松浦市鷹島で地域課題の解決に貢献する新スマート物流の構築に向けた「離島におけるドローン配送」の実証実験を実施
具体的には、NEXT DELIVERYとKDDIスマートドローンが連携して、セイノーHDとエアロネクストが開発推進するドローン配送と陸上輸送を融合した新スマート物流*1”SkyHub®“*2の社会実装の検討に向けて行われたものです。
また、今回の実証実験では、鷹島島内の道の駅鷹ら島に仮設のドローンデポを設置し、ドローンを活用した離島間の配送サービスを実施します。
実証実験概要
1.背景と目的
松浦市は、長崎県の北東部に位置し、伊万里湾の沖合に浮かぶ、福島、鷹島、青島、黒島、飛島などの島々を含む海沿いの自然豊かな町です。島々においては陸路やフェリーでアクセスは可能だが、近隣には商業施設が無く、住民の多くは隣接する市街地(唐津市・伊万里市、松浦市)まで車で買い物に行くことが生活スタイルとなっており、高齢化に伴う買い物難民の課題を抱えています。また、フェリーを必要とする離島においては有事の際などに孤立してしまう可能性もあり、交通手段がない場合の物資輸送の課題もあります。
このような背景を受け、買い物難民問題や有事の際などの孤立問題の解決をすべく、住民の理解度向上、定期飛行に向けた課題の洗い出しを目的として実証実験を実施いたします。
2.実施内容
今回の実証実験では、松浦市の離島である鷹島を中心とし複数の離島を空で連結することを想定しています。まず橋で陸続きの鷹島と内地を陸上配送で結び、鷹島島内をドローンとトラックでハイブリッド配送することで効率化を図り、さらに鷹島から隣の黒島へドローンで即時配送するルートを構築、緊急物資、買い物サービス、フードデリバリーのシナリオで配送サービスを実施します。住民の理解度向上、地域課題の洗い出しを目的として、道の駅鷹ら島を仮設のドローンデポ®*3とし、船唐津港、黒島港にドローンスタンド®*4を設置して実施いたします。
今回のドローン配送の実証はエアロネクストが開発した物流専用ドローンAirTruck*5を使用し、機体の制御には、KDDIスマートドローンが開発したモバイル通信を用いて機体の遠隔制御・自律飛行を可能とするスマートドローンツールズ*7の運航管理システムを活用しました。
11月29日(水)の報道関係者への公開では、道の駅鷹ら島から船唐津港までの片道約7.3㎞・約16分を、往復で荷物を搭載してドローン配送、また、道の駅鷹ら島から黒島港までの片道約5.8㎞を約13分でドローン配送いたしました。
友田市長は、質疑のなかでの今後どのような形で実用まで考えて行きたいかの問いに、「物流の2024年問題など輸送の課題を解決すると言う事、それに合わせて松浦市の3つの有人離島に暮らす住民の生活を支えて、離島で暮らしやすい環境づくりにドローンを活用して支援できればと思う」とコメントされています。
今後も地域住民への理解促進及び地域課題の解決へ向けドローンをはじめとする次世代高度技術を活用しドローン配送と陸上配送を融合した新スマート物流”SkyHub®“の社会実装に向けた検討を進めてまいります。
※本実証実験は、一般社団法人環境普及機構により、令和4年度二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金交付対象事業(社会変革と物流脱炭素化を同時実現する先進技術導入促進事業)として採択されています。
以上
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