外国出身者の7割以上が『日本で熱中症を経験』~熱中症経験者のうち、54%が「体のだるさや吐き気」を経験していた!~
「熱中症ゼロへ」プロジェクト 外国出身者の熱中症に関する調査 第2弾
一般財団法人 日本気象協会(本社:東京都豊島区、会長:石川裕己)が推進する「熱中症ゼロヘ」プロジェクトは、日本の夏(6~9月)を経験したことのある20~59歳の在留外国人男女200名を対象に、「日本の暑さに関する調査」を実施いたしました。
■「日本の暑さに関する調査」調査概要
調査期間 :2016年5月13日~5月22日
調査方法 :在留外国人パネルを用いたインターネット調査
調査対象 :在留外国人(日本国内の居住地:全国を対象)
男女20~59歳
対象の出身国で生まれ、3歳までその出身地に住んでいた人
夏(6月~9月)の間、日本で生活をしたことがある人
サンプル数:n=200
以下の4地域でn=50ずつ均等割付で回収。国別割付はしていない。
・熱帯地域:シンガポール、タイ、インドネシア
・乾燥地域:エジプト、サウジアラビア
・温帯地域:イギリス、フランス、香港、(台湾)
・冷帯地域:ロシア、カナダ
調査結果サマリー
◇外国出身者の7割以上が日本で熱中症を経験していた!
◇外国出身の熱中症経験者のうち、54%が「体のだるさや吐き気」を経験。
◇外国出身者が『屋外で熱中症の危険を感じたときに利用する場所』
1位は「喫茶店、レストラン、ファーストフードなどの飲食店」
※本リリースの調査結果をご利用いただく際は、必ず【 「熱中症ゼロヘ」プロジェクト調べ】とご明記ください。
■調査結果詳細
*熱中症の症状に関する質問は、以下のような症状を経験したことがあるかを問いました。
また、そのような症状を経験した人を「熱中症経験者」と定義しました。
◇外国出身者の7割以上が日本で熱中症を経験していた!
外国出身者に日本で熱中症の症状を経験したことがあるかという質問をしたところ、「熱中症を経験したことがある」という回答が、全体の75.5%を占める結果となりました。
Q.あなたは日本の夏の時期(6~9月)に、次のような熱中症の症状*を経験したことはありますか?
◇外国出身者が『熱中症で経験したことのある症状』ランキング、1位は「体のだるさや吐き気」
外国出身者が経験したことのある熱中症の症状別に見ると、「体のだるさや吐き気」という回答が53.6%で1位に。続いて、2位「めまいや顔のほてり」、3位「体温が高い、皮膚の異常」、4位「汗のかき方がおかしい」、5位「頻脈、下痢」という結果でした。
Q.あなたは日本の夏の時期(6~9月)に、次のような熱中症の症状*を経験したことはありますか?
◇外国出身者が屋外で熱中症の危険を感じた時に利用する場所、「飲食店」が1位にランクイン!
外国出身者に、屋外で「熱中症」の危険性を感じた時に利用する場所について質問したところ、一番多かった回答は「喫茶店、レストラン、ファーストフードなどの飲食店」で、59%の方々が回答しました。続いて「スーパーやデパート」や「公園等の日陰」、「コンビニエンスストア」といった回答も50%以上にのぼりました。上位にランクインしたような場所は、気楽に入れて涼める場所であり、夏期には熱中症対策商品の取り扱いも多い印象です。
Q.あなたが街中などの屋外で「熱中症」の危険性を感じた時に利用する場所は何ですか?
また、日本の夏の「熱中症になりそうな危険なシーン」について聞いたところ、「暑い日の学校行事(運動会など)」が1位になりました。続いて、2位「コンサートなど、屋外のイベント」、3位「高温多湿でエアコンをつけていない家の中」、4位「満員電車」、5位「屋外スポーツ(サッカー、野球など)」という結果でした。
学校行事やスポーツなど、屋外で行う活動だけでなく、家の中でも熱中症になる危険性があるという認識を持っている人が多いようです。
Q.あなたからみた、日本の夏の「熱中症になりそうな危険なシーン」は何ですか?
