妻が夫に求めるものは「育休取得」よりも「定時退社」〜withコロナで家族時間の大切さ再確認した今、働き方見直しの大きなチャンス〜

産育休者/復職者とそのパートナー 計223名のアンケート調査

「育休コミュニティMIRAIS(ミライズ)(以下MIRAIS)」は、産育休中、及び産育休から復職した女性(209名)とそのパートナー(14名)を対象に、パートナーシップに関するアンケート調査を実施しましたので、ご報告いたします。
■要約
  1. 妻が夫に希望する勤務形態は「定時退社(49.8  %)」や「フレックス勤務(40.2 %)」が「育休取得(17.7 %)」を大きく上回る。期間が限定され一時的な関わりとなる「育休取得」(※)より、働き方を見直し継続的に育児に関わってほしいという要望があるためと考えられる。なお、末子の年齢が0〜6ヶ月の場合でも同様の傾向であった。(※男性の産休取得については広義の育休に含まれると解釈し、本アンケート調査では選択肢を「育休取得」としています)
  2. 全体の43.9 %が、「パートナーに言いたくても遠慮してしまっている話がある」と回答。内容は「家事育児をもっと分担してほしい」「自分の時間が欲しい」「キャリアの話をしたい」など。また、妻が夫に求める家事育児分担は、家事よりも育児が上位を占める。
  3. 全体の半数以上が、「withコロナを過ごす中で家族の幸福度があがった」と回答。理由の上位は「夫との関係改善」「家族と過ごす時間の増加」「子どもとの時間の増加」。コロナ禍で経済的なダメージが大きく報道されるが、夫婦で家事育児を協力する機会が増え、家族の幸福度も向上したとのアンケート結果が得られた。ワークライフバランスを見直す大きなチャンスと言える。これを機に、男性も女性も働きやすく子育てしやすい環境・働き方がより一層整備されることが望まれる。

 

以下、アンケート結果の詳細をご覧ください。

①妻の2人に1人は夫の「育休取得」より「定時退社」や「フレックス勤務」を希望
一時的ではなく、継続的に子育てに関わってほしいという要望
妻へのアンケートの結果、夫の勤務形態は、「定時退社」(49.8%)や「フレックス勤務」(40.2%)を望む声が多く、「育休取得」(※)(17.7 %)を上回る結果となりました。男性の育休取得の義務化がクローズアップされていますが、本当に妻が求めているのは一時的・イベント的な育休の取得ではなく、「継続的」な育児への参画である、という要望が読み取れます。
(※男性の産休取得については広義の育休に含まれると解釈し、本アンケート調査では選択肢を「育休取得」としています)

妻の二人に一人は夫の「定時退社」「フレックス勤務」を希望妻の二人に一人は夫の「定時退社」「フレックス勤務」を希望

 


(フリー回答 一部抜粋)
  • 特に子どもが小さい夜に人の手が欲しいときにはできるだけ夜早くに家にいて欲しい
  • 必要なタイミングでの在宅勤務(ができるようになってほしい)
  • (夫の仕事は)土日に急に仕事が当たり前なのがきつい
  • 定時とはいかないまでも、仕事に支障が出ない程度に残業を減らして欲しい
  • 残業や定時退社日を事前に伝える(ようにしてほしい)
  • 長期にわたる出張を短縮してほしい
  • 出産前は残業が多く大変だったが主人自身がコントロールして工夫しているなと感じます
②末子が0~6ヶ月でも「定時退社」「フレックス勤務」が上位2位を占める
夫に求める勤務形態を末子の年齢別に見ると、末子が生後0ヶ月〜6ヶ月未満の場合は育休取得を希望する割合が33 %と全体平均の17 %より上回るものの、「定時退社」「フレックス勤務」が上位2位を占めていました。末子の年齢に関わらず、妻が望むのはパートナーの「育休取得」より「定時退社」「フレックス勤務」であることがわかります。

末子の年齢と「夫に求める勤務形態」の関係

 

 

末子の年齢に関わらず「定時退社」「フレックス勤務」の希望が多い末子の年齢に関わらず「定時退社」「フレックス勤務」の希望が多い

 


