社会にとっての「なくてはならない」へ。フラッグシステム、MVV策定とともにリブランディング

株式会社フラッグシステム

2025年12月19日 11時00分

セミナー・イベント管理ツール「イーベ！®」を提供する株式会社フラッグシステム（本社：福岡県福岡市、代表取締役社長：幡司恭平）は、2025年6月にコーポレートブランディングの刷新を実施しました。

コーポレートブランディング刷新の背景

当社はこれまで、全国の自治体や企業と信頼関係を築きながらプロダクトを育て、組織としても多様な仲間が加わる中で、「私たちは何を大切にし、どんな姿勢で社会に向き合うのか」をより明確にしていく必要性を感じるようになりました。

そんな思いから、2025年はじめより全社員参加型のMVV策定プロジェクトを始動。ブランディングプロデューサーである栗田真二郎（くりた・しんじろう）氏のご協力のもと、「自分たちはどのような価値を届け、どんな姿勢で社会と向き合っていくのか」を改めて見つめ直し、数ヶ月にわたるワークショップや対話を重ね、組織の価値観を改めて言語化いたしました。

新たに策定したMVV（Mission・Vision・Value）

このMVVは、社員一人ひとりの声を起点に組織全体でつくりあげたものです。日常の判断や行動に立ち返る“指針”として、業務の中でも自然と機能することを目指しています。

Mission（使命）

もっと「なくてはならない」をつくる

── 誰かの「それいいね！」という共感から始まり、「よかった、助かった」と思ってもらえることを目指して。高いハードルにも「なんとかなる！」と柔軟に向き合い、挑戦を通じて新たな価値をつくっていく姿勢を表しています。

Vision（目指す未来）

目の前の「よかった、助かった」を原動力に、

一歩先の「なんとかしてほしい」を探しに行こう。

── “今”の声に応えながら、未来の課題も自ら見つけに行くという、当社の探究心と行動力を表したビジョンです。

Values（行動指針）

3つのキーワードとして、社員のリアルな言葉から生まれた以下のバリューを設定しました：

「それいいね！」＝【共感】：寄り添う、聞く、ほめるといった、信頼を育む姿勢

「なんとかなる！」＝【柔軟】：変化をおもしろがる、違いを生かす、しなやかに動く

「かたちにしよう！」＝【挑戦】：新たな発想を行動に移し、積み重ね、形にする

さらに、「“きける人”になろう」「人を許そう」といった「10の信条（クレド）」も制定し、より日常に溶け込む言葉で行動の指針を明文化しています。

MVVを「フランクに使える言葉」として、日常に

MVV策定後、最初に着手したのは、社内コミュニケーションツール「Slack」におけるカスタム絵文字の活用でした。

この取り組みを発案したのは、プログラマーが所属する開発部です。

ペーパーレスを徹底している当社では、「物理的な浸透ツールを作っても、結局は引き出しにしまわれてしまう」という声が開発部から上がっていました。そこで、「これなら自分たちも日常的に使える」として提案されたのが、Slack上での絵文字活用という具体案でした。

いつも利用しているアイコンジェネレーターを使い、「それいいね！」「なんとかなる！」「かたちにしよう！」といった各Valueに対応したカスタム絵文字をスピーディに作成。現在では、日常のやり取りの中で自然と使われ、社員同士の会話の中を行き交っています。

いわゆる“浸透施策”というよりも、「まずは気軽に自分たちで使ってみよう」という、フラッグシステムらしいフットワークと発想から始まったこの取り組み。

MVVが社員同士の会話にさりげなく登場することで、理念や行動指針が日常の中に自然と溶け込み、浸透していくきっかけとなっています。

ご紹介｜MVVの言語化を伴走くださったクリエイティブパートナー

栗田真二郎（くりたしんじろう）

クリエイティブディレクター・ブランディングプロデューサー

1973年福岡市生まれ。上智大学卒業後、編集記者・ライターを経て独立。企業・ブランド・商品開発からコミュニケーション戦略まで一貫して手がける。「トップダウンではなくボトムアップのブランドづくり」をモットーに、ヒアリングを重ね言葉を紡ぎ、“ものさし”としてブランドの核を設計するスタイルを得意とする。自治体や外食産業のブランディング、地方創生プロジェクトなどにも多数関わる。
企業リブランディング・商品ブランディングの実績は80社150件以上。