■専門家による解説
三宅康史先生
帝京大学医学部教授
帝京大学病院救命救急センター長
日本救急医学会、評議員 専門医、指導医
熱中症に関する委員会 前委員長
今回の調査で、在留外国人の4人に3人もの方が熱中症の経験者であるということが分かりましたが、実際に医療現場でも外国人の救急搬送者数も増加傾向にあると感じます。屋外だけでなく屋内での発症も多い状況です。その原因として挙げられるのは日本の夏の蒸し暑さに対する知識がなかったり、熱中症の予防方法・応急処置方法を知らなかったりするところだと考えられます。
在留外国人だけでなく、旅行で日本に訪れる外国人に対しても、同じことが言えるでしょう。特に、日本での居住年数の少ない在留外国人や緯度の高い国、季節が冬の南半球からの訪日外国人は、体が暑さに慣れていない状態で日本の高温多湿な気候に直面するため、熱中症にかかるリスクも高いことが予想されます。2020年の東京五輪に向けて、夏期に日本を訪れる外国人が更に増えることを考えると、在留外国人・訪日外国人に対して、熱中症の知識や予防・応急処置に関する知識を広めていくことは急務と言えそうです。
外国人に知っておいて欲しい『日本の暑さと熱中症対策のポイント』は以下のとおりです。
① 日本の夏は暑いだけではなく、蒸し暑い
気温が25℃(77゜F)以下であっても、湿度が高いと熱中症になる危険性があります。
② 衣服の調節も熱中症対策になる
ただ薄着になるよりも、直射日光を避け、汗を吸収し蒸発しやすい、風を通しやすい素材を着ることが重要です。
③ 熱中症対策グッズを利用する
和柄の扇子や和傘など、日本らしい暑さ対策グッズもたくさんありますので、上手に利用していただきたいです。
④ 喉が渇く前に水分をとる
炭酸水やジュースよりも、スポーツドリンクや経口補水液がおすすめです。日本では自動販売機が普及しており、よく冷えた飲み物をすぐに手に入れることができます。そのためにも小銭を常に携帯しておいてほしいです。
⑤ つらくなる前に涼をとる
体温が上昇しすぎないように、涼しい室内(外出先の場合は、お店など)で涼をとるようにしましょう。また、無理な計画、暴飲暴食には気をつけ、夜間は涼しい環境でぐっすり休んでください。
「熱中症ゼロへ」プロジェクトでは、多言語対応の熱中症対策リーフレットを作成するなど、外国人向けの熱中症予防啓発活動を行っています。今後も、在留外国人や訪日外国人の方々へ、夏の日本における熱中症対策の大切さを伝えていく予定です。
■「熱中症ゼロヘ」プロジェクトとは
熱中症にかかる方を減らし、亡くなってしまう方をゼロにすることを目指して、日本気象協会が推進するプロジェクトです。熱中症は、正しく対策を行うことで防げます。熱中症の発生に大きな影響を与える気象情報の発信を核に、より積極的に熱中症対策を呼びかけていきます。
2013年夏にプロジェクトを発足、4年目となる2016年はこれまでの活動に加え、新たなプロジェクトも始動しています。
■一般財団法人 日本気象協会について
日本気象協会は、1950年の設立以来、60年以上にわたり、広域の気象情報にとどまらない、より生活に身近な都道府県単位の気象情報やピンポイントの天気予報を、各メディアや自社メディアを通して発表している民間の団体です。
国内の民間気象事業者としては最大の規模で、全国に支社や支局、支店があり、天気予報のエキスパートである気象予報士278名(2016年7月現在)が多面的に業務に関わっています。気象予報の業務に関しては24時間365日体制で最新の情報を発信しております。
■「日本の暑さに関する調査」調査概要
調査期間 :2016年5月13日~5月22日
調査方法 :在留外国人パネルを用いたインターネット調査
調査対象 :在留外国人(日本国内の居住地:全国を対象)
男女20~59歳
対象の出身国で生まれ、3歳までその出身地に住んでいた人
夏(6月~9月)の間、日本で生活をしたことがある人
サンプル数:n=200
以下の4地域でn=50ずつ均等割付で回収。国別割付はしていない。
・熱帯地域:シンガポール、タイ、インドネシア
・乾燥地域:エジプト、サウジアラビア
・温帯地域:イギリス、フランス、香港、(台湾)
・冷帯地域:ロシア、カナダ
調査結果サマリー
◇外国出身者の7割以上が日本で熱中症を経験していた!
