シーメンス、2022年度 第3四半期決算発表
力強い勢いの受注と揺るぎない実行力 - 卓越したフリーキャッシュフロー
・受注は220億ユーロ(2021年第3四半期は205億ユーロ)に増加、デジタルインダストリーズとスマートインフラストラクチャーが大幅に伸長
・当年度初頭から、受注は前年同期比で20%増加し、672億ユーロ(2021年第1四半期~第3四半期は523億ユーロ)
・第3四半期の売上は前年同期比で4%増加し、179億ユーロ(2021年第3四半期は161億ユーロ)
・インダストリービジネスの利益は27%増の29億ユーロ(2021年第3四半期は23億ユーロ)
・シーメンスエナジー株式の減損27億ユーロの影響を受け、15億ユーロの純損失を計上(2021年第3四半期は15億ユーロの純利益)
・グループレベルで23億ユーロの卓越したフリーキャッシュフロー
・業績見通し調整の唯一の原因は、シーメンスエナジー株式の減損
・当年度初頭から、受注は前年同期比で20%増加し、672億ユーロ(2021年第1四半期~第3四半期は523億ユーロ)
・第3四半期の売上は前年同期比で4%増加し、179億ユーロ(2021年第3四半期は161億ユーロ)
・インダストリービジネスの利益は27%増の29億ユーロ(2021年第3四半期は23億ユーロ)
・シーメンスエナジー株式の減損27億ユーロの影響を受け、15億ユーロの純損失を計上(2021年第3四半期は15億ユーロの純利益)
・グループレベルで23億ユーロの卓越したフリーキャッシュフロー
・業績見通し調整の唯一の原因は、シーメンスエナジー株式の減損
シーメンスは、第3四半期(2022年6月期)において、テクノロジー企業として大きく前進しました。マクロ経済環境は、ロシアへの経済制裁、高いインフレ率、および新型コロナウイルスのパンデミックによる影響を受け複雑さが拭えないものの、当社は多くの主要市場で増大する成長機会をとらえることができました。さらに、より大きな混乱、すなわち電子部品、原材料、および物流に関連するサプライチェーンリスクによる混乱も引き続き回避することができました。
シーメンスは、インダストリービジネスの収益性の高い成長が、企業買収時の取得原価配分前の純利益から得られる基本的な1株当たり利益(PPA前のEPS)を牽引するものと引き続き見込んでいます。本年度第3四半期にシーメンスエナジーの株式について現金支出を伴わない減損27億ユーロを行ったことを受け、ガイダンスを調整し、この減損に対応する1株当たり3.37ユーロの利益影響を織り込み、PPA前のEPSのレンジを5.33ユーロから5.73ユーロとしています。このレンジは、今回の減損を除いたPPA前のEPSに関するシーメンスの当初のガイダンスである8.70ユーロから9.10ユーロに相当します。
シーメンスAGのローランド・ブッシュ代表取締役社長兼CEOは、「好調な需要が続く市場環境の中、当社は大きなビジネスチャンスを獲得しました。受注の勢いの力強さは続いており、2022年度初頭から前年同期比で受注高が20%増加しました。この事実は、当社の事業にアピール力があり、再び成長軌道に乗ったこと、そして、不確実な時代にあっても、当社には、成果を出す適切な製品やサービスと戦略があることを示しています」と述べています。また、シーメンスAGのラルフ・P・トーマス取締役CFOは、「第3四半期には、オープンなデジタル・ビジネス・プラットフォームであるSiemens Xceleratorを発表し、お客様のデジタル変革を加速させるなど、テクノロジー企業として大きな前進を遂げました。さらに、建設分野の優れたSaaS企業であるBrightly Software社を買収し、スマートビルディングにおける当社の主導的地位を揺るぎないものとすることができました。
受注が好調に推移したことで、990億ユーロという記録的で高品質かつ高水準の受注残高をもたらしました。フリーキャッシュフローも23億ユーロと前期に続き卓越した実績を達成し、当社の財務の健全性が一層強化されました。さらに、ポートフォリオの最適化を完遂し、自社株買いプログラムを大幅に加速させました」と述べています。