③全体の43.9 %が「パートナーに言いたくても遠慮してしまっている話」があると回答
回答者全体の43.9 %が「パートナーに言いたくても遠慮してしまっている話」があると回答。理由の上位は「もっと家事育児を分担してほしい」「もっと自分の時間がほしい」などの短期的な要望と、「キャリアの話」や「将来設計」など長期的な話題に分かれました。

(フリー回答 一部抜粋)
<短期的な要望>
  • 家事などに関してもっとこうしてほしい、不満があるときにすぐに言えない
  • 家事はほぼ私(妻)が担っているが仕事が忙しくなってきたので夫にももう少し担ってほしい
  • 育児に対して主体的になってほしい
  • 家族時間も大切だけど自分時間が欲しい
  • 相手の仕事の大変さを慮りすぎて、体調の悪い時、疲れているときに、育児家事を頼めない
  • 一人での外出時間が、月に一度も持てていないのをなかなか言い出せない
<長期的な話題>
  • お金の話など大事な相談事
  • 子どもの教育方針
  • 今後のキャリアや収入、将来設計について
  • 性生活の話、第二子について
  • 家庭の中での文化、大切にしたいことを話し合って明文化したい

④妻が夫に望む家事・育児分担のTOP3は「休日などに子どもを遊びに連れ出す」「保育園の送迎」「家で子どもを見る」
夫に望む家事育児分担(※最大3つを選択)は、「休日などに子どもを遊びに連れ出す」「保育園の送迎」「家で子どもを見る」などが上位にあがりました。妻が夫に望むのは、家事よりも育児であることがわかります。

 

妻が夫に望むのは家事よりも育児妻が夫に望むのは家事よりも育児


⑤半数以上が「withコロナを過ごす中で家族の幸福度があがった」と回答
アンケートの結果、半数以上がwithコロナで「家族の幸福度があがった」と思ったことがあると回答しました。フリー回答の内容の上位は「夫との関係改善」(43 %)、「家族と過ごす時間」(41 %)、「子どもとの時間」(17 %)となっています。また「家族で一緒に食卓を囲めた」という声が多く上がり、withコロナをきっかけに「家族そろって食事をとることの大切さ」を実感した家庭が多いことがわかりました。

半数以上がwithコロナで「家族の幸福度が上がった」と回答した半数以上がwithコロナで「家族の幸福度が上がった」と回答した

 


(幸福度が上がったと感じた出来事のフリー回答)
  • 家族みんなで6時に夕飯を食べ、お風呂に入り、全員で寝室に行くこと
  • 家族揃って夕飯を食べられること、寝る前に家族でわいわい遊ぶ時間ができたこと。コロナ前にはこんな時間を過ごす日がくるなんて信じられなかった!
  • 子どもの成長に対する喜びを分かち合えること
  • 在宅が増えたことで子供も私もコミュニケーションが増えた。家事の分担ができた
  • コロナのお陰で、出来るだけ様々な状況下でも家族が幸せに暮らせるために、今なにができるかを真剣に話し合った。家族会議を始めて、子供も意見を発言する機会をつくりチーム意識を高めた
  • 子供がお父さんのことを大好きになり、お父さんと遊びたいというようになった
  • いつも残業で夜中に帰ってきていた夫が在宅勤務で家にいることによって、子供の面倒をみてもらう時間が増え、母親の負担が減った
⑥パートナーとの理想のコミュニケーション1位は「家族みんなで楽しく食卓を囲む」
「理想とするパートナーとのコミュニケーションの取り方」の1位は「家族みんなで楽しく食卓を囲む」となっています。withコロナによる在宅勤務等により、期せずして理想のコミュニケーションを実現できた家族が多数いることが推測されます。

 

理想のコミュニケーション1位は「家族みんなで楽しく食卓を囲む」理想のコミュニケーション1位は「家族みんなで楽しく食卓を囲む」



【アンケート総括】
アンケート結果より、産育休中および復職後の妻が夫に求める勤務形態は、夫の育児休業取得という一時的な関わりではなく、「定時退社」や「フレックス勤務」など働き方を見直すことでの継続的な育児への参画であることがわかりました。