https://chikara.in/

社内浸透｜「壁」が社員に語りかける？マンガ表現でMVVを日常へ

2025年6月には、完成したMVVの社内発表会を実施。同時に、言葉を日常の風景として定着させるため、オフィス壁面のリニューアルを行いました。

この壁面デザインは、アートディレクター・茂村巨利（しげむら・なおとし）氏に、当社の社風やMVV策定のプロセスを深くヒアリングいただいた上でご着想いただいたものです。最も大切にしたのは、固定された意味を押し付けるのではなく、1つの言葉であってもスタッフ一人ひとりにとってその存在意義や解釈が変わるような、自由度の高さです。壁一面に描かれた「マンガの吹き出し」は、結果としてオフィスにおけるフォトスポットのようにも機能し、社員や来客が楽しみながら理念に触れられるユニークな仕掛けとなっています。

壁にはMVVとともに、「ご飯は美味しく食べよう」「夜はできるだけ早く寝よう」といった「10の信条（クレド）」が散りばめられています。 “会社”という空間に、あえて人間味あふれるコミカルな要素を取り入れることで、理念が「守るべきルール」ではなく「日常の会話」として、自然と社員の心に馴染む空間が完成しました。

MVVやクレドを「マンガの吹き出し」としてデザイン。見る人によって解釈が変わる自由さを持ち、フォトスポットとしても楽しめる空間となっている。

茂村巨利（しげむらなおとし）

アートディレクター

1969年福岡県生まれ。九州産業大学芸術学部デザイン科卒業。山口至剛デザイン室などを経て独立後、2011年に茂村巨利デザイン事務所を設立。タイポグラフィを軸とし、CI/VI、パッケージ、エディトリアル、サイン計画などの領域で「伝わる」デザインを追求している。受賞歴：日本タイポグラフィ年鑑2019、2026グランプリ、日本パッケージデザイン大賞2021入選ほか。

茂村巨利デザイン事務所：https://shigedesign.jp/

オフィス壁面への掲出をはじめとする本取り組みは、MVV策定から始まったコーポレートブランディング刷新の一環です。今後も継続的にブランド体験の統一を図るとともに、MVVを起点にした発信や社内外の取り組みを通じて見つけた「なくてはならない」を一つひとつ形にしていきます。

MVV策定プロジェクトの詳しい内容については、会社HP（ https://www.flagsystem.co.jp/news/MVV ）にてご紹介しております。

ご紹介｜MVV浸透施策を共創いただいたクリエイティブパートナー

茂村巨利氏・栗田真二郎氏

今回のフラッグシステムMVV（ミッション・ビジョン・バリュー）策定および、その後の浸透施策において、日本タイポグラフィ年鑑にて2019年・2026年の二度にわたりグランプリを受賞した実績を持つ、茂村巨利氏（アートディレクター）、ならびに栗田真二郎氏（クリエイティブディレクター／コピーライター／ブランディングプロデューサー）のお二人にご協力をいただきました。

MVVの考え方を社内に浸透させる取り組みとして実施したオフィス内壁面のデザインでは、茂村氏がデザインを、栗田氏がライティングを担当。タイポグラフィを軸とした表現力と、MVVの思想を的確に言語化する力が掛け合わさることで、理念を空間として体感できる表現を実現いただきました。

言葉とデザイン、それぞれの専門性が融合することで、MVVを「読むもの」から「日常の中で触れるもの」へと昇華させてくださった、お二人のクリエイティブに心より感謝申し上げます。

代表コメント（代表取締役社長幡司恭平）

「もっと『なくてはならない』をつくる」というMVVには、私たちのサービスづくりや組織づくりにおける姿勢が込められています。今回、オフィスの壁面に描いたユニークなアートも、その姿勢の表れの一つです。決まった答えを押し付けるのではなく、一人ひとりが自分の感性で受け止め、自由に発想する。そんな「余白」のある空間こそが、私たちの目指す組織のあり方だと考えています。安心して挑戦できる文化を育みながら、これからもチームで変化を楽しみ、“なくてはならない”価値を社会に届けていきます。