揺るぎない実行力 - 卓越したフリーキャッシュフロー
第3四半期において、シーメンスとしての売上高は、前年同期比(為替変動とポートフォリオの影響を除く比較可能なベース)で、4%増の179億ユーロとなりました(2021年度第3四半期は161億ユーロ)。受注は前年同期比で1%増の220億ユーロ(2021年第3四半期は205億ユーロ)、期首からは20%増の672億ユーロ(2021年第1四半期~第3四半期は累計で523億ユーロ)となりました。また、出荷受注比率(BBレシオ)は前期に引き続き1.23の高水準となりました。受注残高は過去最高の990億ユーロとなり、質も高いものになっています。
インダストリービジネスの利益は、Yunex Trafficの売却益7億3,900万ユーロを含め、27%増の29億ユーロ(2021年第3四半期は23億ユーロ)となりました。また、利益率は17.0%に改善しています(2021年第3四半期は14.9%)。当期純損失は15億ユーロ(2021年第3四半期は15億ユーロの純利益)です。この減益は、シーメンスエナジー株式の減損27億ユーロ(税法上は損金不算入)の計上、およびロシア関連の影響6億ユーロによるものです。これに対応する、企業買収時の取得原価配分前の基本的なEPSはマイナス1.85ユーロでした(2021年第3四半期はプラス1.89ユーロ)。シーメンスエナジーの株式減損に関連する負担を除くと、合計で1.52ユーロのプラスです。
シーメンスグループの継続事業と非継続事業からのフリーキャッシュフロー(全支出織り込み済み)は23億ユーロで、今期も傑出した水準となりました(2021年度第3四半期は23億ユーロ)。インダストリービジネスでは、25億ユーロの堅調なフリーキャッシュフローを生んでいます(2021年第3四半期は24億ユーロ)。これらにより、シーメンスの内部資金調達力の強さが第3四半期にも改めて証明されることとなりました。
デジタルインダストリーズとスマートインフラストラクチャーが高成長
デジタルインダストリーズ部門では、主要な市場セグメントにおいて成長の勢いが継続していることから、すべてのビジネスおよび地域において受注増となり、比較可能なベースで合計32%増の65億ユーロとなりました。売上高も全事業分野および全地域で増加し、比較可能なベースで合計12%増の49億ユーロとなりました。この成長に最も大きく寄与したのが、モーションコントロール事業とファクトリーオートメーション事業です。利益は9億100万ユーロで、前年同期の数値を6%上回り、利益率は18.3%でした。利益面での主なマイナス要因は、利益率の高いエレクトロニクス製品の品不足、製品ライフサイクルマネジメント事業の減収、および事業の一部をSaaS型に移行した影響などクラウドビジネスに関連する費用の増加でした。
スマートインフラストラクチャーの受注高は、比較可能なベースで26%増の55億ユーロとなりました。全事業、3つの報告対象地域すべてで成長が見られましたが、とりわけ、データセンターに対する旺盛な需要が続く米国が大きく貢献しました。売上高は全ビジネスとして前年同期比で10%増の44億ユーロとなりましたが、電気製品事業が最も大きく寄与しました。地域別では、米州および欧州が成長を牽引した一方、中国では新型コロナウイルスに関連するロックダウンの影響により減収となりました。利益は31%増の5億6,200万ユーロ(2021年第3四半期は4億2,800万ユーロ)と、大幅に増加しました。全事業がこの好業績に寄与しており、主に、売上増、稼働率の向上、および既に発表した競争力強化プログラムの実行に伴うコスト削減によるものです。利益率は12.9%に上昇しました(2021年度第3四半期は11.4%)。
モビリティの受注額は28億ユーロ(2021年第3四半期は51億ユーロ)ですが、前年同期の受注額が突出して高く、これは米州で28億ユーロの大型受注があったためです。2022年第3四半期の売上高は前年同期比で4%増の25億ユーロ(2021年第3四半期は23億ユーロ)、利益は7億400万ユーロで、主にYunexの売却益7億3,900万ユーロが寄与しています。利益率は28.7%に上昇しました。
業績見通しを調整
