヘッド部には、ワーク位置決め用のCCDカメラに加えレーザ変位計を搭載し、加工後の形状測定が機上で可能になります。
■加工例
ナノ多結晶ダイヤモンド工具の形状加工において、従来加工方法※での品質は維持しながら、加工時間を数十時間から約1時間に短縮しました。
※工具研削機による加工。
*小河誉典他 ナノ多結晶ダイヤモンドエンドミルの超硬合金加工性とフェムト秒レーザによる工具成形 砥粒加工学会誌 Vol.63 No.9 2019 SEP. 470-477
■「LSP4040」の主な仕様
機種名 LSP4040
●本機部
移動ストローク(X x Y x Z) | 400 x 400 x 200 mm |
最大レーザ照射範囲(X x Y) | 465 x 465 mm |
最大積載質量 | 50 kg |
機械本体寸法(幅 x 奥行 x 高さ) | 1380 x 1620 x 2220 mm |
機械本体質量(周辺機器含まず) | 2200 kg |
●電源装置部
電気容量 :3相 AC 200 V ± 10% (50/60 Hz) 20kVA
●レーザ発振器対応例
・Light Conversion社 CARBIDEシリーズ
・Amplitude社 SATSUMAシリーズ
・Coherent社 Monacoシリーズ
・TRUMPF社 TruMicroシリーズ
・IPG社 YLPP/YLPF-Rシリーズ
※上記以外にも対応可能なレーザ発振器がありますので、お気軽に最寄りの当社営業所までお問い合わせください。
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