◇外国出身の熱中症経験者のうち、54%が「体のだるさや吐き気」を経験。
◇外国出身者が『屋外で熱中症の危険を感じたときに利用する場所』
1位は「喫茶店、レストラン、ファーストフードなどの飲食店」
※本リリースの調査結果をご利用いただく際は、必ず【 「熱中症ゼロヘ」プロジェクト調べ】とご明記ください。
■調査結果詳細
*熱中症の症状に関する質問は、以下のような症状を経験したことがあるかを問いました。
また、そのような症状を経験した人を「熱中症経験者」と定義しました。
- めまいや顔のほてり
- 筋肉痛や筋肉のけいれん(手足の筋肉がつるなど)
- 体のだるさや吐き気(体がぐったりして力が入らない。吐き気や嘔吐、頭痛を伴う場合も)
- 汗のかき方がおかしい(拭いても拭いても汗が出る、もしくは全く汗をかいていないなど)
- 頻脈(ひんみゃく)、下痢
- 体がガクガクとひきつけを起こしたり、まっすぐ歩けない
- 体温が高い、皮膚の異常(体温が高くて皮ふを触るととても熱い、皮ふが赤く乾いているなど)
- 呼びかけに反応しない(声をかけても反応しなかったり、おかしな返答をする)
◇外国出身者の7割以上が日本で熱中症を経験していた!
外国出身者に日本で熱中症の症状を経験したことがあるかという質問をしたところ、「熱中症を経験したことがある」という回答が、全体の75.5%を占める結果となりました。
Q.あなたは日本の夏の時期(6~9月)に、次のような熱中症の症状*を経験したことはありますか?
◇外国出身者が『熱中症で経験したことのある症状』ランキング、1位は「体のだるさや吐き気」
外国出身者が経験したことのある熱中症の症状別に見ると、「体のだるさや吐き気」という回答が53.6%で1位に。続いて、2位「めまいや顔のほてり」、3位「体温が高い、皮膚の異常」、4位「汗のかき方がおかしい」、5位「頻脈、下痢」という結果でした。
Q.あなたは日本の夏の時期(6~9月)に、次のような熱中症の症状*を経験したことはありますか?
◇外国出身者が屋外で熱中症の危険を感じた時に利用する場所、「飲食店」が1位にランクイン!
外国出身者に、屋外で「熱中症」の危険性を感じた時に利用する場所について質問したところ、一番多かった回答は「喫茶店、レストラン、ファーストフードなどの飲食店」で、59%の方々が回答しました。続いて「スーパーやデパート」や「公園等の日陰」、「コンビニエンスストア」といった回答も50%以上にのぼりました。上位にランクインしたような場所は、気楽に入れて涼める場所であり、夏期には熱中症対策商品の取り扱いも多い印象です。
Q.あなたが街中などの屋外で「熱中症」の危険性を感じた時に利用する場所は何ですか?
また、日本の夏の「熱中症になりそうな危険なシーン」について聞いたところ、「暑い日の学校行事(運動会など)」が1位になりました。続いて、2位「コンサートなど、屋外のイベント」、3位「高温多湿でエアコンをつけていない家の中」、4位「満員電車」、5位「屋外スポーツ(サッカー、野球など)」という結果でした。
学校行事やスポーツなど、屋外で行う活動だけでなく、家の中でも熱中症になる危険性があるという認識を持っている人が多いようです。
Q.あなたからみた、日本の夏の「熱中症になりそうな危険なシーン」は何ですか?