シーメンス・グループについては、売上成長率は前年同期比で6%から8%の成長(為替変動とポートフォリオの影響を除く)、出荷受注比率は1を超えるものと引き続き見込んでいます。
シーメンスは、インダストリービジネスの収益性の高い成長が、企業買収時の取得原価配分前の純利益から得られる基本的なEPS(PPA前のEPS)を牽引するものと見込んでいます。本年度第3四半期にシーメンスエナジーの株式について現金支出を伴わない減損27億ユーロを行ったことを受け、ガイダンスを調整し、この減損に対応する1株当たり3.37ユーロの利益影響を織り込み、PPA前のEPSのレンジを5.33ユーロから5.73ユーロとしています。このレンジは、今回の減損を除いたPPA前のEPSに関するシーメンスの当初のガイダンスである8.70ユーロから9.10ユーロに相当します。
デジタルインダストリーズについては、2022年度の前年同期比売上高成長率を9%から12%、利益率を19%から21%と見込んでいます。
スマートインフラストラクチャーについては、2022年度の前年同期比売上高成長率を6%から9%、利益率を12%から13%と見込んでいます。
モビリティは、2022年度の売上を前年度並みと見込んでいます。利益率については、7.5%から8.5%となる見込みです(従来は10%から10.5%)。
この見通しには、法規制上の問題による負担は含まれていません。
【参考資料】 本資料はシーメンス AG(ドイツ・ミュンヘン)が2022年8月11日(現地時間)に発表したプレスリリースを日本語に抄訳したものです。本資料の正式言語はドイツ語・英語であり、その内容および解釈については両言語が優先します。原文プレスリリースおよび関連資料は以下の URL よりご覧いただけます(英文)。 https://sie.ag/3Qdhu9V
【シーメンスAGについて】
シーメンスAG(本社:ベルリンおよびミュンヘン)は、170年にわたり、卓越したエンジニアリング、イノベーション、品質と信頼性、そして国際性を象徴するグローバルなテクノロジー企業でありつづけています。ビルや分散型エネルギーシステム向けのインテリジェントなインフラストラクチャー、プロセス産業や製造業向けの自動化、デジタル化の分野を中心に、世界中で事業を展開しています。シーメンスはデジタルと現実世界を結びつけることで、お客様と社会に貢献します。鉄道、道路交通のスマートなモビィティー・ソリューションの主要サプライヤーであるモビリティを通じ、シーメンスは旅客および貨物サービスの世界市場の形成をサポートします。さらに上場会社であるSiemens Healthineersの過半数の株式を保有することで、医療技術やデジタル・ヘルスケア・サービスの世界の大手サプライヤーでもあります。また、送電および発電の世界のリーダー企業であり2020年9月28日に株式上場したシーメンスエナジーの過半数未満の株式を保有しています。2021年9月30日に終了した2021年度において、シーメンスグループの売上高は623億ユーロ、純利益は67億ユーロでした。2021年9月30日時点の全世界の社員数は30万3000人です。詳しい情報は、http://www.siemens.comにてご覧いただけます。
【日本におけるシーメンスグループ】
シーメンスは、1887年に東京・築地に初めてのオフィスを開設して以来、130年以上にわたり日本のお客様から信頼を寄せられるパートナーとして尽力してまいりました。海外のシーメンス同様、都市化、人口動態、気候変動、グローバル化、そしてデジタル化といったメガトレンドに対して最適なソリューションをご提案しています。シーメンスは先進的な製品やサービス、ソリューションにより、お客様に競争優位性をご提供しつづけるとともに、昨今の環境問題に対応してまいります。2021年9月末に終了した2021年度において、日本のシーメンスの売上高は約1625億円、社員数はおよそ2,500人です。詳しい情報はhttp://www.siemens.com/jpにてご覧いただけます。
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