男性が育休を取得できる環境の整備はもちろん大切ですが、「育休取得か否か」にこだわりすぎず、その夫婦の生活スタイルに合った多様な働き方の選択肢を選べることが大事だと考えられます。

一方で、取り巻く環境に変化のないまま夫だけに定時退社を求めても、会社の理解を得られないと難しいという実情もあります。例えば週1回だけでも「定時退社」の日を設けるなど、夫婦間でコミュニケーションを取りながら少しずつ歩み寄っていくことも大切と思われます。

またアンケートからは、お互いの事情を考慮し、パートナーに言いたいことを遠慮して言えない人が多いこともわかりました。家事育児分担や自由時間の確保など短期的な話だけでなく、「キャリアや将来設計の話」「もう1人子どもを持つかどうか」などの回答があり、長期的に影響のある決め事を話し合えていない様子がうかがえます。夫婦がお互いの長期ビジョンを共有し理解することが、円滑な家事育児の分担など、スムーズな夫婦間の協力にも繋がると考えられます。

 


「withコロナをきっかけに家族の幸福度があがった」というアンケート結果からは、「家族揃って夕飯を食べることができた」「子どもの成長に対する喜びを分かち合えた」など、家族と過ごす時間の大切さを再確認したという回答が多く集まりました。在宅勤務などで働き方が大きく変わり、多くの夫婦が家事育児の協力を経験した今だからこそ、仕事と家庭のバランスを見直す機運が高まっていることが予想されます。

 

仕事と家庭のバランスを見直す機運が高まっている仕事と家庭のバランスを見直す機運が高まっている


コロナによる働き方の大きな変化をより良いワークライフバランス推進のチャンスと捉え、夫婦の生活スタイルに合った継続的な育児参加ができる環境・働き方がより一層整備されることが必要と言えるでしょう。

MIRAISはこれからも育休者の視点と社会人経験を掛け合わせ、男性も女性も仕事をしつつ、安心して子供を育てるための環境が整った社会に近づけるよう、発信を続けてまいります。

●調査の方法
調査方法 :インターネット調査
調査期間 :2020年8月25日〜9月7日
調査対象    :産育休中もしくは産育休を経て復職した方、そしてその配偶者
有効サンプル数    :223名(女性209名、男性14名)
※グラフ等に表記した数値は小数点以下などを四捨五入している箇所があり、必ずしも100%にならない場合があります
 ●調査の目的 
育休者・育休経験者・そしてそのパートナーの声を収集し、育休の実態・課題・可能性を伝えること
●引用・転載にあたってのお願い
本調査結果は、下記条件に基づきご自由に引用・転載いただくことができます。
必ず下記のクレジットを表記の上、当コミュニティへ掲載報告をお願いします。
「育休コミュニティMIRAISによる産育休者・復職者とそのパートナー計223名の実態調査 調査結果報告書」

報告書は下記リンクよりご確認いただけます。
↓↓
https://drive.google.com/file/d/1URv9TQPJamrrmvkpAT4ONkX5-BF_dAum/view?usp=sharing

<育休コミュニティMIRAIS(ミライズ)について>

 

団体名 : 育休コミュニティ「MIRAIS」
代表者 : 栗林 真由美
発 足 : 2018年8月
URL     :https://ikukyu-community.amebaownd.com/

 

「なんとなく育休をなくしたい」をミッションに、全国各地及び海外からの参加者も在籍。それぞれがキャリア、子育

て、自身の成長などジャンルを問わず育休中のテーマを設定し、未来にこう在りたい自分の姿をかたちにするために活動。
メンバー主催のキャリアや子育てなどの考察を深める読書会、外部講師を迎えての勉強会やオンライン交流会など、育休を自己実現の積極的な機会とするためのコミュニティ。その活動はこれまでの育休の概念を変える新しい形として、設立2年目にして日本経済新聞、日本テレビ「news every.」、CHANTO等のメディアに取り上げられ反響を呼んでいます。
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