■専門家による解説
三宅康史先生
帝京大学医学部教授
帝京大学病院救命救急センター長
日本救急医学会、評議員 専門医、指導医
熱中症に関する委員会 前委員長
今回の調査で、在留外国人の4人に3人もの方が熱中症の経験者であるということが分かりましたが、実際に医療現場でも外国人の救急搬送者数も増加傾向にあると感じます。屋外だけでなく屋内での発症も多い状況です。その原因として挙げられるのは日本の夏の蒸し暑さに対する知識がなかったり、熱中症の予防方法・応急処置方法を知らなかったりするところだと考えられます。
在留外国人だけでなく、旅行で日本に訪れる外国人に対しても、同じことが言えるでしょう。特に、日本での居住年数の少ない在留外国人や緯度の高い国、季節が冬の南半球からの訪日外国人は、体が暑さに慣れていない状態で日本の高温多湿な気候に直面するため、熱中症にかかるリスクも高いことが予想されます。2020年の東京五輪に向けて、夏期に日本を訪れる外国人が更に増えることを考えると、在留外国人・訪日外国人に対して、熱中症の知識や予防・応急処置に関する知識を広めていくことは急務と言えそうです。
外国人に知っておいて欲しい『日本の暑さと熱中症対策のポイント』は以下のとおりです。
① 日本の夏は暑いだけではなく、蒸し暑い
気温が25℃(77゜F)以下であっても、湿度が高いと熱中症になる危険性があります。
② 衣服の調節も熱中症対策になる
ただ薄着になるよりも、直射日光を避け、汗を吸収し蒸発しやすい、風を通しやすい素材を着ることが重要です。
③ 熱中症対策グッズを利用する
和柄の扇子や和傘など、日本らしい暑さ対策グッズもたくさんありますので、上手に利用していただきたいです。
④ 喉が渇く前に水分をとる
炭酸水やジュースよりも、スポーツドリンクや経口補水液がおすすめです。日本では自動販売機が普及しており、よく冷えた飲み物をすぐに手に入れることができます。そのためにも小銭を常に携帯しておいてほしいです。
⑤ つらくなる前に涼をとる
体温が上昇しすぎないように、涼しい室内(外出先の場合は、お店など)で涼をとるようにしましょう。また、無理な計画、暴飲暴食には気をつけ、夜間は涼しい環境でぐっすり休んでください。
「熱中症ゼロへ」プロジェクトでは、多言語対応の熱中症対策リーフレットを作成するなど、外国人向けの熱中症予防啓発活動を行っています。今後も、在留外国人や訪日外国人の方々へ、夏の日本における熱中症対策の大切さを伝えていく予定です。
■「熱中症ゼロヘ」プロジェクトとは
熱中症にかかる方を減らし、亡くなってしまう方をゼロにすることを目指して、日本気象協会が推進するプロジェクトです。熱中症は、正しく対策を行うことで防げます。熱中症の発生に大きな影響を与える気象情報の発信を核に、より積極的に熱中症対策を呼びかけていきます。
2013年夏にプロジェクトを発足、4年目となる2016年はこれまでの活動に加え、新たなプロジェクトも始動しています。
■一般財団法人 日本気象協会について
日本気象協会は、1950年の設立以来、60年以上にわたり、広域の気象情報にとどまらない、より生活に身近な都道府県単位の気象情報やピンポイントの天気予報を、各メディアや自社メディアを通して発表している民間の団体です。
国内の民間気象事業者としては最大の規模で、全国に支社や支局、支店があり、天気予報のエキスパートである気象予報士278名(2016年7月現在)が多面的に業務に関わっています。気象予報の業務に関しては24時間365日体制で最新の情報を発信しております。
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