路線バス乗務員支援システムに日本語・英語の音声案内を追加
運転しやすい環境の提供により、2024年問題で深刻化する乗務員不足解消に貢献
レシップ株式会社(本社:岐阜県本巣市、代表取締役社長:杉本眞、以下:レシップ)は、運行支援システム「LIVU」が提供するサービスのひとつである「路線バス乗務員支援システム」について、日本語と英語に対応した乗務員向け音声案内機能を追加しました。
「路線バス乗務員支援システム」は、位置情報などのデータを活用し、出発時刻や運行経路の表示、経路逸脱時の注意喚起を行うことで、路線バス乗務員の業務を支援するシステムです。
今回追加した機能は、運転中の乗務員に対し、経路間違いを防止するために運行経路を音声で案内する機能です。これまでのモニタ画面での表示に加え、音声案内を追加したことにより、さらに運転に集中できるようになりました。運行経路の習熟度に関わらず、正しい経路を運行することができる環境を提供することで、乗務員不足解消に貢献します。
バス業界においても、在留資格「特定技能」の対象業種に「自動車運送業」を追加する動きがあるなど、外国人ドライバーの採用が見込まれています。本件は、今後の人材多様化に応えるための機能追加です。
<開発の背景>
路線バス乗務員は、路線バスを運転し、お客様を安全に時間通り目的地まで運ぶことが仕事です。乗務員の仕事は多岐にわたり、運転業務だけではなく、車両周辺や車内の安全配慮、ドアの開閉や運賃収受、車内アナウンス、乗客案内などの接客業務全般を引き受けます。この中でも、バス停の位置や運行経路の習得は、路線バス特有の業務であり、バスの運行経路は勤務日や時間帯によっても異なるため、多様な業務の中でも運行経路の習得には特に時間を要します。
バス業界では、従来からの人手不足に加え、2024年問題(時間外労働時間の上限設定に伴う輸送力不足の問題)も重なり、深刻な乗務員不足が懸念されています。バス事業者からは、乗務員不足解消のために、運転しやすい環境や業務負担軽減を望む声が上がっていました。
<今後の展開>
運行支援システム「LIVU」を使った乗務員支援システムは、2019年より提供を開始し、現在までに、路線バス搭載台数約2,300台(2024年3月末時点)の取扱実績があります。本件により、さらなる採用事業者数・搭載台数の増加を目指します。
今後は、さらに多様な言語への対応や、乗務員の習熟度に合わせた案内内容の切り替えなどの機能追加を予定しています。引き続き、バス業界における多様な人材の活躍による乗務員不足解消への貢献を目指し、製品開発に取り組みます。
<新機能:日本語・英語での経路音声案内>
予め登録された注意喚起表示地点に近づくと、経路案内などの音声案内を行い、経路間違いを防止します。音声案内・画面表示(※)は、日本語、英語に対応しています。
※停留所名・行先などの固有名詞は日本語表示です。
経路案内に合わせ、「この先直進です」「この先右折です」「停車」「経路確認」などの音声案内を行います。
■経路音声案内により、安心して運転に集中できる環境をサポート
・運転経験や運行経路の習熟度に左右されず、バスの運行を行うことができます。
・若手、外国人の方でも安心して運転できる環境を提供することで、乗務員不足解消に貢献します。
<運行支援システム「LIVU」の概要>
バス車両に車載機器を取り付け、位置情報、車速パルス(移動距離データ)、ドアの開閉信号など様々なデータを収集します。収集したデータを活用し、乗務員への運行経路案内、運賃データ更新、乗客への自動案内放送など、路線バス乗務員の運行を支援します。
<運行支援システム「LIVU」の主な機能>
■早発の防止
ダイヤデータの登録により、各停留所名と発車時刻を表示します。発車時刻と現在時刻との比較表示により、運行状況を確認することができ、早発(停留所をダイヤよりも早く出発してしまうこと)を防止します。
■運賃誤収受の防止
停留所確認操作忘れ等により、停留所と運行経路にズレが生じた場合、停留所到着前に停留所相違警告メッセージを表示します。停留所ズレによる運賃の誤収受を防止します。
<会社概要>
会社名 |
レシップ株式会社 |
所在地 |
岐阜県本巣市上保1260番地の2 |
設立 |
1953年3月(レシップホールディングス株式会社100%出資) |
事業内容 |
バス・鉄道用電装機器等の製造および販売・サービス、各種産業機器および自動車部品等の製造および販売・サービス |
会社ホームページ |
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